2 日間ダニに苦しめられた安宿をチェックアウト。この時ほど宿を離れるのが嬉しいという感覚は、今までの人生の中で一度も無かった。
イスラ・ムヘーレスをあとにして、ボートでカンクンに戻る。そして予定通り、イスラ・ムヘーレスに行く前に一泊した日本人宿に戻る。前回とは違う宿泊客も何人か泊まっている。
その中で話をしていて、すぐに俺とK君と話が盛り上がったのが、オートバイに乗って世界一周を目指している、30歳前後の青年だった。
彼が日本を出発してから、半年ちょっと経過したらしい。いや、正確に言うとアルゼンチンを出発してからだが。日本から船でオートバイを先に輸送したらしい。その到着に合わせて飛行機でアルゼンチンまで行って、バイクに乗って南米を北上してきて、カンクンに来たということだ。
当初の予定ではこの時点で、南北アメリカは制覇していなくてはいけないらしいので大幅にスケジュールは遅れているようだ。
そもそも日本人の友人と二人で始めた世界一周のバイク旅らしい。その友人はブラジルでブラジル人女性と恋に落ち、その女性が妊娠して、結婚するとかしないとかで一時日本に帰国してしまったらしい。しかもこの旅の言いだしっぺは、その友人らしいから、旅に誘われた彼が一人残されて世界一周の旅を続けているというのだから人生とは不思議なものだ。
そういう彼も南米ではもてまくり、行く先々で恋に落ちたらしい。他の南米を旅した日本人にも何度か話を聞いたが、南米で日本人男性がもてるというのは、あながち大げさな表現ではないようだ。