心は決まっていた。
子供の頃から、親には反抗しなかった。素直な子供だった。言いたい事も言わなかった。
勘当されてもいいと思った。
親が嫌いなわけじゃない。できれば親子の絆は大事にしたかった。でもそれ以上に自分の本心に背いて生きるのは、絶対してはいけない事だと思った。ここでもし、世界旅行を断念したら、死ぬまで後悔するだろうと思った。迷いは無かった。
父親に初めて、1年間の旅行に行く話をしてから2日後の晩、父親に自分の強い意志が変わらない事を告げた。
帰国しても実家に戻って暮らすことだけは絶対に許さないと父親は言った。
帰国後に手助けすることはないと。自立して生きて行けと。
兎にも角にも、世界旅行に行くための障害は、すべてクリアした。