
チェイサー(追撃者)
監督:ナ・ホンジン
主演:キム・ユンソク ハ・ジョンウ ソ・ヨンヒ
これもずっと見たかった映画なんです。
これは、今年の5月だったかな、日本でも公開されたはずですが、見ていなくて・・・
やっと見られました

街では連続猟奇殺人事件が起こっている頃、元刑事でデリヘル嬢の斡旋を生業としているジュンホは、彼の元から行方をくらませた2人の女の行方を探っていた。その手がかりを握る男を見つけるも、探りを入れさせたデリヘル嬢ミジンも失踪。だが偶然ジュンホは疑惑の人物ヨンミンを見つけ、捕獲する。すると警察でヨンミンはとんでもない告白を始めた。「女たちは自分が殺した。そして最後の女はまだ生きている」と——
ジュンホに追われる猟奇殺人鬼ヨンミンは、ハ・ジョンウ、私が大好きな一押し韓国ドラマ「H.I.T」にも
出てました。個性的なタイプの顔立ちで、演技力はかなりのものだと思います。
この猟奇殺人鬼のモデルは2003年から2004年にかけて21人の連続殺人を犯した実在の殺人犯ユ・ヨンチョル(後に31人を殺したと供述)だそうですね

殺人動機が「クニャン(何となく)」と答えたという最悪の犯罪者(実際検挙したのは警察ではなく、出張マッサージ店で働く店長と店員だったということですが・・・・?本当なのでしょうかねぇ)
これが本当なら、この映画、かなりリアルに描いてることになりますね。
年齢制限があるにも関わらず、口コミだけで瞬く間に動員500万人を突破し、No.1ヒットを記録

その年の韓国アカデミー賞(大鐘賞)の主要部門を完全独占したそうです。
その後カンヌ国際映画祭から世界へも飛び火し、激しい争奪戦の末レオナルド・ディカプリオ&ワーナーブラザーズによりリメイク権が獲得されたらしく・・・

韓国映画界の不況やスター用の企画映画の乱立などの現状を打破し、「低予算でスター不在でも面白い映画を作れば高収益を得られる」ことを実証した革命的作品となった、とも書かれていました。
ちなみにこの映画の大ヒットにより舞台になったマンウォン町の地価が下がったということですが・・・住んでいる人たちには迷惑な話なんでしょうが・・・
まぁ、本当に、冷酷、残忍、そして極めつけはまったく救いのない内容なので、評価もさまざまかもしれませんが、映画としては、この「追撃する」元刑事にほとんど的をしぼって描いてあるのが、面白かったですね。
内容からして面白いという表現を使っていいのかわかりませんが、最初から最後までドキドキしっぱなしで、手に汗握る感じでした。韓国の警察の対応がじれったくて、ありえん~~とか思ってしまったりもしましたが、とかく警察というのはこんな面を持ってますよね

日本の「踊る大走査線」でも、そういう警察の一面が描かれてましたけど、韓国の警察はその上をいってる面があるみたいですから・・・未だに

この追撃者になる、元刑事ですが、今はデリヘル嬢の斡旋をしていて、最初は、この犯人と同じなんですよね。女を物としか見てないっていう点が・・・
でも、行方不明の女性の子供と偶然一緒に行動することになって、だんだん変わっていくんですね。
で、まさに命をかけて女性を探し、犯人を追いつめるところの迫力もすごいし、女性を物としか見ていなかったことへの悔恨の情と、その女性を何がなんでも救いたいという気持ちが、この悲惨で救いようのない話の中の美しさだったような気がします。
激しい雨が降りしきる中、車の中で、子供が自分の母親が事件に巻き込まれたのを察して、泣きじゃくっている横で、このジュンホが携帯に向かって喚いているシーンがあるんですが、台詞がなく音楽と映像だけで表現していて、ジュンホの心中が手に取ってわかるような、うまく映像を使ったシーンだと思いました。
ナ・ホンジン監督、長編はこれがデビュー作らしいんですが、なかなかいいと思いました。




