ブログネタ:あの曲の思い出 参加中

わたしは、Barのマスターというのはブログでの話で、現実には別の仕事をしているわけですが、今の仕事を始めるまで、サラリーマンを11年やっていました。

その11年のうち、3度転職しています。


最初の転職は、会社に入って3年目25歳のときでした。

その会社では、同い年で同期入社の部署も一緒の仲間が3人いました。当時、わたしを含め4人で仕事が終わると会社の近くのスナックでよく飲んでいました。


あるときは仲良しであり、あるときは営業成績や出世というか上司からの評価で競い合うライバル同士でもありました。

しかし、飲めば会社への不満やお互いへの文句で口論になることもたびたびありました。


最終的には4人ともその会社を辞めてしまうのですが、最初に辞めたのはわたしでした。

これは手前味噌ですが、当時一番仕事に燃えていたわたしが辞めることが他の3人には少なからずショックだったものと思います。


そして、退職することが決まった日、送別会のようなカタチで、4人でいつものスナックに飲みに行きました。

入社当時の思い出話や営業での失敗談、意見の食い違いで衝突したことなど、大笑いしながら飲んで歌っていました。


そのうち、込み上げてくるものがあったのか、その3人の中でも、一番気心が知れて、それゆえ、また人一倍お互いにライバル心を抱いていたやつが、この店に来ると必ず歌っていた得意な曲をカラオケで歌っている途中で急に泣き出したのです。


気が強くて、いつも冗談ばかり言っているやつだったので、わたしたちも、最初はまたふざけて泣いたフリのギャグだと思っていたのですが、どうやら本泣きのようで、彼に代わってマイクを持って続きを歌っているわたしに握手を求めてきました。


「今までありがとう。新しい会社でも頑張れよ!」ときつくわたしの手を握ってくれました。


そのとき、わたしもグッと込み上げてくるものがあり、歌声が涙声になってしまい、ついには歌えなくなりました。あとの二人も同様でした。


25にもなった男が4人で他の客もいる店で人目もはばからずに泣いている。

そこに、誰も歌わないこの曲のカラオケだけが流れ続けていました…


今でもこの曲を聴くと20数年も前のその日のことや彼らのことを思い出すのです。

                              バチェラーガール by稲垣潤一