2024年夏季と冬季の発売発表が見送りとなった青春18きっぷ、近い将来青春18きっぷが廃止になる可能性も否定できない。青春18きっぷが廃止された場合、高速バスへ流れるというのを耳にするが、高速バスは乗務員不足や2024年問題によって減便や路線廃止が相次いでいる(利用増が見込まれ、増発傾向の北陸⇔名古屋の高速バスも今後乗務員不足の影響が出る可能性あり)。それどころか運賃値上げも行っている事業者がある

 

・参考記事

バス運転手不足で長距離路線が心配 「2024年問題」も影響、増発できず席が取りにくくなる恐れ(J-CASTニュース)

高速バス「運転手不足」で路線廃止が続く深刻度 2023年は路線の休廃止が続々とニュースに(東洋経済オンライン)

 

乗務員不足が解消されなければ今後も減便や路線廃止が加速し、高速バスを利用しづらい状況が続く恐れがある一部の地域では既に乗務員不足の影響で高速バスが廃止されている。今後も高速バスの廃止が進めば新幹線や特急列車を使わないと移動できない地域が発生する特に運転免許を持っていない人にとっては死活問題だ

高速バスがダメならLCCという手もある。だがLCCは運賃が安い反面、手荷物の預けるのが有料、荷物の重量オーバーの場合は超過料金が発生、地方空港の発着便が少ないと言ったデメリットがある。また、空港の立地によってはアクセスに時間がかかることもある。

 

LCCを使う人は下記の3つの記事を参照していただきたい。

 

LCCはどうして安いの?予約前に必ず知っておきたいデメリットを解説(スカイスキャナー)

LCCのメリット・デメリット(HIS)

LCC(格安航空会社)はやめたほうがいい?メリットとデメリットを考える(Journey Log)

 

高速バスは乗務員不足で減便や路線廃止が相次いでいること、LCCは意外な落とし穴があることを考えると新幹線や特急列車を「仕方なく」利用すること人が増えてもおかしくはないだろう(その代わり、新幹線や特急列車の混雑がさらに悪化する可能性もある。特急列車は混雑状況が列車によってまちまちだが、新幹線はこだま・つばめ・なすの・たにがわなどの各駅停車タイプであればラッシュ時間帯と3大ピーク期を除いて混雑することはないと思われる(特に自由席)。)。

新幹線や特急列車は料金が高いが、実を言うと新幹線や特急列車にも乗車券+特急券が割引となったきっぷ(スーパー早特、お先にトクだ値(乗車券つき)、)、チケットレス利用による特急料金割引がある他、株主優待券(JR北海道とJR四国を除く)を使って運賃・特急料金を割り引く方法がある。また、「バリ得こだま・ひかり(日本旅行)」などの旅行商品や「週末パス」、「ぐるっと九州きっぷ」などのフリーきっぷに特急券を別途購入すれば新幹線や特急列車も利用可能な企画乗車券もある。他には発行が面倒ではあるが一筆書き乗車券という方法もある。ちなみに株主優待券は金券ショップでバラ売りされており、JR東日本が1枚3,000円~3,500円(JR東日本管内運賃・特急料金・グリーン料金が4割引)、JR東海が1枚900円前後(JR東海管内の運賃・特急料金・グリーン料金が1割引、最大2枚で2割引まで可能)、JR西日本が1枚4,000円~4,500円(JR西日本管内の運賃・特急料金・グリーン料金が半額)、JR九州が1枚3,000円前後(JR九州管内全線乗り放題の1日乗車券、特急列車や新幹線は別途特急券の購入が必要)で販売している

 

株主優待券は3大ピーク期でも使用できるため、3大ピーク期であれば株主優待券が重宝するだろう。ただしJR各社間を跨ぐ場合は株主優待券が使用できないのでその点は注意が必要だ

 

最後に青春18きっぷが廃止された場合の今後の予想を下記にまとめてみた。

・青春18きっぷが廃止

・高速バスに流出

乗務員不足や2024年問題の影響で高速バスも減便や路線廃止が相次ぎ使いにくいor使えない

フェリーを利用する、または新幹線・特急列車を「仕方なく」利用する(LCCは上記のデメリットがあるため不明)

春休み・夏休み・冬休みの時期においてフェリーや新幹線・特急列車の混雑が今以上に激しくなる(フェリーはトラックを含むが、トラックは専用の個室があるので大丈夫かと思われるが自家用車の利用状況次第では予約が取れない可能性がある)。特急列車は未知数だが、新幹線についてはこだま・つばめ・なすの・たにがわと言った各駅停車タイプであればラッシュ時間帯や3大ピーク期を除いて混雑しないと予想。

・特急列車は状況に応じて編成増強(新幹線は物理的に不可)や臨時列車の設定増加(具体的には運転日数の増加等)を行う他、定期列車の需要が多ければ本数増加や運転区間延長を検討する

・新幹線や特急列車の利用増加によって増収が見込まれる(主に特急料金)

・一般の利用者目線で見ると新幹線や特急列車の運転本数増加や運転区間延長はありがたい反面、今よりもさらに混雑の悪化が懸念され利用しにくくなる可能性がある

 

青春18きっぷが廃止されると以上の悪循環もあるが、今のJR各社からすれば近い将来実施する可能性も否定できない。因みにフェリーは2024年問題でトラックの乗務時間が厳しく制限される観点から今後の需要増加が見込まれて新幹線・特急列車とのライバル関係になることが想定される。
よって青春18きっぷが廃止された場合はフェリーか新幹線・特急列車(LCCは上記のデメリットがあるため不明)での移動が主流となるであろう。

 

 

今回は以上となる。次回は青春18きっぷが廃止された場合の移動手段について割引きっぷなどを活用した内容(現在作成中)を紹介する。