4/5に術後1年フォロー目的で名大を受診した。

   造影CTの結果、遺残胆管内に腫瘤増を認め、またほかにも怪しいところが

   あるので精密検査をした方がよいだろうとのこと。(採血データは変化なし)

   やはりきたか…、というのが正直な私の感想。

   しかし、父は体の不調なく過ごしており、むしろ体力の回復を感じていて、

   再発していないと思っていたため、かなりショックを受けた様子。

   

4/8~検査入院。

   PET、ERCP、エコー、MRIなど一通り行い…

 

結果。

 ①遺残胆管内に癌あり(病理結果:腺癌)

 ②胆管空腸吻合部再発疑い

 ③播種再発疑い

 

①は内視鏡検査にて生検してきており、腺癌は確定。新規発生か再発かは

判断難しいらしいが、とにかく癌はある。

 

②去年の手術で残した胆管と空腸とを縫い付けているが、そこにPETで集積あり、癌とはまだ断定できないが、再発の可能性あり。

③去年の手術で肝臓を大きく切除したところに胃の大網(脂肪組織)で固定している中心部にやはりPETで集積みられ、こちらも癌とは確定できないが、再発の可能性あり。

 

①のみであれば、膵頭十二指腸切除術を行い、切り取ってこれる。

でも②、③がみられるということは、癌が体内に散らばっている可能性が高く、その状態で

①だけ切り取っても仕方ないし、身体の負担など考えると今は手術適応ではないとのこと。

 

②③の経過をフォローして、それらが大きくなってきたり、血液データに変化がみられれば、

癌だと推定し、そこから抗がん剤治療を始める…というのが一つの選択肢。

もう一つは、②③は癌再発だと「判断」して今から抗がん剤治療を始めるというのも選択肢。

 

放っておけば、①が大きくなってくるのは目に見えている。(半年前はなかった)

しかし、抗がん剤の副作用も当然デメリットとしてある。

73歳の父のQOLを考えると、やらないという選択肢があってもよい。

胆管癌はたちが悪い。平均余命は決して長くない。

抗がん剤を行うと、平均余命はやや伸びるが、父がデータと同じく伸びる保証はなく、

数か月の違いしかないかもしれない。

 

しかし、父の方針として「座して死を待つ」というのはしたくないという考えがある。

本人の意思が最も大切だと思う。

通院の都合上、名大で抗がん剤は受けられないので、がんセンターで抗がん剤を

受けることとした。紹介状が手元に届いたので、5月に受診することになるだろう。

 

抗がん剤やってみて、副作用が強かったら、そのときは治療をやめればよい。

その辞め時も、父の意思を尊重しようと思う。

家族のエゴで本人の意思を揺らがせてはいけない。

本人の選択を支持し、精一杯フォローしていくことが大事なのだと思う。

 

もちろん、抗がん剤が効いて治ってくれるのが一番の願いだが、

データ上、それが難しいのも本人も家族も分かっている。

最終的には緩和にいくのだろう。

父が、父らしく生を全うできるよう、私ができることをやっていく。