大学生活は特に大きな変化はなかった。
しかし、母の期待に6年越しに答えられなかった私への干渉はひどかった。
新歓に誘われ、鍋パーティーに参加した。気付けば9時前であり、大学から家まで片道1時間だったため到底門限に間に合わなかった。

間に合わないことを伝え、ラインを閉じた。
そろそろ帰ろうかと10時前に再びスマホを見ると着信が20件以上。
最終的に「警察に連絡します」とラインが来た。嘘か本当か分からなかったが、悪寒がした。


母は9時を数分でも過ぎると一分おきに電話をかける。


日に日に、お門違いではあるかもしれないが「そんなにこの大学に入ったことが許せないのか?」と思うようになった。


親のために決めたのに、じゃあもういいや。


そう思ったのは早かった。
母に納得してもらうために神妙な顔で、もう一度国公立に挑戦したいと言った。母は、やるなら国立大学一本、それしか認めない。と言い、なかば賛成した状態だった。



あっさりと1ヶ月で中退した。



そこから母は予備校を提案していた。適当にバイトをしながらふらふらするつもりだったが、母はあくまで本気で娘が受験をする用で色々と用意をはじめてくれた。何か申し訳ない気持ちがしたので、まぁ親が納得するならと1年間頑張ることにした。



のも束の間、やはり私が勉強に専念するなどできないことであった。コンタクトデビューやメイク、服に目覚めた私は一気に垢抜けた。男子校出身だったり、女性経験がなかった予備校の男子たちがみんな優しくしてくれた。今まで経験したことのなかった異性との交流にただただリアルが充実した。


また、予備校には高校時代にはいなかった頭のレベルの高い人たちにも出会えた。東大や京大、その他有名大学にあと一歩及ばず浪人を決意した人たちが多く在籍していた。もちろんそういった人たちとも仲良くなれた。


ちなみに現在の彼氏も予備校時代の友人である。



そういった人たちと絡むと、次は自分が賢くなった気持ちになる。次々に自分を出来る自分に塗り固めてしまう。現実は見たくなかった。模試はサボったし、授業もあまり出ていなかった。


もちろんそんな状態で成功するはずもなく、受からなかった。