私が働き始めた当初は、某日系航空会社もまだまだ羽振りがよく、国際線CAさん達の滞在期間も3日程あり、会社負担の食費も高め設定だったのですが、滞在ホテルが空港近くだったので、近所に日本食レストランがほとんどありませんでした。 そこに目をつけた大将は、自ら運転してCAさん達には特別に送迎サービスをつけていました。 そのホテルまでは往復40分ですが、当時はガソリンも安かったし、大将も自分がカウンターに立つ時は忙しい時だけだったし、CAさん達はほとんどがキャッシュで支払ってくれるし、CAさんが良く来るお店と評判だったし、何よりも独身の大将はあわよくば結婚相手を見つけてやろうという下心もあって、送迎サービスをつけても充分にお釣りが来ました。 送迎は大将がメインで行っていましたが、7人乗りの車だったので、8人以上になると2台出動となり、私も運転手としてたまに借り出されるようになりました。 そして、店の評判が上がるに連れてCAさんの利用率も上がっていったので、とうとう大将は10人乗りの大きなバンを購入し、私も保険に入れて、最終的に私はサーバー兼バンの運転手となっていました。 バンの大きさはアメリカサイズなので相当大きく、車線変更はしづらいわ、車体が重くてブレーキはゆっくりとしか効かないわで、知らない人を10人乗せての20分ドライブ(しかも半分以上高速)は、相当神経を使いました。 でも、お陰でその後はどんな車の運転を任されても大丈夫になりました。