20ソルティガの発表までダイワはほぼ全てのリールにザイオン製のエアローターを採用していた訳で、15ソルティガもエアローターでした。
しかし、何故か20ソルティガからアルミ エア ローターと呼ばれる金属製ローターに変わってしまいました。ダイワの意図はなんなのか個人的な見解を交えて解説して見ようと思います。
ザイオンエアローターではダメだったのか?
画像はキャタリナのザイオンエアローター
まずザイオンエアローターがよくわからない人の為にダイワのホームページより解説を抜粋。
以下キャタリナのページより
『特異な形状の最適リム構造により負荷を分散させることで、従来と同等の強度で大幅な軽量化を実現したダイワ独自のローター。ローターバランスも向上しており、惰性で回ってしまうことで滑らかだと錯覚する、いわば机上の回転ではなく、自らの意志に瞬時にレスポンスよく反応してくれる。
素材のZAION(ザイオン)は高密度にカーボン繊維が織り込まれたカーボン樹脂で、重量比強度でマグネシウムを上回り、高剛性かつ軽量、さらに金属と異なり腐食に強いという理想的な特性を持つ。』
ザイオンとは釣竿と同じくカーボン樹脂の一種で、より高密度にカーボン繊維を織り込んだ物がザイオンと呼ばれています。
ダイワはザイオンを高剛性かつ軽量で腐食しない夢の素材としており、重量比強度はマグネシウム以上と、まるで金属並みに強いようにPRしてましたよね。
ザイオンは主に強度が必要なリールのローター・ボディ、ロッドのリールシートに採用されていて、これまで15ソルティガやキャタリナなど大型スピニングリールにもザイオン製のエアローターが搭載されていました。
なぜ20ソルティガからザイオンエアローターが排除されたのか
しかし、20ソルティガはまさかのザイオン排除。強度重視としては金属ローターで間違いのでしょうけど、ダイワの売りだったエアローターとは形まで変わってしまいました。
これはエアローターなのか?中央の肉抜き穴まで塞がれてしまいシマノのローターと変わらないような。
15ソルティガでもキハダやGTと言った大きな魚を釣り上げて不具合も無かったのに、なぜ軽さとレスポンスを犠牲にしてまでザイオン製のエアローターを排除したのでしょうか?
強度を重視した結果?
ザイオンはマグネシウムを上回る強度とされていますが、20ソルティガのアルミ エア ローターは15ソルティガの2倍以上の「たわみ剛性」を誇ります。
この「たわみ剛性」と言う表記がポイントのようで、確かにザイオンエアローターは壊れはしないものの、大きな負荷が掛かるとたわみや歪みが生じてしまうので、多少自重が重くなっても歪みを排除したかったと思わされます。
20ソルティガからモノコックボディも採用されてボディやドラグやギアの強度も大幅に上がりました。
結果的にローターの強度もはっきりユーザーに伝わる方法で強度アップを報告しないといけないと判断した結果なのではないでしょうか。
とにかく新製品だから大きく何かが変わったんだとアピールしたかったんじゃないかと言う予想ですね。
別に15ソルティガと同様にザイオンローターのままで問題はなかったんですよ。
だから、そのうちローターの慣性が30%減とか言って忘れた頃にザイオンに回帰するかもしれませんね。
金属至上主義の影響?
どんなにギアや部品が強くても「ローターがプラ(カーボン)じゃなぁー」って人が一定数いて、そう言う層の人は大抵ステラswを購入していた訳ですが、ステラswと同じ土俵に上がるためにローターを金属製に変更してきた可能も違いですね。
これでフルメタルリールと言う点でステラswに奪われていたシェアを取り戻せると考えたのかも。でもザイオン製のエアローターが好きだった人からしたらちょっと残念ですよね。
カラーリングをステラswと似せてきたのも色の好みで選ばれない様にするためでしょうから、やはりステラswを意識してるのかな。
ソルティガの優位性を確保?
ソルティガの一つ下にキャタリナと言うリールがありますが、キャタリナはソルティガとほぼ同じスペックで価格が半額近いコスパが高いオフショアリールとして人気です。
新しく出した20ソルティガを売る為に唯一の金属ローター搭載機と言う付加価値を付けたかったのではないかと思われます。
キャタリナもモデルチェンジでアルミエアローターになるんでしょうけど、もしかしたらアルミエアローター搭載機をソルティガだけにしてキャタリナと差別化し続ける可能性もありますね。
個人的には
14000〜20000番は金属ローターは良いと思うけど、近海ジギング用の8000〜10000はザイオンローターでも良かったんじゃないかな。
あとエアローターには全く見えないデザインなのがイマイチ。デザインは15ソルティガのエアローターに似た物にしてもらいたかったですね。
あとローターやスプールの肉抜き穴を塞いでしまったのは防水対策でしょうか?穴を開けた方が軽量化にもなるのに、何故こんな平らなデザインになってしまったんでしょうね。
15ソルティガやソルティガBJみたいなダイワのリール!ってデザインにして欲しかったなと思います。
やっぱりソルティガの象徴である鮮やかなブルーが無いのは寂しいですよね。
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