テトラオドン・ムブの飼い方|大きさ、注意点、寿命、水槽、餌、水質、混泳、飼育方法 | す〜さんの釣行記&釣り情報・時々AQUA

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神奈川県で色々な釣りをしながら、熱帯魚やサンゴ、ウズラ、烏骨鶏と暮らしています。
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テトラオドン・ムブは中央アフリカの川や湖に生息する全長が50〜70cmに達する大型の淡水フグです。
非常に大型に成長するためムブの飼育には最適120×60×45cmの大型水槽が必要となり、飼育設備の費用も10万円を超えますし、家によっては床の補強も必要となるため、飼育に必要な費用を考えると安易な気持ちで飼育するのは避けるべき熱帯魚と言えるでしょう。

基本的に単独飼育しかできないので飼育に飽きちゃう可能性もありますね。それでもムブは人によく慣れるし、目をキョロキョロ動したり、フワフワとした泳ぎ方も可愛らしく、ファミリーで飼育するペットフィッシュとして人気が高い魚でもあります。
飼育設備さえ準備できれば飼育自体は簡単なので、長く付き合える魚になってくれますよ。


テトラオドン・ムブの飼い方
分布:中央アフリカ、タンガニイカ湖、コンゴ川
全長:60cm
寿命:7〜8年
性格:荒い
水槽:120×60×45
水温:24〜30℃
水質:6.0〜7.5PH
混泳: 基本的に不可

テトラオドン・ムブはアフリカのコンゴ川やタンガニイカ湖に生息する大型の淡水フグです。淡水フグと言うように塩分を一切含まない淡水で飼育ができるため熱帯魚の飼育経験がある方なら飼育自体は難しくありません。

1番の問題はテトラオドン・ムブが淡水フグの最大種であり、最終的に体長50〜70cmと非常に大型に成長するため、飼育に必要な水槽が大型になることと、気が荒いので単独での飼育が基本になる点でしょう。

水質は弱酸性〜弱アルカリ性に対応しますが理想はPH7.5の弱アルカリ性です。PHが6を下回る酸性にならないように多目の水換えや、濾材に大粒の珊瑚砂や枝サンゴを混ぜてPHの降下を抑えましょう。

テトラオドン・ムブの性格は非常に気が荒く、淡水フグの中でも特に攻撃的と言われています。しかし、幼魚期からムブ同士や他種と混泳飼育していると成長しても仲良く混泳できている場合もあるようですね。

他の淡水フグと同様に噛み癖が有るので魚だけでなく水草やヒーターなども齧ってしまいまう事があります。ムブは性格や習性的に単独飼育が無難な魚と考えてください。
水槽に手を入れるのも齧られてしまう可能性があるので控えましょう。

凶暴なイメージが有りますが好奇心が旺盛なフグの性質が大きい気がします。
キョロキョロ目を動かして人のことを観察してるので他の魚より知性を感じますしよく人に懐きます。
あくびしたり膨らんだりと、たまに見せるアクションも面白くて可愛らしいですよ。



水槽
テトラオドン・ムブの飼育には120×60×45cmの120cmワイド水槽が必要になります。奥行き45cmの120cm水槽でも飼育自体は可能でしょうが、全長以下の奥行きしかない水槽で飼育すると反転するのも窮屈そうで可哀想ですから奥行き60cmは確保してあげましょう。

120×60×45cm水槽でも設備と水を合わせた重量が300kgを越えるのでアパートや木造住宅では設置場所を補強するなど注意が必要です。
鉄筋コンクリート造(RC)のマンションなら全く問題なく設置できるでしょう。

事故や地震で水が漏れた際に備えて今加入している保険で対応できるのかもよく確認しておきたい物です。
120cm水槽になるとバスタブ満タンに匹敵する水量が入っているので舐めていると痛い目に遭いますからね。

幼魚期
最初から広い水槽に入れても怯えてしまうし、餌も効率的に食べられないので、成長に応じて徐々に水槽サイズを大きくしていくのが良いでしょう。
10cm未満なら45cm水槽から飼育を始め、ムブの全長が水槽の三分の一まで成長したら60cm、90cm水槽とステップアップしていきます。

設備費用を安くするなら60cm水槽の次は一気に終生飼育する120cm水槽に移しても大丈夫でしょう。もし広い環境に怯えるならセパレーターで仕切れば良いだけですからね。


フィルター 
ムブは生き餌を好むため水を汚しやすい。フィルターは濾過能力の高い上部式フィルターをメインに補助として外部式フィルターを組み合わせると良いでしょう。
濾材は目詰まりしにくいM〜Lサイズのリングろ材を使用するのがおすすめ。
PH降下防止に大粒のサンゴ砂を一握りから500g程度混ぜておくと良いでしょう。

バクテリアの働きを良くするために水槽にエアレーションを施すとより溶存酸素量も増えるので、よりムブにとっても良い飼育環境になりますよ。
ムブは運動好きな方でフィルターの水流が強くても構いません。

費用は120cm水槽用の上部式フィルターで18000〜40000円くらい。レイシーなど大型の上部式フィルターを選ぶと高くなりますね。
安い上部式フィルターと外部式フィルターの組み合わせなら3万円くらいに収まるかな。

ろ材は最初だけ付属のものを使い、リングろ材に入れ替えていきます。15リットルは使いかと思うので15000円くらいの費用です。


ヒーター
ムブの成魚はヒーター本体やコードを齧って破損させてしまう事があります。ヒーターは仮に300wの容量が必要なら、150wのヒーターを2本を設置すれば片方が破損しても水温は下がりますが大事には至りませんからね。
コーナーカバーと呼ばれるカバーに収納できれば一番安心です。
当然ですが異常を早期に発見できるように水温系も設置しましょう。 

電気代は300wヒーター×2本で関東だと冬に4000円くらいでしょうか。この辺は電力プランや家の断熱性でかなり違ってくるでしょう。


砂・レイアウト
ムブは砂を掘り返すし水草を齧るので水草は無理と思った方がよいです。流木に活着できるミクロソリウムやアヌビアスは試してみても良いかなとは思いますが、たぶん齧られてボロボロにされてしまうでしょう。

砂は川砂や細かい大磯砂などムブが潜っても傷付かない丸みのある物を選びましょう。深く敷くと汚れが溜まるので浅く底面が隠れる程度で構いません。
潜らせたいならタッパーに砂を詰めて入れると良いですね。


エサ
ムブは幼魚期ならアカムシやアカヒレ、メダカなどの生き餌、乾燥クリル、スネール(巻貝)、活エビ、アサリの剥き身などバリエーション豊かな餌を与えましょう。20cmくらいから小赤や小さなザリガニも食べれるようになります。
30cmになるとシジミなら殻をボリボリ噛み砕いて中身を食べるようになりますよ。

あまり人工飼料を食べないイメージが有りましたが、筆者が飼育していたムブはテトラビッグキャットをムシャムャヤ食べてくれました。
生き餌用の金魚(小赤)が突いていた様子を見て興味を持って食べ始めたようでしたね。

ムブは歯が伸びすぎると噛み合わせが悪くなってしまうので、殻付きのシジミやアサリを与えて歯の伸び過ぎを予防してあげる必要があります。


混泳
ムブを混泳させている人もたまにいるので、幼魚期から同居させて馴らせば必ずしも不可能ではないようです。
しかし、万が一ムブが攻撃すると一撃でも相手に与えるダメージが非常に大きくなるので、朝起きたら混泳魚が噛み殺されてるなんて状況に遭遇したくないなら混泳は控えるべきでしょう。

大きなムブはテトラなど小魚には敵意を示さない事があるので、小魚との混泳なら比較的成功しやすいかと思います。

とは言えムブは寂しいとかないです。人間の姿やガラス面をなぞる指を追ったりしてコミニュケーションが取れるので心配なし。人が構ってあげればムブも楽しそうにしている。(気がする)


病気
ムブは丈夫な魚で病気にはかかりにくですが幼魚期だけは白点病に注意が必要です。幼魚期は水温を28℃に上げたり、軽く岩塩を投入しておくと安心です。

成魚で注意するのはPH降下や水質悪化による肌荒れ、粘膜の分泌による体表の白濁がないか確認したり、歯の伸びすぎをチェックくらいでしょう。
PHが6.5を下回らないように毎週水換えを三分の一から半分程度換えるようにして、サンゴ砂も活用しながらPHを7〜7.5に維持しましょう。