シリキルリスズメダイの生態と飼い方|性格、寿命、混泳、餌、性別、大きさ、オス、メス | す〜さんの釣行記&釣り情報・時々AQUA

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神奈川県で色々な釣りをしながら、熱帯魚やサンゴ、ウズラ、烏骨鶏と暮らしています。
海釣り全般にルアー、ジギング、ショアジギングからバス釣りまで様々な海釣りに挑戦中。
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シリキルリスズメダイは鮮やかなブルーの体色と黄色に染まる尾が美しいスズメダイで、丈夫で飼育も簡単なことから初心者におすすめされる事も多く、海水魚を販売している熱帯魚ショップなら大抵は取り扱っている定番種です。

可愛らしい見た目をしていますが、成長すると気が荒くなり他の魚を突いたりする事があるので混泳には注意が必要です。


シリキルリスズメダイの生態
学名:Chrysiptera parasema
分布:中分太平洋、西部太平洋
全長:5cm
寿命:3〜5年
性格: 成長すると荒くなる
水槽: 45cm以上
水温:24〜26℃
水質:8.0〜8.5PH
混泳: 本種より大きな魚との混泳が理想的

シリキルリスズメダイは中〜西部太平洋のサンゴ礁に生息する小型のスズメダイで、ミドリイシなど枝状サンゴの周りで生活しています。
ダイビングでは危険を察知すると枝サンゴの隙間に一斉に隠れる姿が観察できますよ。
水槽内でもライブロックなど気に入った場所に縄張りを作り、ライブロックの隙間に隠れたり他魚を追い払う姿を確認できます。

あまり遊泳する魚ではないので、広い水槽に入れても大抵ライブロックやサンゴの付近を泳いでいます。よく泳ぎまわるスズメダイが欲しいならデバスズメダイの方がおすすめ。

大きさ
シリキルリスズメダイはスズメダイの中で最も小型のスズメダイで4〜5cmまでしか成長しないので、45cm程度の小型水槽でも飼育ができます。メスは5cmまで育ちますが、オスは4cm程度で成長が止まります。ただし性別は外見ではオスがメスかの判別できません。

シリキルリスズメダイの価格は安く500〜700円くらいで購入できます。実店舗に置いてなくても通販で購入できるので入手は非常に簡単です。
デバスズメダイと同じく年間を通して入荷されますので、大抵は売り切れる事なく販売されていますよ。

シリキルリスズメダイの寿命は平均3〜4年で、環境が良いと5年以上生きる場合もあります。単独飼育などあまりストレスが掛からない環境で飼育してあげたいですね。
サンゴに悪さしないので小型サンゴ水槽のタンクメイトにおすすめですよ。



シリキルリスズメダイ飼い方
シリキルリスズメダイは小型ながら非常に丈夫な海水魚で、一般的な熱帯魚ね水槽セットと人工海水があれば簡単に飼育が始められます。
45cm水槽から飼育ができるので、水槽設備にかかる初期費用もフィルターなどがセットになっている「水槽セット」を購入すれば4000〜6000円とリーズナブルに済みますよ。


水槽・飼育設備
シリキルリスズメダイは1〜2匹なら30cm〜45cmの水槽から飼育が可能です。
とは言え、シリキルリスズメダイは成長すると縄張り意識が出てきて弱い個体を突いたり追い回すようになるので、同種・他種と混泳させたいなら60cm水槽以上をおすすめします。


フィルター
フィルターは水槽サイズに適合した容量で、濾過能力の高いモーターで循環するタイプの製品を選びましょう。上部フィルターや外部フィルター、外掛けフィルターを選べば問題ありません。

フィルターの補助としてプロテインスキマーを設置すればタンパク質や細かい汚れを除去できるので、硝酸塩が蓄積して水が汚れるのを遅らせる事ができます。
プロテインスキマーのみで魚やサンゴを飼育できるベルリンシステムで飼育することも可能です。


粒のサイズが2〜3mmのサンゴ砂を2〜3cm敷くと魚も落ち着きますし、サンゴ砂自体の濾過能力も期待できる。
あまり厚く敷くと汚れがたまり病気の原因にもなるので、水槽の底が隠れる程度に敷くだけでも構いませんし、砂を敷かないベアタンクでの飼育もできますよ。


水質
シリキルリスズメダイの飼育には海水が必要で、海水魚飼育で使う人工海水と比重計を購入して、比重が1.022〜1.024の海水を作りましょう。
海水の比重は水温で変わるので、水温計で飼育水温である24℃になった状態で上記の数値になるように作って下さい。

飼育開始後はアンモニアと亜硝酸塩が不検出で、硝酸塩が20ppm以内の水質を維持するように水換えで管理します。
アンモニアと亜硝酸は濾過が機能すれば検出されないので、もし試験薬の安全基準より高い数値が検出されるな水換えで減らして下さい。
生物濾過が機能してアンモニアと亜硝酸が減るまでは餌の量を控えた方が良いですよ。


水温
シリキルリスズメダイの飼育に適した水温は23〜26℃の間です。冬はヒーター、夏は水槽用のクーラーが必要となりますね。
水槽用のクーラーはやや高価ですが、45cm水槽までなら安価なペルチェ式クーラーもありますよ。
水温計を使い正確な水温を測るようにしましょう。



シリキスズメダイは餌を選り好みしないので、餌はフレーク状や粒状の人工飼料で構いません。
導入初期は環境の変化で餌食いが悪くなることもあるので、食いつきの良いコペポーダやブラインシュリンプを与えるのも良いですね。


水換え
硝酸塩と呼ばれる有害な物質を減らす為に1〜2週間に1回は1/3の水換えを行います。魚が多いなら半分くらいは水換えしましょう。

ちなみに、プロテインスキマーで水換えをしない人がいますが、魚は水中のカルシウムや微量元素も摂取するため、水換えしないとそのうち体調を崩してしまいますよ。


混泳
シリキルリスズメダイは非常に気が強い魚なので、混泳させるなら本種同士やスズメダイの仲間、同サイズの魚との混泳は避けましょう。
同サイズの魚やスズメダイを一緒にしてしまうと、シリキルリスズメダイが成長した時に激しく突いたり追い回して相手を死なせてしまう場合も多々あります。

シリキルリスズメダイと混泳させるなら、一回り以上大きい魚を選んだ方が良く、ハギやヤッコ、ギンポ、ハゼなど型がスズメダイに似ていない魚で、体長が8〜10cm以上ある魚から選びたいですね。
最低でもシリキルリスズメダイとのサイズさが3cmはないと心配です。

カクレクマノミなどクマノミ類とも混泳は可能ですが、クマノミが隠れられるイソギンチャクは必要です。毒性の強いハタゴイソギンチャク以外は試していないので分かりませんが、毒性の低いサンゴイソギンチャクだと構わずシリキに追い出されかもしれません。

シリキルリスズメダイとの混泳におすすめの定番海水魚は、ナンヨウハギ、キイロハギ、フレームエンゼ、ルリヤッコ、その他大型ヤッコ、ヤエヤマギンポなどですね。

とにかく気が弱い魚だけはルリスズメダイと混泳させてはいけません。ツノダシやハタタテダイ、一部のハゼは臆病でシリキルリスズメダイが幅を利かせているとライブロックの影から出てこなくなって餓死してしまいますよ。


病気
シリキルリスズメダイは病気になり難い丈夫な魚ですが、輸送で擦れたり水質が悪くなると白点病になる事があります。
体表に白い点々が現れたら早めに海水魚に対応した魚病薬で治療して下さい。
白点病が悪化すると死んでしまいますし、他の魚に感染が広がる可能性もあります。