エンゼルフィッシュの種類と飼い方を紹介|寿命 水槽 餌 繁殖 混泳 注意点 | す〜さんの釣行記&釣り情報・時々AQUA

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エンゼルフィッシュと言ったら上下に伸びた長いヒレが特徴の熱帯魚で、熱帯魚に詳しくない人でも知っているほどポピュラーな熱帯魚です。
熱帯魚と言えば、このエンゼルフィッシュを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

エンゼルフィッシュの縦に伸びた美しいヒレは見栄えがしますし、その特徴的な姿は一度見たら忘れられません。

しかもエンゼルフィッシュは水槽内でもオスメスが居れば比較的繁殖も用意で、ペア形成して産卵と子育てをする様子を観察することが出来ますよ。
エンゼルフィッシュはシクリッドのブリーディング入門にもおすすめですね。

今回は初心者でもわかりやすいように、エンゼルフィッシュの飼い方から繁殖方法を詳しくご紹介します。


主なエンゼルフィッシュの種類
●エンゼルフィッシュ(ノーマル)
ショップで最もよく見かけるブリード物のエンゼルフィッシュで、体に2〜3本のラインが入るのが特徴。ブリードが繰り返されているため、ラインの本数は上記の限りではなく不鮮明な物もある。
流通量が多いため価格も安くブリード個体なので水質にもシビアではない。

●マーブルエンゼルフィッシュ
マーブル柄のエンゼルフィッシュ。こちらもブリード物の改良品種で、ノーマル個体と同様に流通量が非常に多い。

●プラチナエンゼルフィッシュ
プラチナ・エンゼルフィッシュは全身がシルバーの鱗で覆われた美しい姿をしている。
鱗ににラメが入っているタイプはプラチナダイヤモンドエンゼルと呼ばれる。

●レッドデビルエンゼルフィッシュ
レッドデビル・エンゼルフィッシュは非常に濃い赤い体色が特徴の改良品種のエンゼルフィッシュ。
エビ類を主原料とするアスタキサンチンを含んだ餌を与えることにより、体色の赤みを濃くすることができる。
より赤色が濃いヴィルヘルムブリードのレッドデビルエンゼルフィッシュは非常に人気が高い。

●アルタムエンゼル
アルタムエンゼルはエンゼルフィッシュの原種であり、背ビレと尻ビレが非常に長いのが特徴。
硬度の低い軟水を好むため、状態良く飼育するためには

●レッドショルダーバック・スカラレエンゼル
ノーマルのエンゼルフィッシュより上下に長いヒレと赤からオレンジ色に染まる背中が特徴の美種。
流通量の少なさと、その人気の高さからやや高価なエンゼルフィッシュである。

ベールテールエンゼル
ベールテールエンゼルフィッシュは、エンゼルフィッシュの特徴と言える長いヒレを更に伸ばした改良品種で、非常に長い背ビレ、尻ビレ、尾ビレ、胸ビレを持つのが特徴。
泳ぐ度に波打つ尾ビレは名前の通りまるでベールのように美しい。

ベールテールエンゼルフィッシュの飼育ではヒレが裂けないように流木はあまり使わないようにするなど、水槽のレイアウトにも気を使いたいし、水槽の水深も通常のエンゼルフィッシュより深さが必要となる。


エンゼルフィッシュの飼い方

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・全長・ 12cm
・寿命・3〜4年
・性格・やや好戦的
・病気・尾ぐされ病/白点病

・水槽・45cm〜
・水温・24〜32℃
・水質・PH6.0〜7.0
・餌・フレーク/粒状/アカムシ/イトメ

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エンゼルフィッシュは、南米アマゾン流域、ペルー、コロンビア、ギアナが原産の熱帯魚です。
菱形の体に、上下に長い背びれと尻びれを持つ、とても優雅な姿をしています。

現在エンゼルフィッシュには様々な品種がおり、色や柄は多種多様で、よりヒレの長いベールテールエンゼルも存在します。



水槽

エンゼルフィッシュは体高が高いため、飼育水槽は30cm以上の水深を最低確保してあげたいところです。
45cm水槽でもハイタイプの水槽なら、2〜3匹程度は飼育できます。
水槽に砂を入れるなら、その分水深が浅くなる事を考慮して下さい。

近年60cm水槽でも40cmのハイタイプがよく売られているので、エンゼルフィッシュの飼育にはそのようなハイタイプの水槽を選びたいものです。

シクリッドであるエンゼルフィッシュは多少の小競り合いをするため、少し余裕がある飼育環境を整えることをおすすめします。
エンゼルフィッシュの成魚なら、45cm水槽で2匹、60cm水槽で3〜4匹の飼育が可能です。

しかし、万が一2匹がオス同士だったり、3匹入れてペアになれなかった1匹残ると虐められてしまう可能性が高くなります。
水槽サイズが広ければ影響は少ないので、エンゼルフィッシュを複数で飼育するなら、出来るだけ水槽サイズに余裕を持たせてください。

逆に水槽サイズに対して少し1〜2匹多めに入れるのも縄張りを作らせない効果があり、混泳がしやすくなります。
そのかわり、濾過能力の不足や水質の悪化には注意が必要となります。

●エンゼルフィッシュ飼育引数の目安
45cm水槽で2匹
60cm水槽で3〜5匹
90cm水槽で4〜6匹



フィルター・濾過

エンゼルフィッシュはネオンテトラなどと比較すると体は大きいですが、特別水を入れ汚すような魚ではないので、水槽に適合した外掛け式、上部式、外部式、内部式などのフィルターを選べば大丈夫です。

当然テトラより飼育引数は少なくしないといけないので、小さいからと幼魚を買いすぎて成長した時に過密飼育にならないように注意しましょう。

エンゼルフィッシュは強い水流は苦手なため、外部フィルターなどの水流が強い場合には、シャワーパイプの排水口を壁側に向けて対処しましょう。
外部式フィルターのシャワーパイプは外して使うか、穴をドリルで大きくするのがオススメです。


水質・水温
エンゼルフィッシュは南米原産の熱帯魚なので、飼育水温は基本的に26℃を基準として、24〜28℃の間で維持管理するようにしましょう。

筆者が飼育していたエンゼルフィッシュは、最高で35℃の水温までは耐えられましたが、夏場は水温上昇に伴う溶存酸素の低下にも注意しなければなりません。

エンゼルフィッシュは一般的な南米原産の熱帯魚と同じく弱酸性を好みますが、ブリード物のエンゼルフィッシュなら弱酸性〜中性、僅かに弱アルカリ性でも問題なく飼育が可能です。
原種に近いアルタムエンゼルやスカラレエンゼルはブリード個体であってもPHを6.0〜6.5の軟水にしましょう。

エンゼルフィッシュは水深変化への順応性が高く、緩やかなPHの降下であればPH5.5くらいまでは平気なようです。
しかし、低いPHでの飼育になると水換えによる水質の変化も激しく、粘膜を分泌し体表が白く濁ったり、肌荒れをおこして感染症にかかり死亡するリスクが高まります。


エンゼルフィッシュの餌

エンゼルフィッシュは餌を選り好みせずに食べてくれます。小型シクリッド用の粒状フード、冷凍アカムシをバランスよく与えてください。
テトラのエンゼルフィッシュは小さな粒状で、小型シクリッド全般に与えられる人気のエサです。

人工飼料だけでも全く問題なく飼育は可能ですが、エンゼルフィッシュはアカムシやイトミミズ、ミジンコなど、動物性の餌を好んで食べるので、アカムシをメインに人工飼料を少量与える飼育方法でも良いでしょう。

アカムシなど動物性のエサを与えた方がエンゼルフィッシュの食い付きも良く成長速度も早くなりますよ。


混泳
エンゼルフィッシュは肉食性が強いため、口に入るテトラのような小さな魚やエビは食べてしまうことがあります。
ネオンテトラなど3cm以下の小型熱帯魚のよな、エンゼルフィッシュの口に入るサイズ混泳すると、弱い個体から食べられてしまい確実に魚の数が減っていきます。

また、シクリッドの仲間であるエンゼルフィッシュはエビも大好物で、口に入らないサイズのエビでも突いて食べるため、エンゼルフィッシュの水槽にエビを入れておくと次第にエビの目やヒゲを齧り取られていきます。

エンゼルフィッシュと3cm以下の小型熱帯魚、エビの混泳は避けた方が良いでしょう。
小型の熱帯魚でも体高や厚みのあるグッピー、プラティ、グラミーなどは食べられる事がないので安心です。

このように3センチ程度の小型熱帯魚でも、明らかにエンゼルフィッシュの口に入らない熱帯魚なら混泳しても大丈夫ですね。

●エンゼルフィッシュとの混泳にオススメの魚種

中型カラシン、小・中型グラミー、グッピー、プラティ、モーリー、ソードテール
コリドラス、クーリーローチ、など


エンゼルフィッシュの繁殖

エンゼルフィッシュは流木や石、葉幅の広い水草などに産卵する、基質産卵型の産卵形態をとります。
エンゼルフィッシュ生後9〜12ヶ月が経過すると成魚となり、仲の良い雌雄でペアを作りはじめます。
エンゼルフィッシュはペアが出来ると2匹でお気に入りの場所を決め縄張りを主張し始めます。

狭い水槽だとペアが水槽の半分以上を占領してしまったり、四六時中目につく他の魚を追い回す事もあり、隔離が可能ならペアだけにした方が良いですね。

ペアになったエンゼルフィッシュの片方のお腹が膨らんできたら、それはメスで抱卵している可能性があります。
産卵の兆候として、産卵予定の場所を突いて掃除したり、ジーっと産卵しそうな場所を見つめます。

エンゼルフィッシュはエキノドルスなど葉の広い水草や流木、石、専用の産卵筒、植木鉢の表面、ガラス面、フィルターのパイプに卵を産みつけます。
産卵床は縦や斜めに傾斜のついた、水底から少し高さのある場所を好みます。
これは、エンゼルフィッシュが下から上へと立ち泳ぎするように、産卵床に卵を産み付けるためです。

産卵から孵化
エンゼルフィッシュは産卵した卵と稚魚の世話をペアが行うので、親魚の隔離などは必要ありません。
孵化した稚魚にはヨークサックと呼ばれる栄養の詰まった袋が付いていおり、ヨークサックの吸収されるまでの3〜5日間は餌を食べません。

稚魚が孵化してから3日くらい経つと産卵床から離れ自由に泳ぎ始めるので、ブラインシュリンプか稚魚専用の人工飼料をスポイトを使い稚魚の近くへ優しく振掛けるように与えましょう。

孵化させるのに少し手間がかかりますが、栄養価の高いブラインシュリンプの方がオススメです。
稚魚は痩せやすいので2〜3時間おきに、こまめに給餌するようにしましょう。
不在にしがちなら家族に頼んだ方が良いですね。

エンゼルフィッシュに限りませんが、繁殖に挑戦する前に沢山増えた場合の引き取り先を探しておいて下さいね。


病気

エンゼルフィッシュは小型熱帯魚の中では大きい魚なので、成魚であれば余程環境が悪くないかぎり、あまり病気にはかかりにくい魚です。
幼魚のうちは小型魚同様に、白点病や尾腐れ秒など、各種の病気に注意しましょう。

水質が悪化するとエロモナス菌の感染による穴開き病やポップアイを発症してしまいます。

●白点病
症状

体やヒレに白い白点が現れます。放置すると、やがて全身を白点に覆われ死んでしまいます。
白点病は、主に水質の悪化と水温の低下で発症しやすくなるので、適正水温を維持して下さい。

治療法

発症初期の白点病なら塩水浴で完治することが多いです。
食塩や岩塩を塩分濃度0.5〜1%になるように投入し塩水浴を行います。症状が酷い場合には魚病薬を使用します。


●尾ぐされ病
症状

尾やヒレが白く変色し症状が進行すると、ヒレが周囲から溶けてしまいます。
魚の体色が褪せたりする事もあります。

尾ぐされ病は感染症のため、尾ぐされ病の症状を発見したら、早目に魚病薬を使用し対処しましょう。

治療方
魚病薬を使用した薬浴。
尾ぐされ病の原因となるカラムナリス菌は塩分に弱いので、0.5〜1%の塩水浴で治療します。


●穴あき病
穴あき病はエンゼルフィッシュの頭に毛穴みたいに穴が空き始め、その穴がだんだんと大きくなり、悪化するとピンク色の肉が見えてしまうほど深い穴になります。

穴あき病はエロモナス菌が原因であり、水質の悪化が主な発症の原因です。
穴あき病は勝手に治ることは少ないので、早めに魚病役による治療を行います。

治療と並行して濾過層の掃除と市販のバクテリアを添加して、病原菌を減らすように努力しましょう。
水質の悪化が解消されないと何度も再発しますよ。

ろ材や砂を煮沸したり、機材を天日干ししてリセットするのも考えて下さい。



【まとめ】
天使のような優雅な熱帯魚、エンゼルフィッシュを飼育してみませんか?
ペアが稚魚のお世話をする姿は一見の価値ありです。