わたしが見舞った数時間後にじっちゃんが息を引き取った。
1世紀とほぼ3年の人生が終わった。
大恐慌、戦争、いろーんなことがあっただろうな。じっちゃんの青い目には100年間のモノゴトが映し出されたんだもんな。
ダンスが超うまくて、デート相手には事欠かなかったらしい。
ケアハウスはあまりにきれいで、静かで、平和で、わたしの暮らす俗世間とは別世界だった。
あなたの名前を毎日有効活用させてもらってるのよー。あなたの名前を言うと言うことを聞いてくれるの。
そーだ。じっちゃんはわたしが大好きだ。
わたしもじっちゃんが大好きでこうしてははるばる顔を見にきた。