softy - 虚弱体質

健康かつ頑強な者に、病弱やキョジャッキーの憂いなどわかるわけがない。
体が弱いというのはつらいものなのである。

なんて言われちゃわないように、私だって辛抱強く、もうすぐ1歳になるキョジャッキーなムスコ(MacBook Pro)とつきあってきたつもりである。
たくましい子になって欲しいと、カスタマイズもして、パワフル~な子になってもらおうと思った親心も叶わず、

この子は本当に漢方を飲ませても、開腹手術をしてもだめなんである。
ちっとも良くなってくれない。

去年の五月に購入して約一年。この子はカーネルパニックを起こし続けた。
その度に母はいろんなもんを失ってきた。
母パニック、息子カーネルパニックじゃ踏んだり蹴ったりだ。

ヤリカケの3万件データがどこまで終わってんだかわからなくなった時は泣いた。
確定申告の仕訳帳に入力している時にどこまでデータが残っていてどこまでがぶっとんだのかわからなくなった時も母は泣いた。
エンドレスのアップル社のサポートデスクとのやりとりにも泣いた。
入院して一週間子に会えない時も不便で泣いた。
アップル社のサポートデスクに電話をかけてときどきあたる、サポートできないサポートデスクのお兄さんやお姉さんたちに泣いた。
もう中身的にオリジナルな部位はないんじゃなかろうかっていうくらい、3回か4回に渡る入院で交換された。今回はハードに問題があったことが発見されて(なぜに10ヶ月発見できなかったか)、ハード交換となった。もうこれでだいじょ~びと退院してきて3日目で、またこの子はカーネルパニックを起こした。カーネルパニックとあっちゃ、母はあまりにも非力なのである。




頼りにしていいんだか、頼りにしたらいけないのかわからないコンピュータで愛とフラストレーションの綱渡りの11ヶ月に母は疲れた。かといってタマシイを悪魔に売る訳にもいかない。
やっとこさこさえた至福の時に、アメリカから届いたばっかりの娯楽DVDを観ようとムスコに入れても甲斐なく吐き出されてしまう切なさよ。ときどき拒食症になったか、充電ができくなるもろさよ。

アップル社とのやりとりで費やした時間無限なり。



iPhoneもiPadも別にもっててもいいけど、どうしても欲しくはない。
けど、コンピュータだけはやっぱりマックじゃないと困る。
もう新しいことに順応する力が衰えた今になって、Win使いにはコンバートできないのである。
自分の脳みそがあてにならなくなればなるほど、頼りたいのはコンピュータ。老いては子に従えである。


別の子に取り替えてもらうという非情な決断をしてしまった母を赦せよ。
尽くせる手はつくした。
というか、カーネルパニックじゃ手のつくしようはあんまりなかった。


美味しいところみつくろってくれぃ。


ってな感じで、よりすぐりのパーツで今度は組み立てて、元気な産声を上げている健康優良児を今度こそさずかろうと思う。

このキョジャッキーちゃんは林檎キングタムにお返しし、林檎キングダムで末永く幸せに暮らしてほしい。