the frida fighters - フリーダの作品をめぐる戦い 1


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画像拝借先:http://www.newsweek.com/2010/08/26/the-case-of-the-questionable-frida-kahlo-paintings.html

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アマゾンのブックリビューから、Simon Grimbergについて
From School Library Journal
Grimberg, a psychiatrist and art historian, has authored and edited several books and exhibition catalogs on the poignant life and works of Frida Kahlo. In these two recent books, Grimberg focuses both on Kahlo's creative process and on how her works, self-portraits and still lifes, complement each other and serve as windows to consider the artist and her other paintings. Song of Herself centers on a series of interviews between Kahlo and Olga Campos, a psychologist and Kahlo's friend; Kahlo's words have been grouped together to present her revealing musings on a variety of subjects, such as children, sexuality, politics, and her own body. Following the interviews are two brief sections, one that details the artist's medical history and the other, an assessment of the artist by a modern-day psychologist. In the landmark book Still Lifes, Grimberg critically examines each of Kahlo's documented still lifes (all 40 that are known are reproduced here), showing how they complement the self-portraits and reflect the character of the artist just as well. In addition to color reproductions of Kahlo's striking art, these two titles include black-and-white photographs of the artist. Offering original perspectives on Kahlo's life, art, and mind, Grimberg's books are recommended for academic and special libraries with art history, psychology, or gender studies collections.—Jennifer Pollock, Yale Ctr. for British Art, New Haven, CT
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オリジナルはこちらから
The Frida Fighters
When it comes to forgery scandals, this one is the grandma of them all.

Frida Kahlo is, in the words of one of her many scholars, the most famous painter in the world. Not the most famous female painter, not the most famous Mexican painter, not even the most famous disabled painter, though she was all those things. (Also: bisexual, a communist, and the consort of Leon Trotsky, among others.) There are two-hour lines to get into the Kahlo retrospective in Berlin. This spring, a very small, obscure landscape by Kahlo sold at Christie’s for more than $1 million—10 times the estimated price. Even Google marked her 100th birthday (though it apparently didn’t know that she fudged her age). “Having something from Kahlo,” says Salomon Grimberg, author of the Kahlo catalogue raisonné, “is like having a sliver from the true cross.”


<ざっと訳>
フリーダ論争
最大の偽造疑惑



数いるフリーダの研究者の中のひとりの言葉を借りれば、フリーダは、世界で最も著名な画家だ。
最も著名な女性画家ではなく、最も著名なメキシコ人画家ではなく、最も著名な身体的な障害を抱えた画家でもない。確かにフリーダは、女性であり、メキシコ人であり、身体に障害を抱えてはいたが(その上、バイセクシャルで、共産主義者で、Leon Trotsky(トロツキー(1879-1940):ロシアの革命家著述家;メキシコで暗殺された.)と交流があった)。

ベルリンでのフリーダの作品の展示には、2時間待ちの長蛇の列ができた。
今年春には、フリーダによって描かれた何ということもない風景画が、クリスティーズ(ロンドンの美術品競売商)で、予想を10倍以上、上回る値の100万ドル以上の値で、落札された。
グーグル社ですらも、フリーダの生誕100周年を祝った(しかしグーグル社はフリーダが自分の生年月日を”偽装”していたことを知らなかった)。
Kahlo catalogue raisonnéの著者であるSalomon Grimbergは、『フリーダの作品から何かを得るということは、キリストの磔刑に使われた聖十字架から銀をとるようなものだ』と話す。

メキシコのとある古物商の裏部屋に置かれたトランクの中にあった絵画、書簡、あからさまな性的描写のあるいたずら書きを含む日記、レシピ、衣服、ハミングバード(アマツバメ目ハチドリ科の鳥の総称)の剥製を含む古物など、フリーダカーロの所有物と思われる収集品は、フリーダの専門家に大きな衝撃を呼び起こすはずだ。

しかし、ニューヨークタイムス紙が、"Finding Frida Kahlo"というフリーダの吟味され集められた作品集の出版をした2009年になるまではそのような衝撃が呼び起こされることはなかった。これがアート界にフリーダの作品を知らしめた - が、アート界は否定的であった。10名以上のフリーダの専門家がこの作品集に対する抗議文に署名をした。フリーダの著作権を管理するトラストはメキシコ政府にこれらのフリーダの作品の出所を調査し、"Finding Frida Kahlo"の出版を差し控えさせるよう正式に訴えた。自らをフリーダの忘れ形見の作品や所有物の後見人だとする売買業者や学者や専門家によると、作品のコレクションは模造品で、作品を所有する夫婦は、犯罪者かまたそうでなければ、芸術史上最大のまがい物をつかまされた被害者だという。

Carlos Noyolaと、妻のLeticiaは、有名な盗品買い受け人であるようにはみえない。
このカップルは、メキシコ中心部に位置する小さな市、San Miguel de Allendeで、工場を改造してつくられたアートショップが軒を連ねるモールで、古物商を営み、暮らしている。

屋根裏部屋という意味の”La Buhardilla"という広々とした、また幾分乱雑とした彼等の店では、宗教的な彫刻物から、奉納物、壁一面がそれだけでいっぱいになってしまうくらいの大きさの豪華に飾り立てられた衣装箪笥までを物色できる。夫婦は要望に応じて訪問者に作品をみせてやってはいたが最近まで、フリーダの作品の数々は裏部屋にしまい込まれていた。


Noyola夫妻は、フリーダの作品の数々を売却するつもりはないという。夫妻はこれらの作品が、美術館に所蔵されることを望んでいる。夫妻によるとその理由は、専門家たちは、夫妻の所有するコレクションをまがいものだとしてはねつけようとしているからだという。なぜならばこれらの作品が、フリーダの生涯と作品についての、受け入れられてきた概念を脅かすおそれがあるからだ。Noyola夫妻はフリーダの遺品や作品についてひと握りのディーラーや学者だけが管理するという現状はもうやめにすべきだと言っている。『専門家は公の場面でのフリーダしか知らない』とCarlos Noyalaは言う。『だから矛盾が生じる。我々は本当のフリーダを知るべき作品を所有している。もっと一個人としての親しみのあるフリーダだ。専門家たちのもつ知識というのはニューヨークのアート市場によって作り上げられたフリーダだ』。偽造の疑いのあるアート作品について専門家は、作品は正真正銘の本物だと認めらるまで、作品不当なものだという見解を変えない。そしてNoyola夫妻は、彼等の所有するフリーダの作品が本物だと証明できないのだ。どのような作品を彼等が所有していようが、彼等が何を言おうが、フリーダの作品だと認められることはない。

芸術作品が、真正のものだと認められるのには3つの要因が関与している。

由来/provenance(書類により、作品が作者から所有者に渡るまでの痕跡を示したもの)、
鑑定/connoisseurship(専門家による鑑定)
体系的知識/science (上述の二つの項目をクリアし、作品が真正のものであるという可能性が確立された上で行われる実験を伴う)


フリーダの作品をめぐる今回の議論では、provenance、つまり由来についての確証が定かではない。
Noyolas夫妻は、これらのフリーダの作品をある弁護士から買い受けたと言う。この弁護士は作品をフリーダの夫であったディエゴリベーラから仕事を請け負っていた木彫家から買収したと言う。Noyola夫妻は、この木彫家あてのフリーダからの書簡を所有している。この書簡により、フリーダは木彫家にこれら作品を彼の請け負った仕事への報酬として贈呈すると申し出ている。しかし専門家は、木彫家とフリーダを関連づける書類がないとして、この書簡はねつ造されたものにちがいないとしている。


この夫妻の持つ作品集について容赦のない批判を向けているのが、Mary Ann Martinだ。サザビーにおけるラテンアメリカ部門を立ち上げたMary Ann Martinは、自らもフリーダの作品を所有し、また多くのフリーダ作品を売却してきた。Martin氏は、Noyolas夫妻と共に、"finding Frida Kahlo"の出版に携わった専門家のひとりだ。同士は3月に開催されたダラスアートフェア(Dallas Art Fair)主催のもと開かれたフリーダ作品をめぐるシンポジウムに参加した。このシンポジウムで同士はフリーダの物議を醸し出している作品の数々を初見した。同氏は議論の的となっているフリーダの作品をじっくり見るよう頼まれた。この作品には、切断された自らの脚を抱えているフリーダが描かれている。消費麻痺を患い、他界する少し前に右下肢切断に至った自伝的イメージの典型だ。Mary Ann Martinによると、この絵は『"finding Frida kahlo”に使用するのに取られた同じ絵の写真よりも見劣りがする』と言う。メキシコの芸術作品についての著書があり、・カレッジの芸術史の教授であるJames Orlesは、Martin氏のすぐわきで、これらの問題作品について英語とスペイン語を交えて話し合っていた。聴衆が関心を持ち耳を傾け始めた。『私の私見では、単純にあなた方は担がれているのです。偽物であることに疑いの余地はありません』とOles教授は作品を見て、Noyolas夫妻に言った。Leticiaが、Oles教授科学的な実験について訪ねた。この実験で、作品に使用された絵具がフリーダの生きていた年代のものであることが判った。しかしOles教授は『科学など関係ない』と言い放った。

Martins氏や、Oles教授のとった態度というのは、芸術作品の認証過程においては、珍しいものではない。ドキュメンタリー番組”Who the *$&% Is Jackson Pollock?の中で、米ニューヨークのメトロポリタン美術館(Metropolitan Museum of Art)の元代表であったThomas Hovingがトラックの運転手がほで5ドルで手に入れたという、議論の的になっていたPollockの作品を鑑定している場面が放送された。Thomas Hoving氏は、顔をしかめ、眉をしかめ、作品のそばに立ち、作品から離れて立ち、はたまたカンバスを舐めて見るなどありとあらゆることをした。最終的に、彼は結論を述べた。その作品はPollockのものではないと。理由はというと、『ただただ、Pollockである感じがしない』ということだった。

作品に数百万ドルの値が付けられている生存していない著名な芸術家には、ひとりかふたりのそれぞれの専門家がいて、これらの専門家によって作品の認定証が発行されたり、さらなる研究を勧める価値がある作品だとみなされたりする。これらの判断のための根本的根拠は、『『エネルギー』、作品が私に語りかけて来ない』といった言葉で言い表され、恐ろしく感情的に見受けられる。これらの直感的な反応は、芸術家の使用した絵具や、タッチ、パレット、それに加えて芸術家が右利きか左利きだったかなどについての深い知識に裏付けされたものだと専門家は主張する。しかしながら、専門家が本物だと芸術作品を認定し、後になって偽物だと判ったというケースも存在すれば、法廷の検査が間違いだったことを専門家が見つけるケースもある。

Noyolas夫妻は、所有する作品のうち数点をシカゴのコンサルティング会社であるMacCrone laboratoryに送った。同社は顕微鏡と化学薬品を用いて作品とつくられた年代を調べる。「トリノの聖骸布」(Shroud of Turin)が赤いオークル(オーカー)とバーミリオン(硫化水銀を主成分とする朱色の顔料)によって描かれたものであることを決定し、また14世紀につくられたとされていたマルコによる福音書の手書き原稿に、プルシャン‐ブルーや化学的に合成されたリトボンが使われていたことを突き止め、これが、どんなに古くとも18世紀に作成されたものだと決定付けたのも同社だ。フリーダの作品の場合、メキシコ政府の管轄下で調査が行われているので、Noyola夫妻が調査結果を明らかにすることはないが、Noyola夫妻は真実が立証されると確信しているように見受けられる。

議論の的となる芸術作品については往々にしてそうであるように、Noyola夫妻の所有する作品についての論争は、(作品が真正のものだと)信じる者と、意見を曲げない 懐疑論者の議論に行き着く。
Noyola夫妻に加えて、(作品が真正のものだと)信じる人たちのグループは、夫妻の所有する書簡の筆跡はフリーダのものと一致すると主張する筆跡の専門家と、2007年に他界する前に作品は本物であると証言したディエゴの孫娘を含む。フリーダと親しかったある芸術家のカップルも、作品はフリーダのものだと確信している。Arturo Bustosは、"Fridos"として知られるフリーダを研究する学生のひとりだ。Arturoの妻のRina Lazoディエゴのアシスタントであった。彼女の寝室の引き出しに彼女はフリーダが彼女にあげたというスカートを保管している。書棚にはサイン入りのフリーダと夫妻の写真が飾られている。夫妻は現在80代になるが、今だ芸術活動をウい続けているが、彼等の人生の大半は、フリーダカーロ神話を守り、伝達することに費やされた。過去において、ふたりはフリーダの作品の認定証をいくつか発行しており、Noyola夫妻が入手したフリーダの作品をまず最初に見たグループの中にはふたりの姿もあった。

Bustosは専門家たちが言うような直感的なひらめきを感じなかった。事実、彼はフリーダの作品と比べて問題になっている作品があまりにも違って見えるのに驚愕した。『Bustosはそれらの(問題になっている)作品がフリーダの傑作ではないと思ったのです。我々がフリーダの作品として認識しているように仕上げられていません』Lazoが夫のBustosの発言を通訳する。LazoはフリーダのことをMaestra(先生)と呼ぶ。しかし単に完成していないということが、作品が偽物であるということにはならないとLazoは付け加える。『時として画家は漠然と描き、その作品が人目にふれることなどないと思うでしょう』。ところがこれは根拠の怪しい弁明に聞こえる。もしフリーダがこれらの作品が決して人目にふれることなどないと思っていたとしたら、なぜフリーだはそのような作品を人の手に渡らせたのか?確かに、全ての芸術家の作品が、完成された傑作でないことや、その芸術家の画風としてすぐに認識されたSurvivorという作品のように、その画家の最もよく知られている作風とはあまり似つかず、署名すらないものもある。クリスティーズのラテンアメリカ部門を担当するKatharine Nottebohm Brooksは、『Survivorを部屋の反対から眺めてまさかフリーダの作品だとは思いませんでした』と語る。しかし、Noyolaの所有する作品群とは異なり、Survivorは広範な認定書を伴っている。この作品は1938年にニューヨーカー誌で取り上げられ、その年の展示会の作品リストの中に存在している。

もしNoyola夫妻のもつ作品群が贋造されたものであるということが最終的に証明されれば、一体誰がこのような多数の多岐にわたる作品の数々を贋造することに時間を費やしたのか?懐疑論者たちは、これらの作品群が複数の人々によって模造されたという論に同意する。なぜならばフリーダは同じ家に多くの使用人とまたしよう人の家族と共に暮らしていたし、他の芸術家の出入りもあったからで、少なくとも(Noyola夫妻の所有する)作品群の何点かが、他の人の手によるものである可能性がある。『書簡を読み始めれば、綴りに多くの間違いがあるのに気づくはずです。フリーダは高とてもい教育を受けた女性です。私は彼女の書簡の多くを持っていますし、彼女の肉筆を知っています。フリーダはたしかにきわどいことを言いましたが、下品ではありませんでした。これらのフリーダが書いたとされるものはとても下品です。フリーダの人生について知る人が多くいます。人々があるところに集いフリーダの人生の中の出来事をうまく取り込みこれらの模造品をつくったのでしょう』とMartinは話す。良心の呵責を感じない贋造者(あるいは複数の贋造者たちの集団)が名乗り出ない限り、このコレクションの中の作品群が誰の手によってつくられたのかを我々がはっきりと知りうる可能性はあまりない。Antiques RoadshowCSIなどのテレビ番組によって我々が本当だと信じ込まされるようなことにかかわらず、犯罪科学的な検査の方が信憑性を証明するよりも絵画が真正であるという認識を崩すのに功を奏する。科学的分析の利点は、我々が、作品がいつ、どこで、どのようにつくられたかについての詳細を知ることができることだ。しかし、科学は、誰がつくったかを我々に示すことはない。芸術においては、ある芸術家とある作品を関連づける議論の余地のない証拠があることは極まれであり、どのような年代の作品にも贋造する方法がある。手紙は紅茶に浸せば実際よりも古い手紙に見えるし、絵画をオーブンに入れて表面をひび割れさせることもできる。そしてオーブンで焼かれた絵画に泥や砂塵をこすりつけ古く見せることもできる。最近では、贋造者は古い絵具を使って新しく模造品をつくりだすことも可能だ。

1980年代、ゲッティ美術館(The Getty Museum)は、小さなギリシャ彫刻"Kouros"(古代のギリシャ彫刻で、しばしばはだかで直立した若い男性像)に700万ドルを支払ったが、後の広域に渡る化学的実験の結果大理石は、それが数千年前のものではなくて、せいぜい数百年前のギリシャの採掘場のものであることがわかった。しかしその後間もなくして専門家たちが彫刻が真正であることについて疑問を抱き始めた。中でもひとりの専門家は、『直感的な嫌悪感の波からの啓示により』、その彫刻は、ゲッティの所蔵品目リストの中に、『紀元前530年頃ギリシャ、あるいは現代の贋造』と記載されている。


近年では、主要な美術館のほとんどが、自らの常設の収蔵物の中には偽造品があることを認めているだけではなく、偽造品が含まれていることを喧伝(けんでん)している。ロンドンのヴィクトリアアンドアルバート美術館では、偽造品の展示され、大好評のため展示期間を延長したほどだ。目下、似たような展示が、ロンドンのナショナルギャラリーで開催されている。これらの動きは、偽造という芸術が、認められ始めたことを示唆している。結局、芸術家たちが芸術作品をつくる限り、他の者たちに模倣されることになる。ルネッサンス期の芸術家たちはアシスタントを雇い、芸術家たちの絵画や彫刻はアシスタントの手によって施された。ダリはまだ何も描かれていないカンバスに署名をしたし、ピカソコローはメリットがあるとあらば、贋作に署名した。またその他では本物の作品は決して間違われないように扱われ(インテリアデザイナーによって使用されたJackson Pollockの画風の作品のように)独自の方法で買い手を見つけ、Jackson Pollockの作品は消えた傑作とされている。多くの芸術作品は贋造するのは容易であり、収集家の目や鑑定本などを故意にごまかすよう意図されている。


7月にはガレージセールでガラス製のネガが一箱45ドルで売買されたが、このネガは、Ansel Easton Adams (February 20, 1902 – April 22, 1984) のものであり、2億ドルの価値があることが判明した。アダムの遺族と、ディーラーたちは直ちにそのネガが偽物であると訴えたが、もはやアダムの作品の管理権はトラストにありこの売買行為を阻止するための訴訟をおこしている。論議を醸しているフリーダの作品についてそうであるように、Adamsのケースは、その芸術作品を知っていることと同様、誰が最もその芸術家を知っているかということに急速になりつつある。

しかしそれならどのように人々が後で偽物だと判る芸術作品に感銘をうけるという体験を説明することができるだろうか。
贋作者Han van Meegerenについて書かれた"The Man Who Made Mermeers"の中で著者のJonathan Lopezはこのように述べている。『贋作者は遠い昔に亡くなった芸術家のスタイルを真似るかもしれないが、自分たちの時代の嗜好と属性を作品の中に反映する傾向がある。ほとんどの人々はこれに気づけない。人々は、数世紀前の作品と言われる芸術作品の中にですら、何か自分にとって判りやすく、認識しやすい部分に直感的に反応するものである』。
フリーダの人生について知る者はフリーダの人生の物語が”確認”できる何かを作品の中に探し求めているのかもしれない。人々は芸術家についての印胃る象に反応するのではなく、自らの印象に反応しているのかもしれない。




<ご参考>
$BANANA SPIRIT
画像拝借先:http://www.ksartifacts.info/3C%20Types%20of%20Stone/SS11a%20red%20ocher.jpg

$BANANA SPIRIT
画像拝借先:http://en.wikipedia.org/wiki/Kouros

Ansel Adams$BANANA SPIRIT
画像拝借先:http://www.vampandtramp.com/finepress/c/cummins.html

<関連サイト>

Antiques Roadshow


CSI: Crime Scene Investigation

Who the *$&% Is Jackson Pollock?

Ansel Adams

Jackson Pollock

FRIDA KAHLO
RETROSPECTIVE
1 September – 5 December 2010