taste of summer - 夏の味覚


夏が来ると、意識せずして、しぜ~んに、冷やし中華や、かき氷、うなぎが食べたいと思うように、
食べたくなるもの、



それは、サマープディングだ。


英国で暮らしている時はいろいろ当たり前すぎて、まさかブログで取り上げるほどの話題でもないだろうと思っていたようなことの方が逆に今とても取り上げたくなるという自分のあまのじゃくぶりにもあきれるんだけど、


やっぱり恋しいサマープディング。



$BANANA SPIRIT
画像拝借先:http://www.flickr.com/photos/deinin/403762667/


とってもブリティッシュで、トラディショナルで、19世紀っぽい英国の数少ない冷やしてお召し上がりください系デザートだ。クリスマスプディングが冬のイギリスの象徴なら、サマープディングは、私にとっちゃ、pimm'sなんかに並ぶイギリスの夏の象徴だ。

作り方は単純明快。コドモでも安全につくれる。
古くなった食パンをボールの底にしきつめて、その上に夏のベリーをわんさと入れる。ブルーベリーとかブラックベリーとかラズベリーとかストロベリーとか、ブラックカラントなんかをつかった、ベリーベリーなデザートなのです。
そして軽いおもりをして、冷蔵庫に1晩入れておく。そうするとベリー類がぐちょっとなって、ベリー類から染みでた果汁を古くなって乾いた食パンが吸い、圧力と水分でもってボール型の形が形成され、お椀型のそれはそれは鮮やかな色のデザートができる。


とっても不便なカントリーサイドに暮らしていても、散歩にいったついでにつんできたベリーと古くなったパンとキャスターシュガーがあればできちゃうのが嬉しい。
夏になると私に洗礼を施し、結婚した時はblessingをしてくれ、亡夫のお葬式をしてくれた牧師さん兼お友達がつくってくれたサマープディングの味が、私の味蕾にしかっとインプットされている。


サマープディングのつくりかた(図解)はこちらで親切に説明してくれています。
http://www.bbc.co.uk/food/get_cooking/recipes/031.shtml

食べるときはシングルクリームをかけて食べます。そうです。美味しさの三原則。
炭水化物(食パン)、糖分(キャスターシュガー)、ファット!(クリーム)


ニンゲンていうのは不思議なもので、華美なものや、身の丈以上のものに興味深々だったりもするにはするが、恋しくなったり、懐かしくなったり、いつくしみたくなるものっていうのは、素朴なものが多い。