Teenager's vocabulary - 10代の語彙

イギリスの、ティーンエージャー達の語彙が、乏しくなって、多くの若者たちがlittle britainのヴィッキーみたいな話し方をするようになってきてしまっているという記事です。


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画像拝借先:http://www.telegraph.co.uk/education/educationnews/6960745/Teenagers-only-use-800-different-words-a-day.html


Teenagers 'only use 800 different words a day'
オリジナル記事のリンクは、
http://www.telegraph.co.uk/education/educationnews/6960745/Teenagers-only-use-800-different-words-a-day.html


<ざっと訳>

ティーンエージャーの使用ワード、1日に800語!

インターネットや携帯メッセージばかりでしか人と接することをしない昨今。その時代の申し子であるティーンエージャーたちは就職できないリスクに晒されているという。というのも、ティーンエージャーが日常的に使う語彙が、1日800ワードにしか満たないというのだ。
平均4万語の語彙をもつと言われているティーンエージャーだが、「若者語」を好んで使う傾向があり、若者語は、テキストメッセージ(訳注:携帯でやりとりする携帯メールのようなものだがメールアドレスではなく電話番号を使用し、字数の制限もある)、FacebookやMySpaceなどネットワークサイト、MSNなどのチャットルームなどで主に使われている。
Tescoによる調査によると、白人の児童を調べてみても、きちんと言葉を使いこなせていないことがあるという。また使用頻度の最も高い20の言葉は、”no but”を含むあのVicky Pollandの語録にもある言葉が、3分の1も含まれるという。

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英国のコドモとのコミュニケーションにかけては右にでる人がいないといわれるJean Grossさんによると、語彙の不足が原因で、就職できないというリスクもあるという。
Grossさんは来年にも、児童たちがもつ語彙、言語能力の可能性を最大限にひきだせるキャンペーンを始めるつもりだそうだ。教室や、ゆくゆくは職場で、児童たちがきちんと話せないせいで遅れをとらないようにするためだ。まずは、primary schoolとsecondary school(訳注:小学校と中学校というところだが、イギリスの教育制度は、日本の教育制度と異なる)の生徒が対象となる。また同氏は、QI(Quite Interesting)の出演者のStephen Fryに協力を要請する。

ティーンエージャーは、電子メディアや、テキストメッセージを送り合うことによる、やりとりに多くの時間を費やしている。これらのやりとりは短くて、簡単なのが特徴だ。Grossさんは、”The Sunday Times”紙による取材の中で「ティーンエージャーたちに、テキスト言葉(テキストメッセージのやりとりなどで使われる簡単で手短かな言葉)と正式なスピーチがどれだけ異なり、正式な言葉を駆使できることが、明るい未来につながるのであって、800ワードくらいの語彙で仕事はそう簡単に見つからないということを教えてやらなければならない」と語った。

Grossさんは、児童をビデオカメラと共に大人が働いている仕事場へ送り込むという計画をたてている。そうすれば、児童がプロとして活躍している人達が仕事場でどのような言葉をつかっているかがわかる。その経験を持ち帰り教室で他の生徒たちも、経験をシェアできる。またGrossさんは、2歳に満たない子供達に1日30分以上テレビを見せる代わりに、親子の会話を持ってもらおうと、親たちを促している。

テスコがスポンサーとなった、ランカシャー大学での、Tony McEnery教授が指揮した調査内容を知り、Grossさんは児童の使う言葉を心配するようになったそうだ。
Tony McEnery教授は、1千万語の話し言葉と、ティーンエージャーによるぶろグからの10万語を調査した。

彼等が使う言葉のうちの3割が、使用頻度トップ20ワードであった。また教授は全く大人にはピンとこない言葉もあることに気づいた。例えばchenzed(疲れた、眠いなどのtired、もしくは酔っぱらったのdrunkの意)、spong(馬鹿げた、愚かななどの意味をもつsillyの意)、lol(laugh out loudの省略形)などだ。

Marks & Spencerの最高責任者であるSir Stuart RoseやテスコのSir Terry Leahyは、職場で有用なスキルをつけずに学校を去って行く生徒たちに遺憾の念を示した。

Sir Stuart Rose

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言語教育のコンサルタントで、元教育水準査察院の査察官であるJohn Bald氏は、きちんとした言葉を使用しないという態度は、反体制的な意識を作為的に示していると理解されかねない。また言語にある様々な表現を敢えて使おうとしない傾向が、ティーンエージャーの間にあることはまず間違いないという見解を示し、また
「子供達が人と関わらなくてはいけないような状況に立たされた時、無意識のうちに真っ先に思うのは”簡単にすませよう”ということです。これは、学校を嫌う傾向の一部でもあります。反学校的態度を持つ生徒の、親や学校は問題に取り組むことが必要です」と述べた。


ところが一方、ウェールズのBangor 大学の名誉教授であるDavid Crystalが、専門家らは、ティーンエージャーの使う言葉の複雑性をきちんと理解せずして、自分たちの見識でもって彼等の使う言葉を推し量ろうとしているという批判をThe Sunday Times紙に寄せた。「実際には、人々は子供達がヒップポップについては素晴らしい語彙を持ち、政治に関しては語彙を持ち合わせていないということが気に入らないのです。児童たちは、自分たちが話したいことについてはきちんとした語彙をもっているのです。彼等の語彙を正しく評価できる学者はほとんどいないと思います」とDavid Crystal氏は見解を述べたという。

<ざっと訳ここまで>

<おまけ>

Vicky Pollardは、写真でもおわかりのように、Little Britainの登場人物で、早口で、きちんと発音していない言葉でまくしたてることや、vicky特有の口癖(品性に欠ける典型的なお育ちの悪いイギリス人特有の話し方)で有名。
口癖例
"Yeah but no but yeah but no but..."
"What-eva!"
"Oh my god! I soooo can't believe you just said that!"
"Shut up! I ain't even dun nuffin' or nuffin'!"
"Don't go giving me evils!"
"getting there."
参考:http://en.wikipedia.org/wiki/Vicky_Pollard


Vicky Pollard

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