sense of hygiene - 衛生についての考え方

イギリスから戻って3週間くらい?経ちました。
日本のジムにも入会。

面倒な野暮用を致した後はジムにいって気持ちのよい汗をかいて「抜く」。これ基本です。
が、私はジムで、混乱し、右往左往しています。

それは、ものの衛生/不衛生の感覚がずれきってしまってる故に起こる混乱なのか?
それとも新型ヴァイラスのなせる業なのか、、、。

ガイジン君たちの間でも有名な、日本人の家に入るときはお靴は脱ぎましょうというルール。
私だって忘れたわけじゃございません。

けれど、この規則だらけのジム、このルールを全うするのが結構難しい。

なぜならばフィットネスクラブというところは、
1. 土足
2. トレーナー(運動用シューズ)
3. 裸足
4. 備え付けのスリッパ
5. メンバーが個人的に持参するスリッパ
という5つのフェーズが入り乱れるからたまったもんじゃありません。


それを多分日本人の気性としては、白黒はっきりしないと気持ちが悪いようで、
なもんだから、このジムには、線が引きまくってありまして、
ここまでが外履きエリア、
ここからが内履きエリア、
ここからはご持参のスリッパ等も脱いで下さい
などというふうに厳しい境界線がたくさんあるのです。

フィットネスシューズを外から履いて来てそのままスタジオに入室、なんてことが当たり前だった西洋感覚のジムとは訳が違います。


そしてスタジオプログラムに参加する際には、また線がひいてあって、一番前はここから並ぶという線らしく、ここを先頭として行列を作ります。大のおとなが小学校に戻ったような光景です。多分後から来た人が『おいしい場所』をとったりするのはずるい!という考えから生まれたルールなのでしょうかが、あの光景は体温が低くなる思いがします。並ぶのがいけないわけじゃなくて、この日本独特の「徹底性」が怖いんです。

スタジオに入るとまたしても驚く光景が広がります。
メンバーさんが一斉にお掃除をはじめるからです。
なんでメンバーさんがめいめいお掃除など?と不思議な気持ちに包まれて固まって見ていると、
メンバーさんがこれからご自身が使うequipment(マットとかステップ台とかウェイトとか)をスタジオ内に置かれた雑巾できれきれしちゃうわけです。雑巾も一人一枚です。まさか他の人がその他の人がつかった道具についた汗の残骸をふきふきした雑巾を使ってたまるかというところなのでしょう。圧巻です。


お風呂/シャワーに入るとまた、ヒトビトがお掃除してる光景をみます。
ボディシャンプーをたっぷりと手にとり、洗面器や椅子をごしごし洗い、その上シャワーヘッドも洗っています。私はしらーっと、そんなに洗わないと汚いと思うようなところで何故にこの人はお風呂に入りたいのだろうとクビをかしげました。ご自宅のお風呂が一番奇麗なのではないでしょうか?


このお風呂で、メンバーの方から私は一度おしかりをうけました。
身体を洗い終わり、シャンプーをしている時に、ボディショップで購入したフットケア製品を使おうと、足を桶にためたお湯につけておいたんです。そうしたら、桶に足を入れるなんてきたないという指摘を受けました(汗)。

私はきょとんとしたまま固まりました。
頭の中では、『汚いッテ??』と訳がわからなかったのです。だって、人がノーパンで座った椅子だってシャワーで流したりしてまた別のヒトがノーパンで座るわけですよね、日本の公共の浴場って。そして人がノーパン、全裸で入る湯船に入るわけですよね、そのお湯にはべつに消毒剤がはいってるわけでもないですよね、そのお湯に、不特定多数の方々の下半身前後両方、足、脇、すべてがつかるわけです。それを汚いと思わない、べつに普通だと思うのが日本の公共浴場文化ですよね?(私はもうこれが気持ち悪いと感じるようになっています)なのに、きれいに洗った足でもって洗面器をつかってフットバスしちゃったことがどれだけ湯船に入るのと雲泥の差のあるばっちぃことなのか、わからなかったわけでございます。

あちらにおいていある洗面器を使うようにそのおばさまに促されました。
彼女の指差した方をみると違う形の洗面器が重ねて有ります。それは、プールで泳いだ後に水着を洗って帰りたいメンバーさんのための洗面器だということが張り紙を読んでわかりました。そこまでしたくなかったので私は洗面器を借りませんでしたが、そういわれてみると周りでごしごしと水着の選択に耽られている方がいるじゃありませんか。

そして、リラックスできるはずのお風呂は、張り紙だらけです。
生理用品はきちんと各自ゴミ箱にお捨てくださいからはじまり、ありとあらゆる注意書きです。
ものすごいコントロール、ものすごい規則、そして過剰な注意(開けたドアは閉めてくださいとか)。

何が言いたいって、たいていの衛生に対する感覚はわかります。ただ、怖いのは西洋の視点でみちゃうと、このover the topな徹底振りなんです。

そしてこの行き過ぎの衛生管理、果たして本当に衛生なのでしょうか?
西洋の目でみていると、ギャクに気持ち悪いと思うこともあったりします。

例えば、”外履き”を脱いで裸足(または靴下等着用)の状態で更衣室まで歩いて行くのですが、これが結構な距離。ミズムシに感染した足、皮膚病のある足が毎日不特定多数このカーペットの上を行き交うわけです。トイレなどのスリッパも、他人様がはいたものをはくことになります。本当にきれいなのでしょうか?
また、ここでフィットネスシューズを脱いで下さいという場所付近は、いわゆる足の臭いが終日蔓延。
そのあたりのカーペットも素足で歩く方が汚いと私は感じてしまいます。
施設を少しばかり奇麗に保つことには貢献してるかもしれないこの土足厳禁は、個人の衛生を促進しているとは思えません。

ジムでシャワーを浴びる回数が減り、更衣室にいく回数も減りました(笑)
すみやかに運動をしてすみやかに退場。これに限ります。

このジムでは一度スタジオでレッスンが始まった後の途中退場を禁止しています。これは危険だと私は考えますがどうなのでしょう?
何となく気分が悪い等という時も、きっとメンバーさんは、退場が気軽にできないのでとことん耐えてしまうでしょう。これが大きな事故につながらないとはいいきれません。脱水症状、熱中症、高血圧、過労、危険はいっぱいです。

ジムでスタジオレッスンを待っている時に携帯をいじってました、私。
もちろん日本ではマナーモードにしてなくちゃいけないことも知っていましたからマナーモードにしてました。そしたらあっという間にジムのスタッフがやってきて携帯は使っては行けないといいます。どうしても使うのなら携帯を使っても良いあそこにいってくださいと遠くを指差します。マナーモードにしてあるし、テキストを送るだけですからといってもだめだといいます。訳を聞くと、なんと、


携帯をいじっているだけで他のメンバーさんが「写真をとられているのではないかと心配するから」なんだそうです。

まさにout of mindです。
西洋人には判らないこの感覚。

私にもわからん!

それだけ日本には変態が多いということなのでしょうか??