近年(といっても、もう随分昔から)白髪染めでなくても、おしゃれな色合いを求めてヘアカラーをする人は増えています。

日本人の真っ黒い髪を明るくし、質感の柔らかさを表現するのにカラーはもう欠かせないアイテムですね。

一時期の金髪やホワイトブリーチが影を潜めましたが、バリバリに傷んで手入れも大変だったことと思います。

さて、ところで、染毛剤の成分の中に「パラフェニレンジアミン(以下PPDA)」という化学物質が含まれています。

髪を染めるときに肌がピリピリ沁みたり、目が沁みて涙が出たり、うっかり吸い込んでしまうと咳き込んでしまったりという経験をされた方は多いことと思います。

これは「PPDA」の副作用です。

染毛剤に入っている「PPDA」の主作用は「髪を黒く染める」という目的なのですが、この「PPDA」という物質は非常に危険な面を持っています。

「PPDA」は強いアレルギー反応を引き起こし、時にアナフィラキシーショックというショック症状を引き起こすことさえある、怖い物質なのです。

実は「PPDA」は、発ガン性物質であると言われているということは、週刊誌などの記事でご存知の方も多いと思いますが、最近「PPDA」は「環境ホルモン」でもあるという研究結果も出ています。

フィンランドでは1991年にPPDAの一般向け使用が禁止されています。

これが経皮吸収されると、やがてアレルギー反応を引き起こし、さまざまな症状の原因になったり、病気の原因になってしまうということは考えられると思います。

さて、そんな危険な物質がなぜ美容室で手軽に使用されているのか?、という疑問が起こりますが、結局のところ「PPDAに代わる有効な物質がいまだに出ていない」というところが本音でしょう。

毛染めをするお客様にも危険なのですが、これを毎日使用する我々美容師も、出来るだけ吸い込んでしまわないように注意しています。

皮膚だけでなく、肺からも毒性は吸収されるのです。

そこで、当店でも「BeOneSystem」というシステムで、使用する薬剤の量を減らす努力をしたりしていますが、今月「アペティート化粧品」という所から画期的な新製品が登場しました。

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/c5/d4/salondepao/folder/1498074/img_1498074_26901196_0?2007-01-13

「ノンジアミンカラー」

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/c5/d4/salondepao/folder/1498074/img_1498074_26901196_1?2007-01-13

染毛剤に含まれる科学物質で「PPDA」だけが有害なわけではありませんが、「PPDA」を含んでいないということは画期的なことだと思います。

ディーラーの営業さんの言うには「白髪はいまいち染まりにくい」ということだそうですが、染めた後の髪の手触りや肌への刺激は格段に違うということでした。

これからも、健康や環境に配慮した商品が次々と出てくることを祈るばかりです。

早速試して、効果のほど、報告できたらしたいと思います。