さて、「一眼レフカメラ」がどんなものなのか?。
「複雑」と思われる機械ですので、その歴史から説明するのが一番わかりやすいとは思うのですが、回りくどいですかね?。
後々ネタがなくなったら紹介してみたいと思います。
「一眼レフ」とは、「Single Lens Reflex Camera」のことで、レンズがひとつ付いているカメラです。
「レンズなんかひとつに決まってるじゃん」と言う方もいらっしゃるかもしれませんが、以前は「二眼レフカメラ」が主流でした。
上のレンズが、撮影する範囲やピントを決める「ファインダーレンズ」で、下のレンズが実際映像をフィルムに焼き付ける「撮影レンズ」です。
中の構造も非常にシンプルです。
上のレンズから入った光がミラーで反射し、スクリーンに映ります。
ファインダーレンズと撮影レンズは繰り出しによってピント調整をするのですが、同じ板で固定されているので、スクリーンでピントが合えばフィルム面でもピントが合うようになっています。
ちなみに使うフィルムは、普通に使う35㎜フィルムの倍ほどの幅のある「ブローニー版」と言われるものです。(中版とも言います)
この、ミラーで反射しスクリーンに映す構造が「Reflex=レフ」です。
この構造だと、上からスクリ-ンを覗くことになります。
初期の一眼レフも上から覗いていました。
しかし速写性を求めるため、アイレベル(目の高さ)で構えられるよう、スクリーン上部にペンタプリズム(正確にはペンタゴナルダハプリズム)で光軸の方向を変えるようになりました。
これはカメラの中に入っているペンタプリズムですが、
実は本当のペンタプリズムってこんなものです。
ミラーに反射しスクリーンに映し出される画像は実は左右逆像で、そのまま光軸だけを変えても、カメラを左に振ると画像が右に流れるということになってしまいます。
そこで、ペンタプリズムの上辺を山形にカットし、左右の像を入れ替えているのです。
あと、一眼レフは「撮影レンズ=ファインダーレンズ」なので、実際画像を焼き付けるときに、ミラーが邪魔になります。
そこで、撮影するときにはミラーを折りたたみ、スクリーンの下に収めます。
これが、一眼レフで撮影する際、ファインダーがブラックアウトし、画像が消える原因です。
二眼レフでは構造が非常にシンプルだったのに、一眼レフでは複雑になっています。
しかしそれにより機動性に優れ、多彩な交換レンズを使用することができるようになりました。
次回は実際撮影する際に「?」な露出関係の説明を・・・。