往年の大女優、岸惠子の
驚くほどに美しい着物姿が
『家庭画報3月号』に
載っていました。

そのタイトルも

『岸惠子  奇跡の女(ひと)
  時を超え、今も輝く美しさ』

と、あります。

☆岸惠子流の着方で。



「芥子の花が刺繍された
  翡翠色の繻子地訪問着は、

 40年ほど前、
  ベルリン国際映画祭のために、
  特別注文したもの。」

と、説明があります。

細帯を低い位置にしめて、
胸元はゆったりと着付けており、
「岸惠子流」の着方です。


☆ワンポイントの芥子の花



大胆に芥子の花が一輪、
刺繍されています。

下の方には、銀色の蕾がまた一輪。

朱色に金糸が入った花の色と、
帯の色も似た、朱色が感じられる
銀色の帯を合わせて
きれいに調和したコーディネートです。


☆ 墨色ぼかしの訪問着



細帯にアレンジした全通織り袋帯は、
お母様の形見だそうです。

モノトーンの花柄の着物に、
色みの少ない帯を合わせて、
シックなコーディネートです。

★岸惠子流の着付け方

   現在の着物の様に太めの帯を
   後ろでお太鼓にする着付けと、
   随分異なります。

   帯を半分の幅にして、
   ウエストの位置に
   洋服のベルトの様に締めています。

   外人から見て、
   和服のお太鼓は、
   背中に何か背負っている様で
   違和感があると言う意見もあります。

    パリでの生活が長い岸惠子は、
    そんな海外の雰囲気も感じて、
    この様な、着付けにしたのかも
    しれません。

    真偽はわかりませんが、
   この着付け方は、
   岸惠子なりの自己主張だと思います。