「鎮静剤と地球の最後」
去年、美術館で働かれているお客様からマリーローランサン展のチケットを頂きました。
先日やっと行けました。
私がマリーローランサンを好きな事を知ってチケットをプレゼントして下さいました。有難うございました。(^^)
マリーローランサンは第一次世界大戦と第二次世界大戦を経験された女性で、戦時中も明るい色彩で絵を書くことを続けた画家で詩人です。彼女は一人の男性に深く愛され、でも、最後の人生を共に生きたのは愛する女性です。
それだけ、魅力的な方だったんでしょうね。
ココシャネルもマリーローランサンに自画像をお願いしたことがあります。
シャネルの媚びない生き方も私は好きです。自伝本がたくさん出ているので読んでみてくださいね。
鎮静剤 マリーローランサン
退屈な女より もっと哀れなのは 悲しい女です。
悲しい女より もっと哀れなのは 不幸な女です。
不幸な女より もっと哀れなのは 病気の女です。
病気の女より もっと哀れなのは 捨てられた女です。
捨てられた女より もっと哀れなのは よるべない女です。
よるべない女より もっと哀れなのは 追われた女です。
追われた女より もっと哀れなのは 死んだ女です。
死んだ女より もっと哀れなのは忘れられた女です。
どんな風に解釈されましたか?
最後の文章に「忘れられた女」と書いてありますが、初めてこの詩を読んだ時は脳みそがえぐりとられました。
例えば、私よりも早く愛する人が死ぬとして「あいつは最高の女だった」と死ぬ直前に想ってもらえたら女として誇り高くその後を生き抜ける。
昔ばなしですが、娘が小学5年生の時にこんな質問をしてみました。
浜辺をお散歩していたのでこの質問が私から出たのだと思います。
私 「地球最後の日、何をしたい?」
娘 「最後の時はどんな風に終わるの?」
私 「うーん、じゃ隕石が地球に落ちて人類を滅ぼす。」
娘 「そしたら、その隕石が落ちるのを見る、地球の最後を見てみる。」
私 「じゃあ、その隣に座ってママも地球の終わりを見届けるね。」
この会話が何年経っても良い想い出の記憶として残っています。
絵、映像、文章、言葉、物、あとは何だろう?人類の発展、楽に生きる事ができ、言葉や文章は人を幸せにもするし、時に悲しみも与えてしまいますよね。人間の身勝手さに、ここまで耐えてくれている地球ははたしていつまで持ち堪えてくれるのでしょうか?
そんな事を考えながら、作品をみていました。
独り言blogでした。最後までご愛読ありがとうございました。