仕事の休みが比較的急に決まるため、旅行をしたいと思っても十分な時間をとって計画を立てることができません。いつも、だいたい直前になって段取りを決めてチケットなどの手配を始めます。

 

今回もそうでした。

 

8月11日は土曜日でしたが海の日の祭日。お盆休みとも重なって日本全国が大変賑やかになる一日です。新幹線のチケットは残り僅か。ナゴヤドームのチケットも、第一希望のバックネット裏付近は完売でした。

 

でも、不思議なもので、いつも急な準備のわりに充実した旅になります。きっと今年もそうなる。そう信じて手配と計画を進めました。

 

新幹線チケットは始発なら僅か残っていましたのでそれをとりました。ナゴヤドームは内野S3塁側という席を主人がとってくれました。あとは私が忘れがちな御朱印帳、一眼レフ、携帯電話の充電器を置いていかないように気をつければ完璧です。燕パワーとレディースデイのユニフォーム、短めの傘、それからメガホンを詰めて、東京駅6時発ののぞみで名古屋駅に向かいました。

 

7時半すぎに到着してまず向かったのは熱田神宮。

 


神々しい空気が流れる中、お地元の方がお散歩していたり、私のような観光客がお詣りしていました。樹齢千年という大楠は、直径どれくらいでしょうか。圧巻でした。早朝だというのに境内は賑わっていて、楽しく散策しました。

 

絵馬には「ヤクルト優勝」と緑色のペンで書いて納めてきました。



 しばらくすると、放し飼いになっているニワトリに興味津々の、ヤクルトのキャップをかぶった坊やに出会いました。ご家族での旅行のようです。今日の試合に行くのかな、もしかしたら3連戦全部応燕にいっているのかな。聞いてみたかったけれど、楽しく想像するにとどめておきました。

 

続いては名古屋城。時間が十分なかったのと、あまりの暑さでゆっくりじっくり見て回るわけにはいきませんでしたが、徳川家康が天下統一最後の布石として築いたという名古屋城をぜひみておきたいと思いました。もちろん、金の鯱も見たいと思いました。



名古屋城でもまた、ヤクルトファンをおみかけしました。スワローズのTシャツを着ていたり、リュックサックを背負っておられたのですぐにわかったのですが、東京から離れた地でスワローズのマークを見ると、とても嬉しい気持ちになりました。私は何も身に着けていなかったのですが、今度から燕征の際に観光するときは私もファンであることを示すものを着たりつけたりしたいと思います。

 

名古屋城での観光を終えたときは11時半を回っていました。新幹線の中でサンドイッチを食べたきりでしたから、よく考えたらおなかがすいていました。名古屋へ行ったらぜひ食べたいものがあったのですが、運よく名古屋城に隣接する金シャチ横丁に「矢場とん」があり、味噌カツをいただくことができました。前に2,3組並んでいましたが、回転がよく、すぐに席につくことができました。想像どおり、否、想像以上の美味しさで、一気にパワーチャージしました。




お店を出るころには12時半をすぎていましたので、地下鉄でナゴヤドームに向かいました。

 

初めてのナゴヤドーム。ドキドキしながら地下鉄のホームへ向かうと、地下鉄は「ナゴヤドーム行き」、中には中日のユニフォームやTシャツを着ている人が大勢乗っていました。少年たちは京田や平田のユニフォームを着ていることが多く、大人は松坂のを着ている人が目立っていました。

 

いよいよです。

 

いよいよナゴヤドームが見えてきました。



今朝は急いで家を出たのでコーヒーを飲んでいないことに気づきました。ナゴヤドームの脇に大きなイーオンがあり、そちらにタリーズコーヒーがあったのでコーヒーを入れてもらいナゴヤドームに入りました。

 

ナゴヤドームは広く、いい空気が流れていました。ヤクルトが8連敗している球場ということなので、どんな重苦しい雰囲気なのかと想像していましたが、客人をやさしい雰囲気で包みこむといいましょうか、入った瞬間、ものすごい心地よさを感じました。話を戻すと、駅からドームまでの道もそうです。ドラゴンズの全選手のポスターがズラーっと並んでいたり、球団の歴史や記録(2000本安打など)ごとに選手のポスターが貼ってあったり、博物館なみのストリートになっているのですが、なんだか爽やかで、敵地ながら威圧感めいたものを全く感じませんでした。

 

ナゴヤドーム内のビジター席は限られたエリアしかありませんが、3塁側内野ではドラゴンスのファンも私のようなヤクルトファンも混合で応援しました。私の隣の坊やは平田とアルモンテのファンで、平田が打席に立つたびに平田のタオルを懸命に掲げていました。段ボールを折りたたみ式の台紙にしてアルモンテのイラストを描いてきたようで、アルモンテの打席のときはそれを広げて掲げました。私がちらっと見ると恥ずかしそうにバッとそれを閉じてしまいましたので、わるいことをしてしまったと思いそれからはあまり見ないようにしました。とても可愛らしい坊やでした。

 

両チームともにピンチ、チャンスの繰り返しの試合でしたので応援も両チームともに熱いものがあったのですが、ビジター特有の“大挙して押し寄せてくる感”がありません。音が上手に分散されるようになる構造になっているのでしょうか。

 

なにより、何度も言うようですが、ナゴヤドームの空気と空気感は、訪問者をやさしく包んでくれるのです。

 

試合中には対戦相手のデータも大きなオーロラビジョンに映してくれます。名前、打率、ホームラン数くらいはどの球場でも示してくれますが、生年月日、出身地、出身校、経歴、のみならず対中日の打率、対先発ピッチャーの打率など、細かく打席ごとに出してくれました。

 

そんなやさしい球場ですから、ドラゴンズブルーにしよう!みたいな企画には全面協力しました。5回裏に座席に備え付けてあったブルーの紙を掲げて人文字をつくるのです。私はブルー一色の一翼を担いました。



ピンポイントで見ると気味が悪いですが(笑)、全体像を見るときれいな景色に仕上がっていました。

 

一番驚いたのは試合後のヒーローインタビューです。私が観戦した8月11日は終盤までシーソーゲームの接戦でしたが、あの日4安打4打点の哲人が決勝タイムリーを放って勝利しました。ヒーローインタビューには哲人が呼ばれたわけですが、マイクのスイッチをオンにして、オーロラビジョンに哲人の顔を大きく大きく映してくれたのです。

 

インタビューのあとレフトスタンドへ走っていってサインボールを投げ入れるのはいつもやっていることではないかもしれませんが、幸運なことに私が行った日に、哲人は3塁側を通ってレフトスタンドのスワローズファンに挨拶に行きました。帰りは3塁側のファンに向かって、走りながら哲人は何度も何度も手を振ってくれました。



涙が出るほど嬉しいことでしたが、それもこれも中日ドラゴンズ側のはからいがなければできないことでしょう。

 

勿論、勝ったことはなによりもの喜びでありましたが、思い出に残る楽しい観戦ができたのは、心地よいナゴヤドームのおかげであったように思います。

 

おじゃましました。ありがとうございました。また来たいです。

 

心の中でそう言って、ナゴヤドームを後にしました。

 

旅の締めはやはり美味しいもの。

 

東京に帰るのはさほど混雑していないだろうと踏んで、新幹線の切符は時間を決めていません。名古屋駅にある高島屋の美濃忠(こちらの雪花の舞が私は大好きドキドキ)でおみやげを買って、地下街の「備長」でひつまぶしをいただくことにしました。

 


お隣の席は京田のユニフォームを着た中日ファンの女性二人組でした。

 

思い返せば長い長い一日でしたが、どこを切り取っても楽しい楽しい一日でした。それでも一番のハイライトはやっぱりヤクルトの勝利かな。ハラハラドキドキの展開でしたが最高の結果になりました。

 

家に着いたのは23時半を回っていて、プロ野球ニュースのヤクルト戦には間に合わなかったか!と思いましたが、つけてみたらちょうど中日対ヤクルトが始まるところでした。

 

もう!なにもかもがパーフェクトゲーム!

 

夏休みの最高の一日。楽しかった思い出を、明日からのパワーにかえたいと思います。

 

 

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