●ヤクルト3―4阪神

 

昨日のヤクルトが1,2番で先制点をとったように、今日もまた、ヤクルトは初回から攻めていきました。

 

1アウトから青木が2ベースヒットで出塁し、哲人四球。現在セ・リーグぶっちぎりの打点王バレンティンがコンパクトなバッティングでヒットを放ち、ヤクルトはまた先制しました。尚1アウト1,3塁で5番打者雄平に回るわけですからもっともっと追加点を…、と期待しましたがショートゴロダブルプレイ。序盤とはいえ、ちょっとがっかりした場面でした。

 

でも4回には嬉しいことが…!



今日7番サードでプロ初スタメンで出場していた宮本丈君がプロ初ヒットを放ったのです。

 

ライトへのきれいなヒットでした。

 


打席に入る前、なにかバットにお願いしているみたいな姿が印象的でした。

 

宮本は6回裏にもチャンスを広げるヒットを、今度はレフト方向に打ちました。1回に守備のミスがありましたが、ファームではサードを守る機会は少なく、また初めての1軍の舞台は緊張したことと思います。これからの活躍に大いに期待したいと思ったことでした。

 

5回裏はカラシティのヒットから始まりましたね。私は今日バックネット裏から観戦していたのですが、カラシティからはヒットを打ちそうな雰囲気がぷんぷん漂っていました。前回(7/27阪神戦でホームラン)同様、フルカウントまでもっていけばこっちのもの。案の定カラシティは選球眼を光らせフルカウントにもちこみ、甘めに入ってきたストレートをしとめました。センター方向へのバッティング、お見事でした。

 

カラシティに坂口も続きました。2ベースヒットでノーアウト2,3塁としたのです。

 

次の打者は青木。カラシティから始まったまたとないチャンスです。この時点で1対2、ヤクルトは1点ビハインドですからなんとしても大逆転したい局面でした。

 

でも…



河田コーチとカラシティは3塁上で作戦を確認しているようでした。このポーズを見て、しっかりサインが決まったと思ったのですが…。


ショート北條は下がって守っていましたので、青木のショートゴロのさい、打った瞬間走り出していればセーフだったと思います。でもカラシティは北條が捕球したタイミングくらいで走り出しました。それではアウトになってしまいます。ホームに突っ込んだカラシティはアウト。勿体ないことでした。

 

それでもまだ1アウト1,2塁。打順は哲人、バレンティンと続いていくわけですから、なんとかなる!と思っていました。

 

ところが…

 

哲人はどうも小野に合っておらず、三振。バレンティンの打席では、先ほどのタイムリーをもう一度!と祈りましたがセカンドゴロ、3アウトチェンジ、と相成りました。

 

阪神にしてみれば大ピンチを凌いだことになります。ピンチのあとになんとやらというのは本当で、カラシティは鳥谷、梅野に連続ホームランを浴びてこの回さらに2点を失ってしまったのです。

 

1対4、点差が広がれば追いかけるのが楽でなくなる。

 

どうしよう…

 

そう思っていると、またチャンスがやってきました。

 

6回裏。この回先頭の雄平が四球で出塁しました。続く西浦も、です。そこで今日プロ初スタメンの宮本に打席が回るわけですが、この局面で先述の宮本のレフト方向へのヒットが飛び出すわけです。右へ左へ、躍動するルーキーの姿に神宮球場が沸きました。

 

阪神のピッチャーは小野から桑原に代わりました。

 

ノーアウト満塁。ここ中村に代打を送り、ここからのマスクは井野に任せていい。代打には慎吾さまか!

 

ところが、川端は昨日も今日も打席に姿を見せてくれません。ベンチにいて、下がってくる選手のことを笑顔で迎える姿は見えるのですが、打席に立ってくれないのです。過日(8/15巨人戦)での死球が影響しているのか、体調不良なのか、わからないのですが代打に送られたのは川端ではありませんでした。川端の状態が心配です。

 

代打上田は三振に倒れてしまいましたが、カラシティの代打にはハタケが送られました。1アウト満塁でハタケ。絶好のチャンスです。ハタケのタイムリーで2点を追加したときはこの回一気に逆転といきたい、否、いけると思いました。なぜならここから坂口、青木とつながっていくわけですから。

 

でも…坂口、青木ともに倒れて一挙逆転というわけにはいきませんでした。

 

7回表は福留、糸井と左の主砲から始まる打順でしたのでハフが送られました。ハフは糸井に四球を与えましたが、他を皆アウトに。流れを阪神にわたすことを許しませんでした。

 

8回はドヴォルザーク「新世界より」のアレンジ曲とともに風張がマウンドに上がりました。

 

この回の先頭は鳥谷でしたが、鳥谷にはなんともいえない雰囲気があります。敵ながら、この選手がフル出場していれば阪神はもっと強いのではとさえ思います。思わずそんな邪推をしつつ鳥谷の姿を眺めていると鳥谷はヒットを打ちました。

 

げげっ。

 

梅野に送りバントを決められ1アウト2塁。いくら鳥谷が格好いいからといって追加点は困ります。でも、風張はすごいのです。途中出場の大山も、糸原もアウトにし、この回をしっかり無失点に抑えました。

 

驚いたのは9回表でした。ビハインドの展開で近藤、石山を出すわけにはいきません。任されたのは梅野でした。そうだ、梅野は昨日もよかった。だから今日も大丈夫。そう思うも、打順は北條から始まりクリーンアップに向かっていきます。不安がなかったといえば嘘になります。

 

でも、2年目の梅野、本当に堂々としていました。北條を内野フライに、福留をセカンドゴロに、あっという間にふたつのアウトをとりました。糸井に四球を与えてしまいましたが原口を三振に切ってとったときなどは大興奮の場面でした。

 

9回裏。ハフも、風張も、そして梅野も、みんな1点差を守ってくれた…。どうか彼らの奮闘、否、奮投のためにも勝利を…。

 

先頭打者井野がきれいな右打ちで出塁。絶対勝てると思いました。すると、驚いたことにヤクルトベンチは1塁上の井野に代走田代を送ったのです。対戦投手が右投手でも、川端の代わりに昨日も今日も藤井がスタメンでなかったのはこういうことです。でも、藤井がいるとはいっても、ヤクルトはこの回で決めるという強い意志が伝わってきました。

 

坂口に送りバントをさせたのにはさまざまな考えがありましょう。送りバントで同点にして、延長にもちこんで藤井がキャッチャーで勝ち目はあるのか、などという思いがないわけではありません。でも、ドリスはフィールディング、もっといえばバント処理が上手ではありません。坂口の高い技術を買ってピッチャー前を狙わせ、或いはオールセーフで動揺を誘ってもいい。そんな意図を感じました。結果的にドリスは捕球し正確に1塁に送球しましたが、いいんです。田代は2塁に進みランナーは得点圏に進みました。打者は青木、山田、バレンティンと続いていくわけですから1点では終わらない。終わるわけがない。私はものすごい強い気持ちになりました。

 

青木のいい当たりがセンターに上がったとき、田代は塁を半分ほど進んでいました。センターがキャッチして2塁ベースに戻りましたが、最初からベースについていれば十分タッチアップで3塁を狙えたことでしょう。第2捕手の井野を代えてまで田代を送った意味はなにか。ここもまた勿体ないという思いが残りました。


でも、それでもまだ山田、バレンティンがいます。ドリスは制球が定まらず、山田、バレンティンを歩かせあっという間に満塁になってしまいました。ドリスが冷静であるようには見えませんでしたが、大きく逸れる暴投があったわけでもなく、押し出しを出すわけでもありません。結果的にドリスが山田、バレンティンと勝負できなかったことが阪神に勝利をもたらしました。

 

雄平のサヨナラヒットに期待しました。でも、それは叶いませんでしたが雄平を責める気持ちなど誰にもあり得ません。むしろあそこまで追い詰めたことはヤクルトが強くなりつつあることの証だ。そう思いつつ、私はサッと神宮球場をあとにしました。


とぼとぼ。とぼとぼ。


ひとり寂しく、カード勝ち越しを願って銀杏並木を歩いて帰路についたのでした。

 

 

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