ダーウィンの進化論にはいまだに異論もあるらしいけど、彼の有名な言葉は好きである。
It is not the most intellectual of the species that survives; it is not the strongest that survives; but the species that survives is the one that is able best to adapt and adjust to the changing environment in which it finds itself.
生き残ることのできる種族とは最も知的なものでもなければ最も強いものでもない。生き残ることのできる種族とは、自身の置かれた変化する環境に最も適応できるものである。
適応能力のことについて思うことは以前にも一度書いたことがある。
今回は仕事を失わない、失っても困らないために的な話。
自分はここ数年、簡単にいうとIT分野で自動化を本業としている。従来エンジニアがマニュアルで行っていた作業をワンタッチで行えるようなフレームワークの構築。多分同じようなことをしている同世代は日本にはほとんどいないと思う。
自動化にはプログラミングの知識が当然必要。でも自分がプログラミングをするようになって10年も経ってない。今50過ぎだから、始めた時とっくに40を過ぎていた。独学で身につけた。それも本をAmazonで購入してというオールドファッションなやり方で。
ITの中で自分が元々専門としていた分野は、プログラミングの知識など全く必要のなかった分野。ただ、従来の仕事がつまらなくて新しいことをやりたいと思ったとき、仕事に役立つかどうかは考えず自分で勉強を始めた。それが運よく時代の求めるものにマッチした。
もちろん、ちょっとは今後必要になる可能性を考えていたけど。ここまでストレートに役に立つとは思わなかった。
伝統的なスタイルのエンジニアは掃いて捨てるほどいる。しかし悲しいかな、彼らの需要はどんどん減っている。その反面、彼らの知識にプラスアルファのスキルを持つ人たちは絶望的に不足しているのだ。
これは、若いエンジニアを安く雇えばいいという雇用側の態度は間違いだということでもある。エンジニアの年齢に偏見を持ってはいけない。エンジニアは使い捨てだと思っていたら、木を見ることはできても森を見たことはないという人間しかいなくなる。
エンジニアの方は、積極的に森を見られるように知識を足し続けないといけない。
自分はまだ10年以上働かないとリタイアなんてできないから、また何か新たに身につけることを考えておいた方がいいかもしれないとすら思っている。今後も変わり続ける環境に適応し続けるために。適応能力のない人間にだけはなりたくないのだ。
90歳過ぎてスマホを自在に操るお婆ちゃんとか最高にカッコいいと思うのである。自分もそうありたい。