小雨の中、最終日に駆け込んだ古代メキシコ展。写真OKでした。

 

 

 

日本との共通点を探りながら見たので、個々の文明については細かくフォローしませんでしたというか、できませんでした。


 

共通点

1,ルーツ

アメリカ大陸の人々はシベリア由来

 

日本人のルーツとも一部、オーバーラップする?

 

2,火山

メキシコも日本と同様、火山地帯🌋に位置します。アステカ文明の神様を描いたレリーフ(1325~1521年、ほぼ室町時代)↓
 
火山岩である玄武岩を使っています。
 

黒曜石も火山岩で日本では、縄文時代、約16000年前から約3000年前、に珍重され、広域で流通しました。

 

都市文明テオティワカン文明の黒曜石のお面(200~500年)↓

 

マヤ文明の祭祀具とされる黒曜石のお面(711年頃)で、四隅の突起は神の顔。

 

 

黒曜石の使用が日本よりも新しい時代?


•水銀朱

水銀の原料となるも辰砂も火山岩の傍にあります。

 

 
キービジュアルにもなった赤の女王(7世紀後半)の棺の中には水銀朱がふんだんに使用されています。
 
日本の古墳だと仮面はさりぃの知る限り木製。
 

•ヒスイ

ヒスイ(日本の国石)は大陸プレートと海洋プレートが重なる沈み込み帯でできる石で、内陸側には火山帯があるらしい↓

 

古墳の定番の副葬品はヒスイの勾玉。

 

日本の翡翠は世界最古!

 

メキシコでもグアテマラ産のヒスイが珍重されました。赤の女王の髪飾りはヒスイ製で目は黒曜石。

 
仮面は孔雀石(マラカイト、緑青と青の成分と共通)製で、翡翠より柔らかいらしい。

 

 
相違点
1,生贄
メキシコ文明では古代からの生贄の風習が1521年のスペイン人侵攻まで続きました不安

チチェン・イツァ遺跡の時代は日本では奈良・平安時代にあたりますが、生贄儀礼がありましたガーン

 

さりぃは米国西海岸に住んでいる時にこの遺跡行きましたが、それでも遠かった…。

 

生贄の心臓を載せたチァックモール像(現地でもみたよ)

 

生贄を放り込んだ池もありました(図右下、これも見た)悲しい

 

 

生贄と一緒に池に放り込まれていた翡翠。

 
2,天文学
マヤ文明では天文学が発達しましたスター

チチェン・イッツァ遺跡のピラミッドの階段の総数は365段で太陽暦の一年を表します。
 
同じくチチェン・イッツァ遺跡から800~1000年頃の出土品↓

 金星周期太陽暦を表すらしい。

日本では平安時代前期にあたり陰陽師も夜空を見上げて星を観察していました。

 
土器にも金星が描かれているらしい↓
700~830年頃やから、日本だとほぼ奈良時代。
 
3,ゴム
古代メキシコではゴムボールで球技が行なわれました⚾

 

 

最近の復元された↓

 

石版の真中の円はボールを表し、その脇には二人の王。ボールの上に西暦727年(日本は奈良時代)にあたる年が書かれていた筈だけど、どこやったかな。写真ではわかりません💦

 
チチェン・イッツァでは最優秀選手は名誉ある生贄にガーン

 
平安貴族の蹴鞠とは全く別世界です。

 
香り
マヤの宗教儀式に香りは重要な役割を果たしていて、香木を燃やす香炉が発掘されています。
 どんな香りやったんかな。

これは350~550年頃にティオワカンで作成されたもの。
 
赤の女王が出土したパレンケから出土する香炉には顔があります。

どちらも680~800年↑↓
日本にも装束に香を焚きしめる、或いは、外来宗教である仏教儀式で香が使われる、などの香りの文化がありますが、こんな巨大な香炉はあったっけ?

正倉院には東南アジアから伝来したと考えられる香木、蘭奢待があります。
終わりに
チチェン・イッツァ遺跡は天文学だけではなく音響技術とか凄かった↓

 
古代メキシコでは食物の長期保存が難しかったようです。毎年、農業生産を確実に挙げないとヤバいので天文学が発達したんかな。そして、祭祀が真剣になるあまり生贄につながったんやろか?高度な知識➕技術に生贄を含む宗教のコンビネーションは凡人さりぃの理解を越えてるけど、面白い展覧会やった。
 
 
カフェの特別メニュー、チョコレートケーキ、御馳走様でした。
 
(終わり)