お久しぶりです。3か月ぶりのブログ更新です。

 

 

龍谷ミュージアムで展示を見て、講演会を拝聴しました。

 

シルクロードを辿った大谷探検隊のDNAを継ぐこのミュージアム、マクロな視点を仏教をとらえています。

 

 

さりぃが理解した展示の内容をまとめると…

 

•タリバンが破壊した古代ガンダーラ王国(今のパキスタンアフガニスタンだから簡単に行ける感じじゃない、敦煌とは違う、知らんけど…)石窟寺院遺跡バーミヤンには弥勒菩薩が描かれていた。

 

→日本の学術グループが破壊前に実地調査した際の資料が展示され、その中にはミュージアム初代館長を務めた宮治昭先生のノートも

 

•この石窟には西遊記のモデルとなった玄奘も訪れたので、同じものをおそらくもっとよい状態で見た筈やろ

→薬師寺などが所蔵する玄奘像の展示

 

玄奘どうも最近はコミックにも登場されているらしい。

 

玄奘唯識論(現在でも法相宗など奈良で盛ん)を深めるために西域を旅をした

 

•弥勒菩薩は仏教よりも信仰の起源が古い太陽神ミトラ(契約神でもあるらしい)が原型

 

インドの影響が強い真言密教の教主、大日如来、も太陽神らしい。

 

 

Wikiによると

ミトラは古代インド(アーリア人)の聖典リグ・ヴェーダには契約の神とそして登場し、ササン朝ペルシアでは国教の神。

クリスマスのもとはミトラ神が再生する日やったらしい。

 

弥勒菩薩は何と釈迦の入寂後、56億7000万年を経て下生する未来仏という設定で法華経にも登場。

 

 

地球の推定年齢は46億年やから、地球の寿命が尽きるときに人類がまだ命脈を保っていたら助けてあげるからね、としか聞こえんわ。

 

ガンダーラの弥勒菩薩は座って足を交差させるスタイルが多い

 

 

水瓶をもった弥勒菩薩を刻印したカニシュカ1世銅貨の展示が興味深かった。

 

クシャーン朝(イラン系)、最盛期の王で仏教を保護したらしい。

 

•弥勒信仰は日本では聖徳太子信仰を結びついたが、それによって如意輪観音と混同されるようなった

こちらは弥勒菩薩とされているもの(展示)↓

 

太子は如意輪観音の化身と言われているらしい。

 

延暦寺椿堂の半跏像も展示されていました。

 

 

•平安時代に貴族がお経を土に埋める経塚(藤原道長も)が造られたが、未来仏である弥勒菩薩の下生に備えるため。

 

•阿弥陀来迎図の流行にあわせて、弥勒菩薩来迎図も描かれるようになった

 

•弥勒菩薩は春日曼荼羅兜率天曼荼羅にも登場

 

江戸時代に作成された園城寺曼荼羅には弥勒菩薩、円珍新羅神(いかにも異形)という異色トリオが描かれていました。唯一無二のトリオらしい!

 

奈良県と京都府の境にある笠置寺はかつての弥勒信仰のメッカ。1538年作成の笠置寺縁起も出展されていました。

 

笠置寺の本尊は摩崖仏で、ガンダーラの香りがします。

線刻だと思われていたけど実は…という話↓

 

東大寺の2月堂で行われるお水取りとして知られる修二会は実忠が笠置寺から兜率天に行ってみた行事を移したことになっています。弥勒菩薩の造形にイラン系がかかわっているとしたら、砂漠の水路、カナートを連想させる水送りとか、ゾロアスター教(またの名を拝火教)を連想させるお松明とか、ふむふむという感じです。

 

修二会では十一面観音に悔過して祈るけど十一面観音って兜率天に関係あるん?観音様のお住まいは海の向こうの補陀落じゃなかったっけ?

 

(続く)