寺内にお住まいで、最近はまれやけど雪が降った後、誰も歩いていないところに足跡を付けることが楽しみとおっしゃっていました。
大工の神様、聖徳太子
聖徳太子は建築業界の神様として崇められて、職人達が太子講を催しました。↓によると室町時代末から2月22日が太子講の日になったらしい。
曲尺を持った聖徳太子像は法隆寺の宝物館でも拝見しました。曲尺は国際的な新規技術導入のシンボルらしい。
宮大工の小川三夫氏(現代の名工)も登壇。小川氏は栃木県から修学旅行で法隆寺に来て、五重塔に魅せられ、この道に。
白州正子さんが「十一面観音巡礼」の「登美の小河」の章で法輪寺の塔を建築中の若い頃の小川氏を「未婚の娘がいたら嫁がせたいような好青年」と大絶賛。
法隆寺の昭和の大修復など、数々の大事業を行った西岡常一棟梁の唯一の内弟子が小川氏。鵤工舎(いかるがこうしや)を立ち上げ、そこで後継者の育成もされています。共同自炊生活が基本で、新人はご飯作り(30分で10人分なので、段取り力がわかるそうです)と掃除(性格がわかる)を担当します。
槍鉋(やりかんな)。
— のーび (@takaikiga) June 22, 2023
薬師寺西塔を復元された棟梁、西岡常一氏は古文献から槍鉋も復元された。 pic.twitter.com/i3RcbkUO50
明治期に活躍した彫刻家高村光雲も同様なことを言っているので、ホンマなんやろね。さりぃは不器用やから。粘り強くせんとできないことの多いタイプですが…
四天王寺
法隆寺と同じく聖徳太子建立と伝わる大阪の四天王寺にも大工集団の末裔が営む会社、金剛組があります。
あべのハルカス36景(8)「金剛組」
— Human Beat Town (@HumanBeatTown) 2019年2月24日
四天王寺や法隆寺を建設した世界最古の会社、金剛組。日本の建築史を築き上げた匠の技は、1400年の時の流れを隔て、21世紀の最新技術で建設されたハルカスのお膝元大阪市天王寺区で受け継がれています。#あべのハルカス#ハルカス36景#36枚も撮るネタあるかなw pic.twitter.com/Gh5aLvG1bn
建築業界の集団といえば、陰謀説がささやかれるフリーメーソンも元は石工の組織。結束が固い広域ネットワークが「乗っ取られて」秘密結社に変わったと確か橘玲さんの本で読んだ記憶が…
飛鳥時代には寺院建築を担う人達は大陸から海を渡ってきた先端技術者で、城の建築などに携わった戦国時代には重要機密取り扱い集団やったわけです。これらの人々の末裔は太平の世の江戸時代には聖徳太子を信仰する集団に変貌を遂げたわけやね。
高槻市に実際に太子講に使用されていた建物が現存しています。
高槻の清福寺太子堂。なかに聖徳太子少年像が納められているそうです。昔このあたりは大工が多くいてそれで大工の神様である聖徳太子様がまつられているようです。 pic.twitter.com/387ejnIlNd
— shoujidianhua (@shoujidianhua) July 12, 2022
(続く)