3月4日に「仮面芸能のふるさと奈良」プレイベントに参加しました。奈良県立美術館の50周年記念イベントで県立美術館としては古いほうらしい。

 

 

奈良県のマスコットキャラクターせんとくんの作者薮内佐斗司先生(美術館館長)が制作された面がロビーに展示。手に取ることもできて大人(視察かなという人も)も子供もテンションあげあげ⤴️

 

司会の桂吉坊さんに脱帽。登壇者の彼への信頼が厚い❤️

 

吉坊さん、おめでとうございます!

 

平成伎楽団

薮内先生作のかわいい伎楽面をかぶった狂言「大和西瓜」頭にスイカを載せていて可愛い😍

 

これです↓

 

茂山千三郎さん(日本一よくしゃべる狂言師といわれるらしい)の脚本。

ネタバレ注意↓

 

↓伎楽は平安時代に仏教が密教化して衰退したらしい。奈良には多く伎楽面が残っていて国宝も。

 

すっぽりかぶる伎楽面は無言劇仕様。自分の声が面の中にガンガン反響するし、相方のセリフも聞き取りにくいと素顔になった茂山さんが語っていました。

 

基調講演「仮面の魔力」

翁の仮面を被って演者の宮本先生登壇。アニメ犬王の能楽監修をされました。

 

•仮面芸能以前の縄文時代•弥生時代からお面があり、纏向遺跡からもお面(鍬を転用?)が発掘

 

•鎌倉時代まで大陸から流入した伎楽面を被ってパレードを行っていたがパントマイム劇に用いられるようになった

 

•能のルーツの一つは大陸から散楽(仮面なし)で、サーカスでピエロが幕間にするコントや曲芸のようなもの

 

•追儺(ついな)に仮面が取り入れられ、これが能の源流(猿楽)となった

 

•翁は特殊な能の演目で、翁の仮面そのものが神とされ人々を祝福する

 

•翁と鬼はセットの関係にある

 

巫女舞は必ず神がかりになるための旋回があり、これも能の源流の一つ

 

戦国武将も合戦では面を被ったびっくり

 

トークイベント

宮本先生、能楽囃子方大蔵源次郎さん(人間国宝)、元春日大社権宮司岡本彰夫さんの対談でした。

 

岡本氏の対談サイト↓

 

奈良の時代区分は明治維新、鎌倉時代から幕末までで、平安時代のことはよくわからないようです。春日大社の五番目の神様の若宮社の創建が1135年(生まれたのは1103年と記録)なので、これより以前には記録の空白があるんかな。

 

能楽のルーツは猿楽能と田楽能でしたが、田楽能は興福寺が一曲を伝えるのみとなったようです。

 

田楽は元は田の神を祀る芸能。

 

 

 

宮本先生によると翁猿楽のルーツは京都の岡崎公園の辺りにあった六勝寺かもしれないということです。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/chusei/30/0/30_30_115/_pdf/-char/ja

 

石見神楽ヤマタノオロチ

島根県西部には神楽を演じる団体が250、浜田市だけでも70もあって生活の一部びっくり2019年には日本遺産🇯🇵に認定👏

 

舞台いっぱいに並んだ8頭の大蛇は圧巻でした。石州和紙と竹ひごで作られ、延ばすと16メートル、縮めると1メートル。

これをバスで持って来たんかな。

 

大蛇の中から出て来た草薙の剣後に三種の神器の一つとなります。この話は鉄器の導入と関わってるんやろな。大蛇を退治したスサノオは朝鮮半島(新羅)に渡ったと日本書記に記載されています。

 

 

鉄は朝鮮半島から輸入されていたし。

 

 

大蛇を眠らせる毒酒も出てくるので、お酒と鉄器は近い時期に日本に入って来たんかな。

 

(おわり)