この頃、アクオ君が毎週のように家に来るようになっていた。
このままアクオ君と一緒にいる時間が増えていって、最後はアクオ君の元へ戻るんだろうな……。
そう思うようになってきた。
セナ君と私は、お互いお盆休みも無かったし、会えると思っていなかった。
『今日、会える?』
セナ君から久しぶりに聞いた言葉。
大好きな彼からなら、舞い上がるほど喜ぶ言葉なのに……。
もしかして、またお金の相談?
真っ先に思い浮かんだ。
『急にどうしたの?』
『会いたいから』
セナ君の言葉を警戒している自分がいる。
本当に、何で付き合っているんだろう……。
取り敢えず会う準備をして、セナ君を待った。
夜遅く、仕事を終えたセナ君が車で迎えにきた。
「久しぶり」
「久しぶりだね」
そう返事をして、セナ君の車に乗り込んだ。