9月15日 繰り返し2 | 恋のライバルが20歳年下なら諦めますか?

 午後から男友達とランチに行って、近況を報告した。


「もう、どっちもやめて新しい男を探した方がいいと思うけど……。俺なんてどう?」


「ありがとう。

 新しい人、探すつもりだよ」


「俺なんてどう?って言葉、無視した」


「彼女いる人は眼中にないから」


「あはは」



 ランチを終えて家に帰るとLINEが届いていた。


『星ちゃん』


 アクオ君からだ。


『星ちゃん、彼と電話中かな?』


『電話してないよ

 あれから彼とはギクシャクしてる』


『じゃあ、何してるの?

 既読付くのが遅いから』


『ランチに行ってた』


『誰と?』


『前に言っていた男友達』


『あー。そっか。

 イチャイチャ楽しかった?』


『イチャイチャなんかしてないよ』


『他の男と会ってるなら、俺、邪魔だから連絡しない方がいいよね?』


『アクオ君は彼女とどうなってるの?』


『普通ー』


『普通って?

 付き合ってるの?』


『星ちゃんが他の男と会ってるなら、彼女と付き合おうかな?』


『私が他の人に会わなければ、彼女と付き合わないの?』


『俺の事なんてどうでもいいから遊んで来なよ』


『アクオ君がどうしたいのか全然分からないけれど……。

 気持ちは彼女にあるんでしょ?』


『それで寂しいからって、すぐ他の男のところに行くんだね』


『アクオ君とはもう別れているから、私が誰と会っていても関係ないでしょ?』


『寂しいからって理由ですぐに他の男と会う人は、付き合っていても浮気しそう』


 そのセリフ、そっくりそのまま彼女に言えばいいのに。


『私はアクオ君と付き合っている時、遠距離で寂しくても他の人の事なんて一度も考えなかったよ。

 もし付き合っている人に、他の男の人との連絡先を全て削除してって言われたら、目の前で削除するつもり』


『じゃあ、いつかは俺の連絡先も削除しちゃうんだね。

 いいよ。削除して』


『アクオ君の彼女だって、アクオ君が私と今でも連絡を取っているのを知ったら、嫌な気持ちになると思うけど』


『好きな人に連絡してもいいじゃん。

 好きじゃなかったら、連絡なんかしないから』


『私は嫌だな。

 もし付き合っている人が、影でこっそり元カノと会っていたら』


『じゃあ、星ちゃんに二度と会わない』


『うん』


『星ちゃんのこと好きだけど、彼女ところに戻るから』


『ありがとう。

 私もアクオ君のことは好きだよ。

 彼女を大事にしなくちゃ』



 私とアクオ君は、何度も同じことを繰り返している。