午後から男友達とランチに行って、近況を報告した。
「もう、どっちもやめて新しい男を探した方がいいと思うけど……。俺なんてどう?」
「ありがとう。
新しい人、探すつもりだよ」
「俺なんてどう?って言葉、無視した」
「彼女いる人は眼中にないから」
「あはは」
ランチを終えて家に帰るとLINEが届いていた。
『星ちゃん』
アクオ君からだ。
『星ちゃん、彼と電話中かな?』
『電話してないよ
あれから彼とはギクシャクしてる』
『じゃあ、何してるの?
既読付くのが遅いから』
『ランチに行ってた』
『誰と?』
『前に言っていた男友達』
『あー。そっか。
イチャイチャ楽しかった?』
『イチャイチャなんかしてないよ』
『他の男と会ってるなら、俺、邪魔だから連絡しない方がいいよね?』
『アクオ君は彼女とどうなってるの?』
『普通ー』
『普通って?
付き合ってるの?』
『星ちゃんが他の男と会ってるなら、彼女と付き合おうかな?』
『私が他の人に会わなければ、彼女と付き合わないの?』
『俺の事なんてどうでもいいから遊んで来なよ』
『アクオ君がどうしたいのか全然分からないけれど……。
気持ちは彼女にあるんでしょ?』
『それで寂しいからって、すぐ他の男のところに行くんだね』
『アクオ君とはもう別れているから、私が誰と会っていても関係ないでしょ?』
『寂しいからって理由ですぐに他の男と会う人は、付き合っていても浮気しそう』
そのセリフ、そっくりそのまま彼女に言えばいいのに。
『私はアクオ君と付き合っている時、遠距離で寂しくても他の人の事なんて一度も考えなかったよ。
もし付き合っている人に、他の男の人との連絡先を全て削除してって言われたら、目の前で削除するつもり』
『じゃあ、いつかは俺の連絡先も削除しちゃうんだね。
いいよ。削除して』
『アクオ君の彼女だって、アクオ君が私と今でも連絡を取っているのを知ったら、嫌な気持ちになると思うけど』
『好きな人に連絡してもいいじゃん。
好きじゃなかったら、連絡なんかしないから』
『私は嫌だな。
もし付き合っている人が、影でこっそり元カノと会っていたら』
『じゃあ、星ちゃんに二度と会わない』
『うん』
『星ちゃんのこと好きだけど、彼女ところに戻るから』
『ありがとう。
私もアクオ君のことは好きだよ。
彼女を大事にしなくちゃ』
私とアクオ君は、何度も同じことを繰り返している。