大多喜町に刀鍛冶村正のゆかりの池があるという。
村正、彼の打った刀は妖刀ともいわれ、多くの伝説を残したらしい。
大多喜町はお城側に行くとだいぶん寂しい。
その寂しい景観の中、火葬場と葬儀屋が並んでいてその隣と言う、なんとも絶妙な場所に「村正の池」はある。
気の小さい人なら、たぶんおしっこちびるような場所。
反対側は墓、突き当りは寺。
伝説では、刀匠政宗が笠森観音にお参りに行こうとした際、誰かが夜遅くまで鍛冶仕事をしている。宿の者に尋ねると、槌を入れているものは自分の一番弟子で、破門になった村正と知った。
彼は宿を発つ際、宿の者に
「あれでは刀が折れてしまう そう旅の老人が行ったと伝えろ」
告げて旅立った。
宿の者から(いうなよー)それを聞かされた村正は、立腹しどちらの刀が強いか試そうと切り込んだ。村正の刀は政宗の言った通りぽっきりと折れてしまった。
ここで彼は旅人が自分の師匠と知り、土下座して詫びを入れたが師匠は許さなかった。
村正は折れた刀と自分の髪を池に投げ込んだという。
・・・
なにこれ、エモいわ。
自分がもっと才能豊かなら、漫画かラノベで一本話しできそう
次回もここに行こうかと。
但し、昼間。
夕方や天気の悪い日は、本当に陰鬱な場所なのよ。





