「頼り愛」 | 学生団体S.A.L. Official blog

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慶應義塾大学公認の国際協力団体S.A.L.の公式ブログです。


初めまして。
広報局1年の沼井柚貴乃と申します。


先日、とある大学の教授の方とお会いする機会があり、
とても心温まるお話をしていただきました。
今回はその話について書かせていただきたいと思います。







みなさん、突然ですが以下の質問に答えてください。


< もしあなたがこんな状況のとき、「頼る人」は誰ですか? >

①お金がないとき
②精神的に辛くなったとき
③引っ越しで重い荷物を運ぶとき
④醤油がなくなったとき

特定の誰かであってもいいですし、もちろん何人いても構いません。
「友達」であったら具体的に誰なのか、何人なのか、思い浮かべてみてください。
「家族」や「恋人」の場合も同様です。

思い浮かべましたら、その人数を足して、合計人数を出してください。
違った項目に同じ人が当てはまる場合は、それは一人としてカウントしてください。


< あなたは、合計何人でしたか? >


ちなみに私は20人でした。

その教授がおっしゃるには、この話を生徒にすると
だいたいの人が1~20人ほどと答えるのだそうです。

「しかし、」教授は話を続けました。


「同じ質問をアフリカですると、
ほとんどの人が『100人』と答えるんだ」と。




私はこの話を聞いたとき、とても衝撃をうけました。



だって、アフリカってとても貧しくて、治安も悪い国。
政治が不安定で、多くの国民が日々エイズの恐怖に怯えている。

そんな国で、どうして?




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どんなに苦しい状況においても、家族の温かさがある。
どんなに悲しいことが起きても、恋人の支えがある。

この地球に生まれて、産声をあげたその瞬間から、
私たちは皆、数えきれないほどの人に支えられて生きています。

時には頼り、時には頼られて生きています。





しかし、私たち日本人。
醤油が切れてしまったとき、
隣の家へ行って「貸してください」のひとこと、言えますか?

何の気兼ねもなく、「人に頼ること」出来ていますか?



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アフリカという地域は確かに不安定な場所であるイメージ。

だけど

たくさんの辛い過去を乗り越えてきたことで、
「人との繋がり」を大切にする能力がとても優れているように思います。



日本人が冷たいとは思いません。

でも、人との絆を大事にし、人を信じて頼ることのできる、
そんな人が多いところは、きっときっと温かい場所。

たとえ今はそうではなくても、
きっと近い未来、悪政の時代は終焉を告げ、
エイズの恐怖から解放され、元気な子供の笑い声でいっぱいの国になる。



さぁ、日本人。

人を信じてみよう。
頼ってみよう。


「正直、地球の裏側で起きていることなんか…」
と思っているそこのあなた。

まずは電車でおばあちゃんに席を譲ってみよう。
道に迷った外国人に、ギコチナくてもいいから、案内をしてみよう。



日本が、雨の日に笑顔で

「傘、入れてもらえますか?」

のひとことを気軽に言える国になりますように。



頼り合うこと、それはきっと温かい世界を創っていきます。


大切にしましょう、「頼り愛」。




【文責:沼井柚貴乃】