鉄道会社で一番大切なものは、エラーマネジメントだと言う。「人間はミスを犯すもの」と言う考えを前提に、二重三重のチェック体制を敷いている。……だから、日本の鉄道は重大事故を起こさなくなった。

柔道で、一番最初に教えるのは、「受け身」である。……投げ飛ばされた時に、怪我をしない事を覚えさせ、それから投げ技を教えて行く。……これも、エラーマネジメントの1つなのだろう。

「抑えの捕手」高谷は、大体、真ん中に構える。四隅にキッチリ構える甲斐とは対照的てある。……「投手はコントロールミスするもの」と考えているのだろう……以前、「制球にこだわり過ぎて、力のないボールを投げる方が恐い。キレが良ければ、甘くても打たれない。」と、話していたのを覚えてる。

カウントを悪くして、ストライクをとりに行った球を痛打される事が多かったモイネロ、甲斐野らが、真ん中近くに構える高谷のミットを目掛けて、凄いボールを投げている姿は、実に頼もしい。

「抑えの捕手」は、なくてはならない……


オランダで戦後、反日感情が根強かった事をご存じだろうか…

第二次大戦で、オランダ領インドネシアが日本軍に占領され、数万人の捕虜が長年抑留されたこと、戦後、インドネシアが独立したこと等がその理由であった。

昭和天皇の訪欧時には、火炎瓶が投げられたりもした……オランダは、江戸時代からの友好国であったが、この時期、欧州のなかでも際立った反日国であった……

2000年5月、今上天皇がそのオランダを御訪問される……オランダ王室のお招きもあったが、陛下の特別な御希望でもあり実現した……

戦没者慰霊婢の前に進まれた両陛下が、婢の前で予定より30秒以上長く、頭を垂れられた……その状況は、オランダ中に生中継され、多くのオランダ国民の心を打ったと言う……オランダ女王は、そのお姿に涙を流され、国民の反日感情は、これを期に薄らいでいく……

平成は、大きな災害に何度も見舞われた時代でもあった……災害の度に、心をいためられ、被災地を廻られた両陛下のお姿に、どれだけ多くの国民の心が救われたか……

両陛下には、心から感謝させていただきたい……

高橋礼は、中学時代、4番手の投手だったと言う……当時は、他のピッチャーの様に上から投げていたが、球威も制球も「並以下」の評価だった。

ある日、中学に来た臨時コーチから「下から投げてみろ…」とアドバイスされ、これが彼の運命を変えることになる……下から投げてみると、今までに無かったほど、腕が振れるではないか……スピードもコントロールも見違えるほど良くなり、日本屈指のサブマリンに成長していく。

彼の速球は、140キロを越える……アンダースローの「本格派」とも言うべきそのストレートに、山川・中村・浅村といった強打者がポップフライに打ちとられるさまは、まるで昔の杉浦忠や山田久志の全盛期を見る様でもある。

山田が、昔、こんな話をしていた「アンダースローは、みんな、『敗者復活戦』なんですよ……オーバースローの投手として、『失格』を言い渡された人間が、下手投げに活路を見いだす……だから、皆、頑張るんです……」

「敗者だけが持ってるエネルギー」が、高橋礼の浮き上がる速球には、込められている……だから、抑えられるのかもしれない……