90年代のグリーンスタジアム神戸は、試合前から満員になる事が多かった……お目当ては、イチローの「背面キャッチ」。

守備練習に現れたイチローは、田口とキャッチボールを始める。レフト・ライト間で、信じられない距離を強肩の二人が、「背面キャッチ」等アクロバット的なキャッチボールを、いとも簡単にこなす姿は、我々ホークスファンも楽しみにする程であった。

背面キャッチが出来ない田口を「田口、お前もやらんかい!」と野次ると、田口が振り返り「ムリムリ!」と手を振り、スタンドはドッと沸く……選手と観客の近いパリーグらしい光景でもあった……

キャッチボールが終るとボールを投げ入れるサービスも、イチローが始めた……尖った感じのインタビューからは想像出来ない、ファンを大切にする選手だった……

閑古鳥の鳴いていたパリーグの球場は、オリックス戦になると満員になった……間違いなく、パリーグの宝の様な選手だった……

人気も実力もついてきた今のパリーグを見ていると、彼の功績には、改めて感謝したいものだ……

出来るだけ永く……

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斉藤和巳がマウンドにいると、球場の緊張感が一気に高まった……「火を吐く」様な闘争心を見せられると、スタンドで、茶の間で、談笑出来ない、はりつめた空気が流れたものだ……

五十嵐亮太は、同じものを持っている様な気がする……彼がリリーフに立つと、マウンドの回りをノシノシと歩き回る……球場にいる全ての人に「これから、俺の全力投球を見てください……」と、見栄を切っている様に見える。

抑えた時は勿論、打たれた時も、あの悔しがる顔を見ると、何故か納得感があった……中田や武田が打ち込まれた時の「腹立たしさ」は、このベテランには感じた事がない。

年齢による衰えと戦いながら、一球一球タイミングを変えながら、必死に打者と戦う姿は、肉体の限界に直面する中高年のビジネスマンに相通ずるものがあるのだろう……今日、神宮に現れた五十嵐を、球場全体が揺れる様な大歓声が、ホークス側からも送られていた……

数少なくなった男が惚れる様な投手……

出来るだけ、永く続けて欲しいものだ……

日本人に生まれた事を……

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8年前の3月11日、神奈川県庁で商談中に大きな揺れが……外に出てみると、横浜スタジアムの照明灯がグラグラ揺れ、スタジアム前のビルの壁が、ドサッと落ちてきた……

交通機関は止り、仕方なく歩いて帰ろうと自宅方面に歩き始めた。……街なかの大形スクリーンに津波が、多くの被災地を飲み込んで行く姿が映し出され、私のまわりの多くの人が、は涙を流されていた……

歩いての帰宅を諦め、急遽、避難したランドマークタワーでは、毛布と水・食料が提供された。奪い合う様な事もなく、整然と列が作られ、近くの公園では、温かい炊き出しも行われた……この様な状況では、世界の他の地域では、略奪や暴動が頻発すると言うが、日本では決してそんな事は起こらない……

義援金も、史上最高額が集められ、その動きはいまだに止まっていない……ヤフオクドームでは、外野の応援団が中心になり「頑張ろう岩手」などの応援旗が、イーグルス戦になると、今でも振られている……

地球上で、最も災害の多い地域と言われる日本列島……そこに生まれた日本人は、こんなにも思いやりがあり、団結力を持った「災害に強い国民」になってきたのであろう……

日本人に生まれた事を、誇りに思いたい……