最初、私は、電話をかけてきた親類を恨んでいた。
あんなことを言われたから、
心が傷ついたんだ。
だから、こんなことに…
あんなことを言われたから、
子供が出来ないことで、
こんなに、引け目に感じてしまうんだ。
だから、こんなことに…
…と
その頃は、なぜ、自分の体がこうなってしまったのかが
分からず、とまどってばかりいた。
今思うと、無意識のうちに、
セックス=子づくり という
思い込みに、自分の体を、がんじがらめにしていたのだと思う。
ただ、これは、今になって、思い返すことによって
なんとなく、理解できたことであり
その時は、自分の身に降りかかった、突然の出来事や
あまりの体の変化に、とまどうばかりだった。
そんな私は、
主人から求められても
以前のように
応じることは出来なくなっていった。
「眠いから…」
「疲れてるから…」
「今日はだめ…」
理由とはつかないような理由を並べ
主人を、少しずつ避けるようになっていた。
ただ、そうして、断り切れず
応じたときも、
体から、湧き出る反応はなく
最後は、二人とも、ため息とともに眠りにつくのが
いつものことになっていった。
そうして、例の電話から数か月が過ぎようとしていたが
私の体は、元に戻るどころか
なお一層、かたくなになっていったのだった。
次に私は、
自分を責め続けた。
もう、このまま、主人と一つになることは出来ないのかもしれない。
そうしたら、もう、主人と一緒にいる理由がなくなってしまうかもしれない。
主人には、だれか、もっといい人が出来るのかもしれない。
ああっ、もう、私は、いつ離婚を切り出されても、
仕方がないんだ!!
私の中では、脅迫にも似た
そんな考えが、ぐるぐると、エンドレスに回り続けていた。
なにか、主人を、よろこばせなくちゃ。
もっと、もっと、主人を、気持ち良くしなくちゃ。
私は、いつか主人が離れてしまうに違いないという思いから
逃れることができず、ある行動へと、自分を駆り立てていた。
それが、正しいことだと、信じて…