「優しい時間」の「森の時計」が話題を呼んでいます。

森の中の静かな佇まい、風景にしっとりととけ込んだエクステリア、しゃれたインテリアと魅力は尽きないけれど、この喫茶店の最大のウリはなんといっても「好きな豆を自分で挽いて飲む」というシステム。
「体験型コーヒーショップ」などといってしまうと身もふたもないのだけれど、そうかこんなやり方もあったんですねえ。

「アンティークなコーヒーミルで、ゴリゴリとお気に入りの豆を挽く」
一見無駄とも思えるこの「まったりしたひととき」が実に魅力的に映ってしまうのは一体何故なんでしょう。
身近な人に、この話題を向けると一様に返ってくる言葉は「やってみた~い!」
そう、あれを見てしまうと、なぜかみんな「コーヒー豆挽きたい病」にかかってしまうみたいなんです。

「そんなにやりたいんなら、コーヒーミルを買ってきて、自宅でやれば~」と云いたいところなのだけれど、自分の家ではだめなんですねこれが。
「森の時計」でやるからこその情緒なわけで、「自宅でひとり黙々とコーヒーミルを挽く」ではけっして絵にならないのです。

聞けば、番組収録後も、「森の時計」は番組同様の形で営業するのだそう。
オープンはこの春4月。
どうやらこの喫茶店、この春富良野の新たな観光スポットとして大ブレークすること間違いなしのようであります。
見ました?「優しい時間」

「森の時計はゆっくり時を刻む」のことば通り、今時のドラマとしては恐ろしいほど贅沢な、ゆったりとした一時間でしたね。
すべてのシーンがとても美しく印象的で、見ている間はまるで美術館にでもいるような気分。
地元の人間でも「こんなきれいな場所富良野にあったっけ?」と思わせるほど、うっとりさせる風景の連続でした。
セット・カメラアングル・照明etcすべてにすきがなく、倉本先生の美意識・美的感覚がこれほどに如実に反映されたドラマはかつてなかったのではないでしょうか。

いや、それにしても、寺尾聰さん、大竹しのぶさんはやはりすごい!
お二人とも圧倒的な存在感で、「不器用な暖かさ」とでもいうべき「優しい内面」が、抑えた演技を通してじんわりと伝わってきます。
とりわけ寺尾聰さんのあの「しぶさ」は特筆もの。
ワシもあんなふうに歳をとれたらいいんだけどなあ(無理だってば)。
ジャニーズ事務所所属という先入観から、あまり期待していなかった(失礼!)二宮君も予想外の好演。
「せかちゅう」で話題を呼んだ長澤まさみさんも清潔感があってとても好感がもてました。

で、なんといってもうれしいのが富良野塾OBたちの活躍ぶり。
山下澄人・納谷真大・森上千絵・高橋史子・水津聡と、なんと5人もの塾OBメンバーが「レギュラー出演」しているんですぞ。
彼らが今後どんな個性的演技をブチかましてくれるのか、ドラマの展開とはまた別の部分で大いに楽しみにしているのです。

さて、ここ数年なかったこの本格的「おとなのドラマ」が、はたして視聴者にどのように受け入れられてゆくのか。
ここから先は「神のみぞ知る」の領域なのであります。