大切なこと
今日4000円の大好きなかえるを買ってもらったうれしそうな弟。今までさまざまな理屈では考えられないことが起こりそれを潜り抜けてきたものたちのみが今を生きている時代。
また何かが起こるような予感がした。
地響きがする。窓が割れる。
父も母も私も、弟も、不思議な力に満ちているかえるたちを玄関にとりあえず非難させた。弟の大のお気に入りのかえるのかごを一匹バックにしまい、玄関においてきた。
耳障りな音、不思議な光線が走ったような音・・・そして事はしずまった。玄関に出てみると、そこはただなんともいえない赤の水溜りと元が何だったのかも分からないちりばめられた肉片、そして何事も無かったようにおいてあるバッグ。バッグをいそいで開けてみると、そこには一匹だけ生き残ったかえる。なにがあったの、という前に、かえるは答えた、
「変な男がきて、歌を歌ったんだ。そしたらその歌を直接聴いたかえるたちは流れ星になって、とけて死んだんだ。」
ニュースをつけてみると、そこには体の形は残されていたもの、同じ状態で死んだ人間たちのニュースばかり。でもかえるが言ったものと違う。
「速報です。世界各地で不可思議な同じ死に方をした人々がたくさんいます。先ほど、医療チームの会見によりますと、全員蚊に刺された後があったということです。まだはっきりとしたことは分かりませんが、なるべく蚊に刺されないように対策せよ、とのことです。くりかえします・・・」
「またはじまった・・・」
という父、☆☆のこえ。地響きがする。父は母と弟と私を、安全な場所へ避難させようとする。
しかし母と弟が非難し終わり、私が行こうとすると同時に割れた窓から蛇の尾が!私は事件が起こり、駆けつけてきた今までの事件のときに一緒に戦った男、●●と共に海に放り投げられた。
☆☆の叫び声、蛇の引いていく音。そういえば、なぜ父のことは襲わなかったのだろうか?でも無事でよかった。なんて考えているうちに海面に体がたたきつけられる。暗い海の中へ――。
気づくと私は船の中にいた。思い返してみる。そういえば、あんな巨大な蛇、見たこと無いな。何分、いや、何時間あれからたったのだろうか?
きづくと私はまた眠っていた。おきたときにはこの船の船長と思われる人が私を覗き込んでいた。
「だいじょうぶか?」
「あの、助けてくださってありがとうございます。えと、それからいきなりなんですが、」
私は●●のことを思い出していた、「もう一人男の人が海の中にいませんでしたか?」
「いや、みなかったな~。」
●●はどうしたのだろうか。助かっていればいい・・・それだけが願い。そして父や母、弟がぶじでありますように。
船は町に向かっていた。船長は私にある箱を持ってきた。その箱のなかを見るとそこにはたくさんのネックレスがあった。そして船長は私にそのひとつをくれるといった。船長は世界中の街に行ってネックレスを集めているようだ。船長が私に似合うのを探し始めてから数分が過ぎると、私の首にネックレスをひとつかけた。
太陽の白い首飾り。
「白をたいせつにしなさい。どんなときでも白を忘れてはいけない。」
船長は私に言った。そのときの私は、ただただうなずいていた・・・。
町に着くと、船長はこの町でもネックレスを買うといい、あるアクセサリーショップに入った。彼はやはり、白いネックレスを探していた。太陽、月、星、花・・・あらゆるものの中に、なにか共通点があるような気がした。
そのときだ!!どーんという音とともに人々の叫び声、
「バジリスクだ~!!」その叫び、いや、それは恐怖に震えながらも自分を保とうとしている心のそこからの叫びだった。
押されるがまま、人々は自分が安全だと思うところに足を運んだ。海沿いの道を走っていたとき・・・船長は気づいた。コレクションの箱を彼は船に残したままだった。
一刻も早くこの場から逃げなければいけない。そんなことを思っている暇も無く、海の中から大きな大きな血のにおいのするバジリスクが現れた。船長もわれに帰る。
バジリスクが最初に襲ったのは、船長の船だった。
海の中に引きずり込まれる船を横目に、私たちは走った。ひとつだけ無事な白い首飾りが私の胸の中できらめく。
私たちはトイレに逃げ込んだ。背後にはバジリスクの気配。追い込まれた。
そこには私たちのほかに10人ほどの人たちがいた。みんなおびえていた。
バジリスクがゆっくりとトイレの中に入ってくる。それと一緒に二人の男もはいってきた。そしてこういった。
「お前たちは恵まれている。私たちと一緒にこのバジリスクのいけにえとなり、その一部となり、生涯を共にするのだ。」
人々のおびえきった目を前にバジリスクが選別を始めるように人々をみまわす。
「もうだめだ!俺はどんなことがあっても生きる!!」と最初にドアに向かって駆け出した一人の男。バジリスクの長い舌に巻かれ、飲み込まれた。ここでおとなしく死んだほうが楽かもしれない、と誰もが思ったその瞬間一人の女性が言った。
「何があっても私はあきらめない。だれかを守ろうとして必死になって、誰かに感謝しながら生きる。それなのにあなたは何?だれかを殺す前に私をころしなさい。意味も無く人を殺して、なんのつみも無い人たちを追い詰めて、希望を捨てさせて、あげくには殺す。あなたたちは何のために生きているの?」
こいつに決めた、とばかりの目でバジリスクはその女を見つめた。そしてにやりと笑わんとばかりに飲み込んだ、そして吐き出した、飲み込んだ、吐き出した・・・
少しずつ少しづつと残酷な殺し方をされながらも、最後まで彼女はあきらめなかった。
「こうしている間に、みんな逃げて!!」
そんな間にも私は不思議に思った。なぜ??なぜ殺すならこの女性だけを苦しめて殺すの?
強い意志を持つものはバジリスクにみこまれる。その強さを悪へとかえる。
女性のためにも逃げた。みんな逃げた。町が瓦礫の山になりかけているなかでも海辺で平然とたっている少女がいた。声をかけてみる。黄色い目。なぜか分からないけれど、少女がバジリスクに連動していることが分かった。そばには最近野球で活躍した選手のインタビュー記事があった。拾ってみると少女はそれを避けるように、さらには恐れるようにも身をよじった。
「希望、夢を託されたものはバジリスクから身を守る」
海から何匹ものバジリスクが現れた。ここにいることはできない。家族のものとに行かなければ行けない。私はそばに落ちていたさまざまな新聞記事、希望やうれしい気持ちのものを体にまきつけ、バジリスクの暴れる海へ飛び込んだ。
本当にそれだけで大丈夫かどうか自信はなかった。それに船長のことも気がかりだった。でも船長はそんなことで死んでしまう人ではない。そう信じて、ひたすら泳いだ。バジリスクにも襲われなかった。。。
家に戻るとすでに近所の家は壊れていた。でも森の中にあるこの場所は、私が見てきた場所よりもましだ。私は多くの血と、悲痛の声を聞いてきたーーー。
家の中に入ると私の家族はみんな生きていた。父はすでに希望のある言葉、文字、絵、なんでもよいが、それが身の守りになることを知っていた。
20XX年2月11日
誤字脱字も秘密です。

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