・・・


新幹線に乗れば行けない場所はないし

なんなら行かなくたってすぐそこに外国はある

カーステの有線放送はカタカナ語を垂れ流し

夜中のハイウェイで120キロ待った無し

10代で性行体験を終えたかと思えば

20代には悟りを開いて逆さまの空を見る

ありとあらゆる自己投影の自慰行為

目の前の人を慰められない代わりに


各停列車はこの上なく律儀で

待ち人のないプラットホームで風だけを乗せた

カセットの両面録音は時代の賜物で

音楽シーンに腕をふるった最後の晩餐だった

50にもなれば誰も生かしちゃくれなくて

草原のダイヤモンドで起きた逆転の夢を見る

なんとでもなる累進課税の自己破産

言えない本音は棺桶に入れらない



教育指針に支障があるから

人のふり見て我がふり真似て

我が子我が子と訪問販売

触らぬ神に祟りなし


通信速度に文句があっても

唯一の彼女に頭は上がらず

押し問答も八方塞がり

サハラ砂漠で旗を振る



車窓に張り付いた疲れた顔

理屈はどうあれみっともなくて

きっと誰かのせいなんだ。

いつの間かませてたんだ





・・・