荒れた部屋・・・・・

そして、どこにもやりようの無い怒りだけが残った。

弟の顔で入った受付嬢・・・・・
 借金の返済を終えた今、ここに勤める必要はなく・・・・
私は、私のやりたいことを自由にやりたい。
そう思った。

職場は弟の働くお店の系列店のため、弟の情報は入ってくる。
人前では、何も無かったかのようにBOYとして立ち振る舞う。
相変わらずの作り笑顔に、下手なお世辞・・・・

・・・ちゃんと働いているようだ。
心配しないでおこう。彼も彼の人生がある。
 そう思い、2人で住んでいたマンションを引き払った。







 私は本来、親が望んでいる仕事に戻った。
依然とは真逆の平凡で平坦な日々を送っていた。
この職場でも、なぜか責任のある立場になってしまい、毎日深夜まで残業してはいたが、受付のときのような刺激は無かった。
 この平凡な生活・・・・いいような悪いような・・・・
人間関係でイライラしたとき、近くの海辺で缶ビール片手に気の済むまで唄っていた。
たまには、詩を書いてみたり、散歩してみたり。

 これが普通の生活なのだろう・・・・・







「もしもし・・・・姉ちゃんね?おかあさんやけど・・・」
「マサから電話があって、昨日、福岡空港に送って来たとよ。
あんた、詳しいこと知らん?
なんか、スーツ着た上司みたいな人と一緒やったけど。
お金持ってないって言いよったけん、お小遣いあげたけど。
連絡取ってくれんね?」


と、母から電話が鳴った。

・・・・・・。


弟のすることに口出しするのも、今、弟が何をしてるか連絡を取るのも面倒だった。
今、連絡をとっても私は弟に怒りをぶつけてしまうだろう・・・そして、ちゃんと話すことができないだろう・・・・
弟も弟で、連絡しても電話を取り次がない。


「マサは変な仕事しよるんじゃないとかねぇ・・・・
おかあさんそれが心配で・・・・」


「・・・・知らんよ。そう思ったんやったら、東京に行かせんどけばよかったやん。」



「あっ!そういえばこの間、また兄ちゃんから電話があって、お金頂戴って言われたとよ・・・・・
ぶしょうひげ生やして、汚い格好しとったよ。
おかあさんもお金持ってないって言って5000円だけあげたけど・・・どうしようもないね・・・・兄ちゃんは。
 あんただけよ。
資格とってちゃんと仕事しよるの・・・・頑張んなさいねぇ。」







もともと家族はバラバラなのか・・・・

 また、家族がバラバラになった。