少しずつ相手を思いやる気持ちを正直に出せるようになった父と、私。やっと、親子らしくなってきた。
父にお酒が入ると口喧嘩になるが、だいぶ慣れてきた。
私が、短大2年・・・町も忙しく年を越す準備で賑わっていたころ。母からしつこく電話がかかって来るようになった。
「お姉ちゃん・・・・お母さんにお金貸しちゃらんね。今月支払いが出来んで困っとるったい。」
と。
「うちも一人暮らしでギリギリやけん無理よ。
バイト代入ったら1~2万は貸せるかもしれんけど・・・・
いくらいると?」
と聞くと、言い訳をつらつらと話し始めた。
「言い訳はいいけん、なんでそんなにお金が要ると?
いくら必要と?」
私は、母の言い訳を腹立たしく思い、声を荒げた。
「・・・・それがたい。30万貸しちゃらん?
あんた、保険証持っとるやろ?来月になったら給料入るけん、お母さん名義の銀行作って、その銀行の口座引き落としで返済するようにしとったら、お母さんが、来月から5万づつくらい返していけるけん。金融機関あるやんね!借りて来てくれんね?」
?????
私は耳を疑った。
どこの親が自分の子どもに「お金を借りて来い」というだろう。
この電話が、週に3~4回・・・・月末には毎日、かかってくるようになった。もちろん、父には言えなかった。
だからといって、母の言うとおりにお金を借りてくることもなかった。母からのしつこい電話は2ヶ月ほど続いた。
と思ったら、ぱったり連絡が無くなった。
生きているのだろうか・・・・少し背筋に緊張を感じたが、音沙汰無く時は過ぎた。と、思った。
そんなに、簡単にこの問題は終わらなかった。
毎月、「お姉ちゃん・・・」と、母はお金をせびるようになった。
時は流れ、私は短大を無事、卒業。私が、短大在籍中、一度、父は入院をしたものの、1回目よりは軽く、すぐに退院できた。
卒業後、就職活動が面倒でフリーターをしていたが、生活が成り立ない現実に焦りを感じ、短大の担任を頼りに大学へ行き仕事を紹介してもらった。
蝉の鳴く、ジリジリと暑い日に仕事は決まった。八幡にある病院の栄養士が産休に入る間の臨時職員として。
短大の同級生がいたので、心強かった。
勤め始めて3ヶ月が過ぎた頃。
いつものように仕事にに行く準備をしていたら携帯電話が鳴った。液晶部分を見ると、相手は「父」だった。
出勤前のバタバタしてるときになんだろうと、ダルイ感じで電話を受けた。
「香里か?お父さんたい。
あのな、今日から入院するけん。
目が見えんくなったったい。けど、心配すんな。
昨日、バスに乗って病院まで診察に行けたけん。
流石に、時刻表は見えんかったけん、バス待っとる人に聞いてバス乗ったけどな。大丈夫たい。
それでな、明日に手術が決まったけど、お前は仕事を頑張りなさい。
付き添いに来んでいいぞ。大した手術じゃないっちゃけん。」
ぽろぽろ・・・・・
ぽろぽろぽろぽろ・・・・・
拭っても拭っても溢れてくる。
何にも考えることが出来ず・・・
ただ、ただ泣いていた。
どのくらい泣いていたかは分からないが、
「仕事」ということに気がついて気持ちを入れ替えようとしたが、涙は止まらず、そのまま家を出て職場へ向かった。
続く。
父にお酒が入ると口喧嘩になるが、だいぶ慣れてきた。
私が、短大2年・・・町も忙しく年を越す準備で賑わっていたころ。母からしつこく電話がかかって来るようになった。
「お姉ちゃん・・・・お母さんにお金貸しちゃらんね。今月支払いが出来んで困っとるったい。」
と。
「うちも一人暮らしでギリギリやけん無理よ。
バイト代入ったら1~2万は貸せるかもしれんけど・・・・
いくらいると?」
と聞くと、言い訳をつらつらと話し始めた。
「言い訳はいいけん、なんでそんなにお金が要ると?
いくら必要と?」
私は、母の言い訳を腹立たしく思い、声を荒げた。
「・・・・それがたい。30万貸しちゃらん?
あんた、保険証持っとるやろ?来月になったら給料入るけん、お母さん名義の銀行作って、その銀行の口座引き落としで返済するようにしとったら、お母さんが、来月から5万づつくらい返していけるけん。金融機関あるやんね!借りて来てくれんね?」
?????
私は耳を疑った。
どこの親が自分の子どもに「お金を借りて来い」というだろう。
この電話が、週に3~4回・・・・月末には毎日、かかってくるようになった。もちろん、父には言えなかった。
だからといって、母の言うとおりにお金を借りてくることもなかった。母からのしつこい電話は2ヶ月ほど続いた。
と思ったら、ぱったり連絡が無くなった。
生きているのだろうか・・・・少し背筋に緊張を感じたが、音沙汰無く時は過ぎた。と、思った。
そんなに、簡単にこの問題は終わらなかった。
毎月、「お姉ちゃん・・・」と、母はお金をせびるようになった。
時は流れ、私は短大を無事、卒業。私が、短大在籍中、一度、父は入院をしたものの、1回目よりは軽く、すぐに退院できた。
卒業後、就職活動が面倒でフリーターをしていたが、生活が成り立ない現実に焦りを感じ、短大の担任を頼りに大学へ行き仕事を紹介してもらった。
蝉の鳴く、ジリジリと暑い日に仕事は決まった。八幡にある病院の栄養士が産休に入る間の臨時職員として。
短大の同級生がいたので、心強かった。
勤め始めて3ヶ月が過ぎた頃。
いつものように仕事にに行く準備をしていたら携帯電話が鳴った。液晶部分を見ると、相手は「父」だった。
出勤前のバタバタしてるときになんだろうと、ダルイ感じで電話を受けた。
「香里か?お父さんたい。
あのな、今日から入院するけん。
目が見えんくなったったい。けど、心配すんな。
昨日、バスに乗って病院まで診察に行けたけん。
流石に、時刻表は見えんかったけん、バス待っとる人に聞いてバス乗ったけどな。大丈夫たい。
それでな、明日に手術が決まったけど、お前は仕事を頑張りなさい。
付き添いに来んでいいぞ。大した手術じゃないっちゃけん。」
ぽろぽろ・・・・・
ぽろぽろぽろぽろ・・・・・
拭っても拭っても溢れてくる。
何にも考えることが出来ず・・・
ただ、ただ泣いていた。
どのくらい泣いていたかは分からないが、
「仕事」ということに気がついて気持ちを入れ替えようとしたが、涙は止まらず、そのまま家を出て職場へ向かった。
続く。