母が帰って来ない。
ルナがプンプンしながら母に何度も電話をかけている。
ママは店を誰かに任せ、もう待ってられない!とばかりにダッドの待つ家へ
ジャパニの娘と息子を連れて行った。
もう帰って来ない母を待つ事なんて止めちゃおう!
そんな体で、まぁまずどういう事をするか見ていなさいとママ。
ダサインは日本で言う正月とずっと書いていたが、ここでちょっと詳しい説明をしておくね。
まずダサイン初日に甕の中に砂と水を入れ、大麦を撒く。
毎日水をやって、芽吹いたものを10日目に抜いて
戦いの大女神ドゥルガーの恵みとして髪に飾る。
9日目には朝から神様にヤギを捧げ、その後ヤギを使ってご馳走を作る。
10日目は勝利の日で長老から祝福のティカを受ける。
誰もが家に帰り、新しい衣服を身に着け、家族一同が揃ってお肉をたっぷり使ったご馳走を食べる。
生命力を高め、穀物の豊かな実りを祈願する。
この日はダサイン10日目。
ダサインは次の満月まで続くのだ。
男性は右耳にかける。
ジャパニの子供たちも同じようにティカを受けていると、やっと母がルナに連れられてやってきた。
ティカ、大麦の新芽の他に、バナナとお金も手渡れる。
そして神様からの祝福の赤い紐は首にかける。
ママたちが切って売っていたのはこの紐。
ティカが済んだらご馳走タイム。
ダサインのこの時の食事は新聞紙などをお皿の代わりに使うという。
真中にはチュウラというお米をボイルして天日干しにし、乾燥したものを煎ってついた干し飯。
宴席料理には欠かせないものだそう。
左からダル(豆)、ヤギのお肉、干し魚、バッファローのお肉、アル(ジャガイモ)、いり卵、豆腐。
本当はもっとモリモリと盛られているのを、アタシはママがやっと容体を考慮して最低限の量にしてくれた。
実際、バッファローもヤギも、もう何の肉を食べているのか分からないくらいの体調だったんだけどw
ちなみに、ネパールでは尾頭付きの魚を頭から食べる人は出世するそうですよ^^
食べ終わったら新聞紙を丸めて捨てる。
ルナ「ね?エコでしょ^^」
あれ・・・・
いつの間にかダッドがいない。。。
ダッドとママと、ジャパニのチョリ&チョラの4人にルナと母がやって来て
満員御礼のダッドの家。
ジャパニ3人が並んでしまうと、ダッドの居場所がなくなったんだ・・・・
祝福を与えてくれた家長が、ティカが済んだら食事も取らずに一番最初に追い出された・・・・・汗
ネパールでも大黒柱は男性で、波平さんとお舟さんのような夫婦関係が多いけど(ラクスマン&プナム夫婦参照w)
ここママ宅では、女性が、というよりママが何よりも強い!
けどそのママの夫であるダッドは、上手く言えないけど一番強くてカッコイイとアタシは思う♪
これからルナの婚約者ラビのお宅に行くらしい。
カワエェなぁ。
大麦の新芽が髪に付いちゃってるけどw
ネパール旅行記録もあと2回で終わりです。
とっても長かったけど、アタシの中ではどれもまだ鮮明。
5か月も書いてるとやっぱり終わるのが淋しいなぁ・・・・






