久しぶりに南座に行きました〜
いつも南座の向かい側のエレベーターで
地下におり、SIZUYAさんの
カルネ買ってから、
ここで写真撮るの。
南座はいろんな席で観てきたけれど、
3階で観るなら、ここが一番好き
3階1列目センター。
1列目だけ独立してるし、
花道のすっぽんも見える
2列目以降は狭くて急こう配でしんどい。
(あくまでも個人の好み)
席は2人並んで1席空ける感じでした。
もったいないのぅ
時短で6時過ぎにはあがります
さて舞台。
まずね、最初に海老蔵が登場した時に
なんでこんなに痩せたの、と
もちろん、メイクだとか、疲れてるとか、
舞台に手を抜くとかそんな次元ではないんです。
ただ頬がげっそり削げていて心配になりました。
次に演目「実盛物語」
なんでこれ選んだ
太郎吉(堀越勸玄)が海から上がった
母親の亡骸にすがる場面があるんよ
彼の母親が若くして身罷ったのは
周知の事実。
幼すぎて覚えていないのかも
しれないが、普通の親ならこんな役
子どもにやらせたくないだろう
まあ、歌舞伎の世界は
仇討ち復讐もの多いので、
仕方がないのかもしれないが、
役者とは、げに因果な商売
母を斬った仇と意気込む太郎吉に、
実盛(海老蔵)は今は生まれた若宮と共に
信濃に逃れ、成人したら義兵を上げよと言う。
この時の若宮がのちの木曾義仲なわけ。
義仲は頼朝・義経の従兄弟じゃよ。
歌舞伎は奇想天外な話も多いけど、
これもその例にもれず、
生まれた子供が男なら殺すと息巻く
相手に、切り離された片腕を
嬰児だと言い張ったり
そんなこともある~あると
言いくるめたり
念が強い女だから、
源氏の白旗を握りしめていた
その腕を遺体に継げば蘇生するかも、
と試したら生き返ったり
出産したばかりの葵御前の前に
生首持って行ったり😱
どないなっとんねんと
突っ込みたくなるけど、
歌舞伎ってそんなもんなのよ
だけれど、
ここにはいくつかの形の親子の情と
いうものや、主従のあり方が描かれていてね。
そういう部分が胸に迫って来なかった。
二部の「KABUKU」は新作。
冒頭、『流行り病が世にはびこり、
自粛自粛と人々の不平不満が・・・』と
現代の渋谷をバックに、
まさに今の世情を歌ってたよ
疾病に効くお伊勢さんの有難いお札と
偽って金儲けしていた瓦版の連中や
時空を超えた罪びとが
閻魔様の元に送られてくる。
閻魔の右團次さんがめちゃ怖い
自分よりあいつのほうが悪いとか
足の引っ張り合いをしている罪人。
閻魔大王のやり取りの途中、
イキナリ海老蔵がすっぽんから現れる。
南座で公演中だったんですけど~とか
言いながら。
んで、小閻魔役の勸玄も出てきて
(またこれが可愛い)
なんか、えーじゃないか
えじゃないか的に踊るという。
成田屋の十八番「暫」も
中身あんまりない。
ただ派手な格好で出てきて睨んで
みんなヤンヤと喜ぶ、あんな感じかな。
Clubhauseでのやり取りで
生まれたと言ってたけど、
そういう時流のノリで創るのも
「KABUKU」というタイトルも
今の海老蔵だから出来ることなんだろう。
しかし、正直にいうと
実盛は精彩を欠く。
KABUKUも粗削り。
頭を撫でたり手を取ったり
カンカンとのやり取りは
微笑ましいし、
ふたりで飛び六方で捌けていくもの
大拍手だったけれど、
こどもの愛らしさで助けられる
ってのはどうなんだ
カンカンは役をすごく達者にこなす。
彼が最後に引幕を引くのだけど、
下手まで行って、
クルっと引っ込む愛らしさ
カーテンコールの時も
やはりセンターに立ってお辞儀を
繰り返しながら、自分のところまで
幕が来たら、片手で手を振りながら
幕に片手を添えて引いていく。
下手でクルっと引っ込む。
カテコのたびに繰り返す律義さ
ここ行ってみたいな~