私の母方の祖父とその兄は
少し変わった能力を持っていた。
幼い頃から
目の病氣になったら祖父に
耳の病氣になったら祖父の兄に
おまじないをして治してもらうのが
当たり前だった。
目の病氣といっても
結膜炎程度の軽いもので
何かボソボソと神さまの名前を
唱えながら水を目にあてるだけの
儀式(?)ですぐに終わる。
そのあと少しすれば
大抵腫れは引き、治るのだ。
私は祖父から
あまり可愛がられない子供だったが
中学生くらいまで
祖父にお願いして治してもらっていた。
祖父の兄には
何度か耳を治してもらった事がある。
神棚の前に一緒に座り
祖父と同様に何かを唱える。
良くなるまで長い食べ物は禁止。
(スパゲッティや蕎麦、うどん)
完治したらお礼にお蕎麦やうどんを
神様へ御供えするという決まりだった。
一度御法度を破り
長いものを食べてしまったら
治るまで時間がかかってしまい
神様は見ているんだと
子供心に反省した事がある。
あれは何だったのだろう。
未だに不思議な経験だった。
そしてあの時から50年も経って
私も毎日水に言葉をかけてから
飲んでいるのだから
やはり血は争えず
人としては
あまり好きではなかったはずだが
全てに神が宿ると
無意識に学ばせてくれた
祖父に今では深く感謝をしている。
読んでくださりありがとう。

