東京に来て半年が過ぎる。
会いたい人とも会わず会うべき人とも会わず精神水準低めで落ち着きぐだりとここまできた。確かに今年は波乱と呼んで差し支えない年ではあった。覚悟と破綻、不条理の裏の見えない条理、タイミング、癒し、選択、血、骨。今年東京タワーには一度のぼった。「体力を使え」彼女はそう言った。そして去った。その前後で祖母が2度死んだ。そしてその時読むべきその本がそこにあり、緩和と緩衝に作用した。その本とは舞城王太郎の『みんな元気』であり、人生に於ける植木バサミによる選択という覚悟を「言葉」ではなく「心」で理解した。それはつまり「体力を使え」そういうことだった。Choose your life with garden shears.
半年はもう過ぎた。