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椎葉美人との出会いは幻に終わったが、それを差っ引いてもこの辺りは素晴らしい。
美人も見てないのに何が素晴らしいんだと憤慨するなかれ。ここは山間の田舎に憧れているオレにとっては、全てが揃ったパーフェクト・オブ・ザ・イナカなのだ。
ダムのすぐそばにある椎葉村立椎葉中学校。
何か贅沢。
深い山間に流れる清流と、思わず深呼吸したくなる新鮮な空気。
釣りキチ三平が大好きだったオレからすれば、それだけでも『仕事にさえ不自由しなけりゃ』住んでみたいと思える場所なのだ。
幼い頃から海が近い場所で過ごしたせいか、家の近くで川魚が釣れる様な所に住んでいる人がめちゃめちゃ羨ましかったもんな。
もちろん海の近い田舎も大好きなのだが、何つーかその……こういった村って漫画やドラマの中でしか知らないから憧れるんだろうね。
実際に住んでみりゃ大変な事や煩わしい事が山積みなんだろうが、それでもやっぱり一度は住んでみたいなー(←歳を考えろ、歳を)。
今にも熊が出そうな雰囲気だが、ここは九州。
そこだけは安心。
川の口地区を過ぎると、暫くの間は急な峠道になる。
多分他に楽な道はあったんだろうな、最後まで対向車は0だった。
時刻は14時30分。のんびりのんびり森の中を走り、やっと麓の平面な道に出た所に不思議な施設を見付け、その敷地内にある自販機でコーヒータイム。
今日のチェックインは16時予定。
このまま真っ直ぐ行けば30分くらいで着いてしまうし、何なら暇潰しにパチンコでもしようかなーなんて思ってたが、崖崩れやら路面舗装だらけでやたらと時間がかかったな。
やっぱりホレ、こっちは本州なんかと比べても台風の直撃がハンパないからね。
「すんませ~ん、3時までは通れないんスよ~」
時間帯通行止めの看板に呆然とするが、こういう事は田舎じゃよくある事だな。
「迂回するルートはありますか?」
「すんませ~ん、私らこっちの人間じゃないんで…」
これもあるあるで、工事現場にいる人って出稼ぎ労働者が8割だったりするもんな。
Google Mapで迂回ルートをチェックしたが、またあの峠を越えて一時間と出た。
しゃあない。さっきのスポーツ施設で待つとするか……
……つーか、プロアスリートの色紙かと思ったら学生だったわ。
フロントには一応職員の方が何人かいたが、自販機前で休憩していても何も言われなかった。
ま、こういう所は県営か村営の施設だと思うし、利用者じゃなくても特に問題無いのだろう。すんませんね、助かりました。
さて、チェックイン済ませたら風呂行こ、風呂。
山梨とか長野までとは言わんが、ここも中々の景色だ。