「あー、やっぱりこっちはマクドって言うんだあ」



はい、もうお分かりとは思いますが、何日か前に関東ズと勝手に命名した常連がいましてね。

で、そのメンバーに新たな関東4号が加わって冒頭のセリフとなった訳ですが、今時そんなネタは腐るほどネットに転がってるんで、そう言われたオレもちょこっとだけイラッとしましたよ。




「ネタが古すぎひんか?大阪におってマック言うてる方がおかしいやろ」


「あ…いや、まあそうなんですけど、やっぱり本物を聞くと違うなーと思って」


「いや、オレの関西弁なんかパチモンやで?生まれ育ちは九州やし」


「あっ、そうなんですか!?いやー、全然分からなかったです」


「つーか、こんだけ吉本の芸人が毎日テレビに出てるんやし、別に珍しくもないやろ?」


「ま、まあそうなんですけどね。ダウンタウンとか…」


「ダウンタウンは大阪とちゃうけどな。でも分からんやろ?言葉の違いなんか」





何かもう、ダウンタウンの出身地が大阪じゃないって言う返しをしてしまう自分が嫌になるのだが……まあ言うてしまうわね、やっぱり。






「えっ?ダウンタウンって実は大阪じゃないんだぁ?」




てなるよね。

そうなるのを分かってて振ってしまった自分が嫌い。

つか、『実は』の所で既にコイツの事が嫌いです、私。





「ちゃうな。ま、そんな事はどうでもいいんやけど、同じ職場に関西人とかいてへんの?」


「いやー……いないですね~……実はいたりしちゃってるかもしんないけど、社員の数が多いから、付き合いのない人は分からないですねぇ…


「嫌われるから喋らんようにしてんのとちゃうか?関西弁」


「あぁ……まあそれはなきにしもあらずかもしんないなー。やっぱケンカ売られてるみたいに感じちゃう人が多いからー。店長も最初はそんな感じでしたー?





あ、イカン……ちょっと蕁麻疹出て来てる、オレ






「いや全然。ケンカ売られてる様に聞こえんの?」


「ん~、実はそういう感じに受け取っちゃったりする人って多いと思うんですよねー、東京は」


「なるほど。つーかアレやな?関西人って図々しいヤツばっかりやと思ってるやろ?」


「えっ!?いやいや!そんな事は無いですけど~💦」


「別にオレに気ぃ遣わへんでもえーよ、オレ九州人やし。じゃあ、こういう聞き方しようか?もし大阪に転勤って辞令が出たらどうする?」


「あ、いや、ウ~ン……」




やっぱりそうか






「因みにオレ、九州に住んでる時は大阪弁と岡山弁の違いもイマイチ分かってなかったで?」


「えっ、岡山も関西弁ノリなんですか?」


「今聞いたら全然ちゃうけどな。ところで東京のどこ出身?」


「あ、いや、今は仕事で東京に住んでますけど、実は埼玉出身です


「なんや、めちゃめちゃ東京代表みたいな言い方してた割には豊かな場所で育ってんのやないか。最初っからそう言うたらエエのに。つーか、その『実は』って言うのは埼玉弁か?」








ツレの関東ズはオレの性格を知ってる上、今は大阪支社勤務なのでニヤニヤしながら聞いていたが、こういうヤツにイラッとする様になったオレも関西に染まって来たって事か。店長って呼ばれるのも気持ちわりーし。



ま、隣に地元の連中が呑んでるのにそういう事を言えるキミが、実は一番図々しいんかもしれんけどな。









と、実の九州人であるオレは思うのである。











そういや彼も埼玉出身って言ってたな。
『オレ、山田うどんのファンやで』って言うたら何故か爆笑してた。
意味不明。