「で、どうします?」
「え?なにが?」
「だから、担当代えて引き続き代行サービスの利用する?条件に合う人材探しますよ」
「あー、」
「だっ、ダメです!!」
俺と相葉さんの会話に潤がすごい勢いで入ってきて、驚いて潤を振り返った。
「潤…?」
「あの、僕が…やるから、だからその新しい家政婦さんは…」
「潤はもう俺の家政夫じゃないんだからそんなことしなくてもいいんだよ?恋人として部屋に来てくれれば」
「でも…」
え?そんなに俺の部屋が心配なの?
最近は潤がいつ来てもいいように自分でも綺麗にしようと心がけてたんだけど。
なぜか不満そうな顔をして俯いてしまった潤のそばに寄って、オロオロしながら潤の顔をのぞき込む。
「もう…。翔ちゃんってホントに鈍感なんだから」
ニノが飲んでいたコーヒーをテーブルに置いて、俺に向かって手招きをする。
「潤くんはね、翔ちゃんの部屋のことを他の人がやるのが嫌なの」
「…?」
「可愛いヤキモチじゃない」
「ヤキモチ……えっ!?そうなの!?」
思わず叫んで潤を振り返れば、真っ赤な顔をした潤がぷいっとそっぽを向いてしまった。
「じゃあ、代行サービスは今月で終了ってことにしますか」
「そうしてください!」
「翔さんいいの?」
「もちろん。そもそも他の家政婦さんを頼むつもりはなかったし。これからはちゃんと自分でやる……努力はしたいと思ってる」
「ふふっ。我慢できなくなったら僕が掃除するから大丈夫」
なんなら、ここで一緒に住んでくれてもいいんだけど…って言葉はなんとか飲み込んだ。
ニノと相葉さんに気づかれないように隣にいる潤の手を握ると、にっこり笑ってその手を握り返してくれた。
これから少しづつ進んでいけばいい。
君との時間はまだ始まったばかりだ。
終