藤川理論をはじめて2ヶ月、ブログのほぼ全記事を読み、書籍も複数冊購入して何度も読み返し、また実践者の成功例/失敗例を読んで、思うところが見えてきた。

自分はまだ途上だが、失敗例から見えてくるところもあるだろう

 

高タンパク/低糖質食とプロテイン20g×2がものすごく、ものすごく重要

だいたい失敗例を見ていると、(特に女性)焦ってサプリの量を増やし過ぎて、それで体調不良になっているというのが見られる

素地がないのに、いきなりナイアシンを3000mgとか飲んで大フラッシュを起こす、とかね

この焦り自体が実は症状のひとつなのだ

高タンパク/低糖質食とプロテイン20g×2を数ヶ月~数年継続するのは、思いのほか難しい

特に女性は、実はこれ+キレート鉄だけで、結構な不定愁訴が良くなってしまうのではないだろうか?

そのくらい難しい

 

というのも、女性の場合、まずプロテインを20g一度に飲めるようになるのが難しい、最初は5g×2とかから始めることもザラ

藤川氏のブログでも、半数はおなかを下してしまう、つまり消化不良、プロテインを消化するための消化酵素がそもそも欠乏している、という状態

それを「自分は乳糖不耐症だから~」と勘違いしてしまいがち(これも藤川氏のブログにある)

そんな状態でサプリをあれこれ増やしても逆効果なのである

 

ちなみに自分は数年前からプロテインを摂取しており、朝食はプロテインのみで1日2食という生活を長く送っていたから、プロテインは問題なく摂取できている

発症前にプロテインを20g×2(朝夕)飲んで、ジムに行っていたときは確かに調子がとてもよかったなぁ……ということを思い出している

そう、十分なタンパク質と一定の心拍数以上の運動の習慣があれば、勝手に健康になるのだ

 

もっとも、自分の場合、抑うつの主たる原因は「ネット検索依存」「ネットポルノ依存」にあると思っているので、栄養療法は補助輪に過ぎないと思っている

 

(特に女性)糖質だけ減らしてエネルギー不足で体調不良

これもおそらくものすごくあるあるだと思う

糖質制限の本質は、糖質を制限するだけでは不足であり、「代わりのエネルギーとして良質な脂質を補給する!」なのだ

男性の場合、いきなり断糖してもなんとかなるのだろうが、今までお米大好きパスタ大好きスイーツ大好き女子が、いきなり糖質をカット「だけ」したら、エネルギー不足になるのだ

藤川氏のブログで「マッスル北村」で検索すると、そのメカニズムがわかる

ボディビルダーであったマッスル北村氏は、「タンパク質のみ、断糖、無脂肪食」でお亡くなりになられた

タンパク質のみではエネルギーにならないのだ、だから生クリームやバターやラードやギーなどの動物性脂肪が必要不可欠

 

そして、多くの女性はタンパク質も鉄も大幅に欠乏しているので、タンパク質と鉄が体内に充足するまで最低半年、年齢にもよるが3~5年かかることもあるそうだ

なので、それまで淡々と高タンパク/低糖質食と鉄剤の補給を続ける必要があるのだ

糖質制限も、緩やかに糖質摂取を漸減していかないと、エネルギー不足になって体調不良になる

 

藤川理論はメガビタミンやミネラルの摂取がしばしば「エセ医学」とか「オカルト」とか批判のやり玉にあがるが、実際のところ糖質制限と(女性の)鉄不足カバーが非常に、非常に重要なベースであり、メガビタミンやミネラルはあくまでもプラスアルファでしかない

 

糖質制限が糖尿病治療のスタンダードになりつつあることは、日本糖尿病学会のトップが糖質制限食を東大病院でも導入している、というところから明らかである

ただし江部康二氏のブログにもある通り、今まで何十年もカロリー制限食(糖質マシマシ食)を推奨してきた大多数の糖尿病専門医の「面子」から、なかなか糖質制限を勧められないのだ

糖尿病に限らず、精神疾患などの不定愁訴にも糖質制限が有効であるというのは、ちらほら情報が上がってきている(調べればいくらでも出てくる)

5年ほど前は「食後低血糖が抑うつの一因になっている~」なんてのはオカルトもいいところ、という扱いだったが、もはや常識になりつつある

 

勉強できない人にはものすごく難しい

ということで、最低でも藤川氏の書籍を複数冊何度も読み返して、なおかつブログ記事もすべて読むくらいのペースで読んで、加えて独自に生化学の教科書で仕組みを理解する、くらいのことをして、自分で仮説を立てて実践しフィードバックを得て修正する、というプロセスが踏める人じゃないと続かない

でもそんなことが独力で出来る人って、そもそも全人口の何%いるよ?って話

ほとんどの大人は、理科の知識は中学2年生レベル以下なのだから

 

雑感

とまあ、今まで藤川理論の旗手みたいなことばかり書いてきたが、もちろん100%信者というわけではなく、批判したいところもある

 

現実的にはこんなにたくさんのサプリメントを取れない

都内の○○クリニックのように、他のオーソモレキュラー療法だと月に10万とか平気で取られるらしい

それに比べたら、藤川理論は自分で1000円程度の本を数冊買い、あとは無料ブログで勉強して、他の知識を生化学の教科書やインターネット情報(大学のHPなど)で勉強すればよいので、その点では安い

ただ、それでもプロテインに新ATPセットにMgに鉄にAにDにKにアルギニンに……と際限なく足していくと、月に数万円はかかってしまうことになる

さすがにそれは「サプリ漬け」なんじゃないですか?という気持ちになってしまう、もっとも、お金に余裕があり、なおかつ標準治療で何年も何十年も治っていない人にとっては、藁にも縋る気持ちなのだろうが

なので自分は最終的にはプロテインとナイアシンアミドのみに絞り込んでいきたい、先述の通り抑うつの主な原因は依存症にあると思っているから

プロテインは生化学的に脳内神経伝達物質の原料になる、というのは明らかだし、ドラッグストアでも(少し高いが)容易に入手できる世の中だし、プロテインは食事代わりにこれからも続けていきたい

その他のサプリは、さすがに1食に10錠も20錠も飲むとなると、家族や周囲の人付き合いにも影響を与えそうだし、そもそもお金が続かなさそうだ

 

 

藤川氏はすごいと思うが、それで商売をしている人間が○○

これ書いたら怒られるんかな?

藤川氏も「後継者の勝手な解釈は必ず劣化する」とあるのだが、一部の取り巻きの人たちに「虎の威を借りる狐」を感じてしまう

こういうところが、外側から見た時に「カルトっぽい」「オカルトかよ」「エセ医学だ」と言われてしまう一因なのかもしれない

とはいえ、糖質制限やプロテインや大量のサプリの摂取は大谷翔平氏やダルビッシュ有氏をはじめとする一流アスリートもやっており、彼らがこうして実績を上げているということは、何故か批判者たちは目をつぶる

アスリートも病人も、必要な栄養素は同じはずなのに、である、不思議だ

ちなみに、藤川氏のブログもそうだが、同じく糖質制限を提唱する夏井睦氏のブログでも、糖質制限が生化学的に正しい理由や、なぜ旧パラダイムの人間は新パラダイムを受け入れようとしないか、あるいは医学論文の欠陥について触れられている(物理学や化学や生物学の論文とは全くスタイルが異なり、先行研究の批判ができない、大多数は学位のためだけか製薬会社からの資金獲得のために書かれる)

それらを読むと、藤川理論に対する批判は、一部では正当(一部の信者がカルトっぽい)であり、一部は誤り(生化学的に正しいことを批判するのは、勉強不足を露呈しているだけ)なのだ、ということが分かるのだ