あまりの怒りに言葉がありません。


奈良県の中学校で部活動の30代の男性外部コーチ(教員ではない民間の方)が女子生徒と個人的に連絡を取ったり,外であったり,

あろうことか性行為に及んでいたことが発覚しました。学校は警察に連絡したもののその後、1ヶ月余り始動を続けさせ、その後解任したとの事でした。悩んだ女子生徒養護教諭に相談したことで明るみになりました。


このコーチもそうですが、学校と正式に契約、委託しているコーチなのです。

土日にほぼボランティアですが、年間を通して指導してくれるありがたい存在です。

世は、部活動の地域移行に舵を切っており、休日の指導を外部指導者にお任せする(教員が誰もいない)状況が数年でやってきます。

そのほか、保護者が主体となるクラブチームや複数の学校の生徒が集まるクラブチーム、などに所属するなど、完全地域移行に向けて進んでいます。


そもそも土日のどちらかは休みにしないといけないので、休日の1日のみお任せする事になるのですが、

普通に想定できた事ですが、「人材不足」が課題だそうです。

どう考えても、報酬もほとんどもらえないまま、責任は重たく(保護者主体なら尚更です)、熱中症や怪我、いじめやトラブルなどにも注意を払わないといけなくなります。それでも手を上げてくれる方は本当にありがたいと思います。

しかし、圧倒的に外部指導者が足りないことは目に見えています。

また、女子中学生と接したいから、話したいから、近くに居たいから、写真に撮りたいから、また、あわよくば、、などと不純な気持ちでやりたいという人も、少数いると思います。


この事件があった奈良県松本市は、再発防止を徹底する。子供との距離のとり方や接し方の決まりも教職員並みに研修してもらうようにしないといけない。と話しています。

そんな研修を受けたとしても教員並みに子供と接する技術が身につくはずもなく、「個人的なやりとりはダメですよ」とか、「指導でも体には触らないように」という机上での研修を受けても、事件の抑止にはなり得ないと思います。

また、私が懸念するのは、部員の中に特性があり、特別な配慮がいる子の指導です。

それを求めるにはあまりにも過大要求でできるはずもありません。

結局、部を去らざるを得ない結果になると、「誰のための部活動?」と言いたくなります。

保護者主体でクラブチームを運営するのに、「勝利至上主義にならないように」と教育委員会は言います。

そこを求めるのも変な話だと思います。だちぇ、第一目標は勝つためにやるのがクラブチームなんですから。


もう、課題、問題,矛盾だらけの地域移行です。

こう考えれば、今まで何十年もボランティアで休日出勤して半日や1日、練習や試合などにつき、熱心に指導していた先生のありがたみがわかると思います。


また、不思議なことがあります。今後そうなるかもしれませんが、このコーチは間違いなく「青少年保護育成条例」違反などで逮捕されないといけません。相手が同意したからとかは全く考慮されません。

学校のコーチだからという理由で、穏便な措置になるのであれば、法の下の平等に反します。


このような事件は日本全国どこでもいつでも起こりうる事です。

子どもも守れるのは誰なのか。安心して任せていいのか。練習を多くの目で見守る体制を作らないといけないのではないか。など、

地域移行に向けての道のりは険しいです。


どうか、子どもたちが安心して、楽しく、スポーツに親しみ、自分を高めたり、仲間と感情を分かち合ったりできる場をちゃんと保障してあげてほしいと切望します。