土曜日に次のような報道がありました。

去年、兵庫県相生市の中学校に通う男子生徒が自殺した事案について、市の第三者委員会は8日会見を開き、
「いじめが無ければ自殺に至らなかった」とした一方で、学校の対応の不備も一因になったと結論付けた調査報告書を公表。
 報告書によれば、男子生徒は1年生のころから教室や部活動で「キモい」と言われるなどのいじめを受けていましたが、2年生になりエスカレート。ラケットで殴られたり、首を掴まれ窓から落とされそうになったほか、「変態」という文字を記載された寝顔の写真をSNSに投稿されるなどし、第三者委員会は、少なくとも計36件のいじめがあったと認定、自殺に至った理由について、「いじめが最も有力な要因」と結論付けました。一方で、第三者委員会は、学校の対応にも多数の不備があり「男子生徒をより一層追いつめた」と指摘しました。

 男子生徒の寝顔がSNSに投稿されたいじめについては、当初、男子生徒は被害に気付いていませんでしたが、それを知った教員がクラスの朝の会で「お前が被害者やぞ」と名指ししました。また、学校が実施したいじめアンケートでは、男子生徒がいじめを受けている旨を記載していたにもかかわらず、学校は「不十分な聞き取りにとどまる対応」を取っていました。
 被害者の男子生徒を軽視したかのような学校側の対応。その背景にあったのは「いじめの過小評価」です。学校は男子生徒が亡くなるまでに、2件のいじめを認識していましたが、十分に背景を調べず、加害者側に謝罪をさせたのみで「解決」扱いしていました。
 第三者委員会の報告を受け、男子生徒の両親も会見を開き、父親は「学校が必要な対応をせず、むしろいじめを助長する対応をとっていることが明らかになった。予想を超えたいじめが放置されていたことを知り、驚きと悲しみに打ちのめされました」と話しました。母親は「学校に対して少しでも信頼を持ってしまった。おろかな母だったと思います」と涙ながらに話しました。
 相生市の教育委員会は「尊い命が失われたことは本当に悲しく、痛恨の極みでありまことに申し訳なく思っている。再発防止の取り組みを各学校とともに丁寧に実施し、信頼回復に努める」とコメントし、関係者の処分も検討しています。  以上抜粋しました。

記事を読むだけでも、寒気がし、怒りが湧いてきます。この子はどんだけ辛く、悲しく、生きる事に絶望したかと思うと涙が止まりません。
親御さんに隠し通すことしか、自分の思い通りにならなかったのかもしれません。
どんな想いで命を経ったのか。
学校では二件のいじめが確認していたそうですが、第三者委員会という学校にいなかった人が証言と資料だけで調査しただけで36件のいじめが確認されたなんて、現場にいた先生方が知らなかったとは到底思えません。薄々気づきながらも、加害者に謝罪させたのみで、その後のフォローや見守り、定期的な声かけをおこなっていなかったとは想像し難いです。
しかし、命を絶ったということはそうできていなかったということだと思います。

いじめ法ができて10年、機能してない証拠だと思います。
「再発防止に努める」という言葉ほどご遺族や亡くなった本人に失礼なことはないと私は感じます。
だって、その命はもう戻ってこないのだから、ご遺族にとっては再発も何もないのです。
決まり文句のように使われますが、その子に2度と辛いことはさせない。という再発防止ならいいですが、組織として再発させないということは、主語を履き違えていると思います。

令和4年、自ら命を経った子どもは411名います。過去最高で、小学生は27年前に続いて2桁の19名、中学生は123名、
高校生が269名です。様々な理由があるのでしょう、原因が不明なのは60%を超えています。
価値観が多様化する中ですが、学業不振や進路の悩みが大きいです。
いじめや世知辛い世の中に厭世観を抱く子どももいるようです。

この世に生を受け、ものすごい確率で生まれ出てきた子どもたちです。
社会や人間関係に絶望感を抱かせるには大人の責任も少なくないと思います。
同じことを何度繰り返せばいいのか、何度、このような悲しい事案が繰り返されるのか。
本当に真剣に考え、いじめと戦わないといけないと思います。

今日はここまでとします。
私は正しい情報や自衛する方法を発信しかないと思ってこれからも頑張っていきます。